デイのお婆ちゃんが、「あやめを折ってよ」
なんか嬉しくなる!
「去年のあやめを玄関に飾っているけど、色褪せてるのよ」
そのもの悲しげな言い方がなんとも切ない!
「そうやね、あやめを折ろうか!」
何ものかがみている。
それは見ているのか?
視ているのか?
観ているのか?
看ているのか?
診ているのか?
察ているのか?
なんか知らんけど、何ものかにみられているような気がする。
あやめを折った!
お婆ちゃんは満面の笑顔で持ち帰った!
ありがたいと思う!
デイのお婆ちゃんが、
シーザーサラダのドレッシングをデイのスタッフに贈ろうと作っている!
500グラムの業務用マヨネーズ3本をボールにあける!
アンチョビを全部みじん切りにする!
ニンニク3個を擦り下ろす!
ケッパーをみじん切り!
生クリームを全部入れる!
ブラックペッパー30擦り。全部入れて混ぜ合わせる!
瓶詰めする!
シーザーサラダだけでなく、エビフライや白味魚のフライ、唐揚げなんかに付けても美味!
スタッフが喜んでくれる!
ありがたいと思う!
チューリップ!
3歳の時に死んだ母の写真の横にチューリップを捧げた!
人の死生観は10歳ぐらいで定着するんだそうだ!
今、死が間近なこととして問われ、生も間近なこととして問われているんやと思う!
33歳で死んだ母はどんな思いでいたんやろか?
母の写真に正座して頭を床につける!
何者かが視ている!
そんな想いが降りてくる!
正しいことがあるんじゃなく、正しいと思う人がいるだけだ!
礼とはなんだろう?
そんな訳で宮城谷昌光の「子産」を読んでいる!
言葉は想像やイメージには及ばない。
そんな感慨が浮かんでくる!
言葉を象（かたち）にするのは難しい。
自分の思いを言葉にして象にすることは至難の業なんやと思う!
見た事や思いを言葉にしたい。
目に見えないものを、目に見えるものとして表現することが「礼」だという。
礼とは何やろか?
グリーンオリーブ、クレスポを買って来た。なんかしらん描いてみた!
デイに通う独り暮らしのお婆ちゃん。
昭和元年、沖縄で産まれ育ち
、戦後旦那と職を探して上京したという。
93歳!
頭もクリア、足腰も丈夫だ。
「わたしゃね、先の戦争末期19歳やったよ。沖縄が戦場になって、頭を丸坊主にしたさ!あっちこっち逃げ回り、食べもんもなかったさ!恐怖の毎日やったよ。だからなんかな、コロナなんかは何でもないさと思えるんよ。変かもしれんけど、そう思えるんよ」
ボクは黙って聴いていた。
強さって何やろか?