goo blog サービス終了のお知らせ 

あぶぐまの里にっき

阿武隈の地に移り、昔ながらの農とくらし、技の継承を目指していたが、原発事故で自然・社会環境、自分の心も全てが変貌。

いもがら64ベクレル/kg ふくみらい玄米不検出

2011-12-12 18:34:06 | 農作業
三春のイベントで皮をむいたいもがら。
簡易測定の結果、セシウム134が30ベクレル/kg、セシウム137が34ベクレル/kg で計64ベクレル/kgでした。

検査には500g以上必要なのですが、全部あわせて500gちょっとでした。
乾物なので、ひょっとしたら基準値を超えるのでは?と思いましたが、そこまではいきませんでした。
水でもどせば1/10くらいにはなるでしょうか。64は微妙な値ですが、乾燥モノならまあ、食べられなくはないかな。

ふくみらいの玄米は不検出でした。検出限界は30ベクレルとのことなので、30ベクレル以下ということでしょう。

わが家のお米、放射能測定結果

2011-12-10 18:37:32 | 農作業
田村市のあぶくま市民放射能測定所にて、うちのコシヒカリを検査してきました。3000円で。
草ボーボーだった無農薬、無化学肥料の玄米です。
結果は・・・




測定値(Bq/kg)
I131 4.69
Cs137 0
Cs134 5.03以下
K40 78.8


説明:

K40(カリウム40)は天然放射性核種です。
I131(ヨウ素131)は、存在しないはずが検出されるのは、天然放射性核種のPb214(鉛214、半減期26.8分)のガンマ線が反映されてしまっている可能性があるため。
またCs134は、Pb214が壊変してできる天然放射性核種Bi214(ビスマス214、半減期19.9分)のガンマ線の影響が数値に反映されてしまっている可能性がある。

つまり、Pb214が存在しているので、Bi214も存在しているはずで、Cs134の5.03以下という値に含まれてしまっていると思われ、原発事故由来のCsはかなり少ないと思われる。

ちなみにこの測定所の計算方法だと、ND(不検出)とは表示されないらしい。しかし、正確な数値がはじき出せない場合、「○○以下」などと表されるらしい。


いずれにしても放射能に関しては、玄米で食べても問題ない値と言えるとのことでした。一安心です。
それにして、天然の放射性物質って知らなかっただけですが意外と高いですね。原発事故がなくても日ごろから内部被ばくしているということですね。


石川町でも無料で簡易測定の受付が始まりました。別水流の田んぼの「ふくみらい」はそちらで測定してもらう予定です。

今年の干し柿

2011-11-21 11:14:18 | 農作業
放射能汚染された柿は使いたくないけれど、干し柿は今年も作りたい。
ということで、秋田へ行った際、知り合いの知り合いの家の柿を採らせてもらったり、直売所で購入したりして、無事に入手することができました。
とても小さい柿が多いですが、なんとかむいて干しました。
約400個。まだまだむき足りない。もっともっと入手したいです。

住んでいながら地元の柿が使えない! と思うと異常ですが、
地元のものは食べないとか、なるべく汚染されていない場所で過ごす時間を長くするとか、そういうのが今年のスタイルの定番になってきています。





放射線量等分布マップ拡大サイトの精度は???

2011-11-20 21:53:53 | 農作業
文部科学省のサイト

一ヶ月も前から公表されていたんですね。気がつかなかった・・・
電子国土の地図上に表示されるので、拡大すると非常に見やすい。ただし、精度はどうなのかわかりませんが。

地図が正しいとすると、セシウム134と137の合計の沈着量は、
石川のこの家は、この地図だと10k~30k、30k~60kBq/㎡の境目のあたりなので、3万Bq/㎡。
川俣町小島のもとの家は、10万~30万Bq/㎡
川俣町飯坂でかつて借りていた畑は30万Bq/㎡

喜多方市山都町で数列借りている畑は1万~3万Bq/㎡
栃木県那珂川町で数列借りている畑は1万Bq/㎡以下


できれば皆が作付けする前にほしかった。


とここまで書いて気になった、精度。
図面で出されてしまうと、これが現実と思ってしまいがちですが、
この地図ってけっこうアバウトな気がしてきました。

というのも、この地図ではホットスポット的に円形で数値が高くなっていたり逆に低くなっていたりする航空機軌跡をオーバーレイさせる機能がついていて、それを表示させると、大概その円形の中心を軌跡が通過しています。また、等値線の形が南北に伸びていたり、東西に伸びているようなところも、その中心を軌跡が通過しています。解析方法からしてそうなるのでしょうが、この地図を拡大して、数百メートルの細かさをみようとしてもあまり意味がなさそうですね。もちろん、情報操作されていないことが大前提ですが。





福島県議会選挙

2011-11-20 20:09:04 | 農作業
延期になっていた福島県議会議員選挙の投票日でした。
ここ石川郡では定数1で2名が立候補しています。
今回の震災を機に、いままで以上に期待がもてなく感じ、投票を生まれて初めて棄権しようと思いましたが、
たまたま投票日の前日、期日前投票所の前を通った際に知人に遭遇し、ここでも投票できるよと促され投票しました。
選びようがないので、「なし」と書いて投票。



これが選挙公報

上の候補者、福島県でこのご時世に震災や原発に関する言及が一言もないなんて、あり得るのでしょうか。


神奈川県の自然農の田んぼで稲刈り

2011-11-20 18:59:40 | 農作業
11月上旬、知人のつてで神奈川県の自然農をやっている人の稲刈り体験に行ってきました。
福島県と比べたら、神奈川県の放射能汚染はナイくらいなのですが、そのかたはずいぶん悩んで、今年は田畑の作付けも少なかったそうです。「世界に対して安全で勧められるものを手がけられなくなった。」その通り!
自然農などのこだわりをもっている人々にとって(私も含めて)は、いかに化学物質に汚染されず、自然の営みに沿った健全でおいしい農産物を手がけ、それをわかってもらえる相手に食べてもらえることがいちばんの喜びでもあるのに、もはやそれができなくなってしまったのです。神奈川県でさえも。

それでもこのような農を手がけていこうとした場合、選択肢は二つ。汚染されていない地に移り住むか、汚染された地でも、できるだけ健全なものを手がけるように工夫していくか?

福島県のような汚染の強い地にとどまるかどうかは別として、放射能に限らずいろいろな物質に汚染されてしまっているこの世界の自然環境下では、どこへ行ってもある程度の妥協は必要になってくる。農地がキレイでも、政治がだめなら健全に生きていけるかどうかわからない。

より安全な場所へ移るのも必要ですが、今ある自然環境と社会環境のなかで、最大限の努力をしたり、逆に悩みすぎず明るく楽しく過ごしていくことも必要かもしれない。



それにしても、久しぶりの深い田んぼで楽しかった! ひざ近くまでありましたね。ありがとうございました。

手這坂の茅葺き

2011-11-20 18:35:54 | 農作業
秋田県八峰町の手這坂の茅葺きの手伝いに行ってきました。福島県の中通り、会津の屋根の葺き方を見てきた身からすると、同じ茅葺きでも、手法や細かい構造、それに伴う道具など、ずいぶん違うんだなという印象。草屋根という同じくくりではあるものの、葺き替えるという点では全く別物と捉えたほうがいいかも知れないくらい。秋田方面では基本的には挿し茅で修復していくという点が、構造上の違いにも現れるのかも知れません。貴重な体験ができとてもよかったです。




大豆収穫

2011-11-03 11:50:17 | 農作業
これは、知人の畑のモノ。味噌にする豆です。
5畝分くらいの畑で軽トラの荷台に満載。
自分も最低このくらいはやりたいですね。


それにしても、この畑の土寄せ(おそらく草取りも)、おばあちゃん一人でやったっていうからすごいなと思います。

いもがら

2011-11-02 21:44:18 | 農作業
その、三春の収穫祭でやった芋がらづくり。都会の方々はたくさん作ったけど、あまり持って帰らない。仕方なく自分が残りを持ち帰り、干しました。帰り道雨にあたったので状態はよくないですが、しばらく晴れればだいぶ乾くかな・・・。



んー、でも乾物って、乾く分、ベクレルの値は高いんだろうな・・・。

三春に集合

2011-11-02 20:51:32 | 農作業
 農業ジャーナリストのかたや、複数の国際協力のNGO、そして地元JA福島婦人部会長などの呼びかけで、三春の滝桜の花見に全国各地から集い、放射能汚染の渦中にある福島の農業について話し合った。そして、その第二回目の集いとして「収穫祭」が先週末、三春で開かれた。

 たまたま山都で知り合ったNGOの方と出会い収穫祭を知り、参加しました。東京方面や、関西などから大型バス貸切で訪れ、JA福島婦人部のかたや地元のかたがたが収穫体験とずいきづくり、食事づくりなどの面倒をみてくれた。そして、夜も翌午前中も、語り合い、発表し合いまし合った。

 私個人としては、原発事故後、川俣町から南に70km遠のき移住しましたが、お気に入りの阿武隈の地からは離れないという選択をとった。しかしながら、福島で農やこのくらしを続けていいのだろうか? という葛藤はいまだに続いている。


 今回のように、遠方から福島の地にかけつけてもらえることは、地元にとっては大変ありがたく励みになる。私自身、福島でくらしを続けることへの意欲が高まったと思う。また、この集まりに参加しているJAも「安全なので食べてほしい」というスタンスだったと思う。しかし、問題が解決しないのに「風評」という言葉でかたつけ、今までどおりの農業や経営を押し付けていいのかは疑問である。

 何度も書いたかもしれないが、農産物や加工品でやっていくなら、どのくらい汚染されているか、どのくらい大丈夫なのかを計測し数値で示していかないといけないと思う。千葉県の有機農家が「原発事故後、宅配のお客さんが減った」と嘆いていた。千葉でだめなら、福島なら全然だめである。しかし、汚染が福島県だけでないという現状からすれば、○○県は大丈夫で○○県はだめという判断はできない。農地や野菜がどのくらいの汚染があるかとか、そしてこの数値でどのくらいのリスクがあるかが周知されていけば、消費者が選ぶ幅も広がるし、不安なまま過ごすことも少なくなると思う。あとは、人によって、考え方が違うから、食べ物や住む場所などが他人と異なった選択をしても仕方ない。他人の意見を否定しないで生きて生きたい。
 私は、今の場所でくらしても、放射能に関しては健康上ほとんど影響ないと思うが、キノコなど以降率の高そうなものは食べないようにするし、野菜を買う場合も、汚染の高そうな市町村のものは避けるかも知れない。主食であるコメも検査してから食べたいし、将来家族、とりわけ子どもができるようになれば、とりわけ食べ物は慎重に選ばなければと思う。
 このような食物への不安を抱き続けなければいけない状況、都会から田舎暮らしに来たのに山の山菜やキノコも食べられない状況、今まで化学物質過敏症の方にも喜んで食べてもらえた豆や雑穀などの農産物は生産できないかもしれない状況などを踏まえると、やはり、この場は離れないといけないかも知れない。農や昔ながらのくらしが好きで生活しているが、農産物は喜んでもらえるのがいちばんありがたくうれしいでのだ。



今回の集まりではいろんな方に出会えてよかたったです。川俣の地元の人を残しで自分だけ引越してしまった気持ちを察してくれた人もいた。そして最近、農作業に忙しかったので、今後のこと、ちょっと考えるきっかけになってよかったと思う。