広島の平和記念資料館へ行きました。
学生のころ一人旅を始めて、いちばん最初に訪れた広島とこの資料館。これまでも何度も訪問していて、毎回全部は見切れないので、部分部分に分けて見学しています。
今回は、今までとは少し違う気持ちがあり、放射能に関するところを重点的に見学しました。
原爆投下により放射能を浴びた遺品も数多く展示されているが、それらはみな今は汚染されておらず放射線の危険性はないらしい。
そこで、ふと疑問が。
「広島に原爆が投下され、放射性物質が大量に撒き散らされ、身の回りのものや建物、土壌などが汚染されたはずだが、今はほとんどその影響がないのは何故だろう。地上にある人工物は洗い流されそうだが、森林などに黒い雨などによって落ちたものはどうなっているのだろうか? 福島では何十年にもわたり、汚染の影響が続くだろうし、2度と住めないような場所もありそうだが、広島は大丈夫なのは何故だろうか?」
資料館には緑のジャンパーを着たピースボランティアのかたがたくさんおられ、案内してくれています。そこで、この疑問を聞いてみました。すると、わざわざ詳しい人がいると、控え室まで案内してくださいました。
丁寧にご回答くださったのですが、疑問は100%解決はしませんでした。でも、次のことがわかりました(既知の点もありましたが)。
「広島の原爆の放射性物質は福島第一原発により放出された放射性物質よりもだいぶ少ない。」
「地上に落ちたものより、大気中に拡散された割合のほうが高い。」
「数ヵ月後の台風の雨で、多くが流された。」
そして、次のようなこともおっしゃっていました。
「半減期などから推測される値よりも高い数値が計測される。これは世界で行われてきた核実験によるもの。」
セシウム137の半減期は約30年だから、原爆投下後60年たっていれば1/4に減少しているはず。しかも物理的に流某して、結局は核実験による汚染のほうが多いというのである。これは、福島と比較すると、避難区域ではないが健康に暮らせるか不安な地域も、60年もすればほとんど問題なくなるということでしょうか。では、ここ石川町のあたりの汚染ではどうなのだろうか? 福島市くらいの汚染ではどうなのでしょうか? 100万ベクレル/㎡以上あるような地域ではどうなのでしょうか? 数値的に解釈することはやはり難しそうですね。
以下のサイトも参考になりました。
http://www.hiroshima9.com/osen/osen.html
http://city.youth-service.com/01publication/0301BlackRain2010.pdf