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シロガネの草子

『美人画』から見る華やかなりし昭和前期の着物 

成瀬芳之 『買い物』

明けましておめでとう御座います。昨年はこの、シロガネ草子をご覧頂きまして、有り難う御座いました。今年は、皆さまにとりまして、善き年となられますよう、ネットの隅っこのうちから、願っております。

新年の最初のシロガネ草子ですので、華やかな内容と思いまして、着物黄金期に描かれた、数々の『美人画』や、当時の『風俗画』等から、美しき着物の絵をご紹介致します。

更新は、相変わらずまちまちですが、何とぞ本年も宜しくお願い申し上げます。

今までの続きですが、今回は戦前に描かれた『美人画』を中心にご紹介します。


昭和前期・・・・・戦争が始まる迄は、着物が最後の黄金期を迎えた時代でした。現在でもアンティーク着物として数多く残っていますが、品質が良いのは、大正~昭和前期の時代に作られた着物といいます。


鈴木康之 『衣かへ』

この時代は、洋装が段々と女性達の間で浸透してきた時代でもありますので、百貨店の呉服部では、何とかそれに対抗しようと、有名なデザイナーに着物のデザインを依頼して、斬新なデザインや色彩の着物を数々売りに出したと、いうことです。


現在でも古さを感じさせない、素晴らしい意匠の着物をこうして『美人画』等から見ることが、出来ます。又着物と帯や当時は良く着られていた羽織等の組み合わせとその美しい色彩を詳しく見ることが出来ます。


出来るだけ多くの『美人画』から又風俗画に描かれた美しい着物をご紹介します。一応、お正月より四季の順です。


小早川清 『お点前』



山田喜作




田中針水 『子守り』


三橋多満子 『童女』



立石春美 『梅薫る』



伊藤深水 『桃』



伊藤深水 『麗日』(屏風の一番面)


関口真緒(正岡)『閑庭』


菊池契月 『友禅の少女』



関口真緒(正岡)『梅薫る』


横尾芳月 『雨後』



門井掬水 『もの想い』


尾形奈美子 『支度』



門井掬水 『舞踏の楽屋』(屏風絵)







浅見松江 『こと』



畠山錦成 『子猫』



小早川清 『髪すき』



由里本景子 『婦人像』



伊藤深水 『佳日』



山田喜作 『湘南の初夏』



八幡白帆 『工房』



菊池隆志 『初夏遊園』


菊池隆志 『爽夏』



立石春美 『蘭』



伊藤深水 『露』




渡辺幾春 『蓄音機』



石渡風古 『おしばな』


益田玉城 『初夏の川』



梶原緋佐子 『静閑』



伊藤深水 『晴日』



山田喜作



益田玉城 『中洲の夕』



由里本景子 『單衣のおとめ』



鈴木康之 『庭園』


横尾芳月『夕月』


永山十志夫 『夜会』


森田秀治 『ギター』


太田聴雨 『種痘』



保間素堂 『躑裾』



石立春美 『彼岸花』


門井掬水 『活ける』


由里本景子 『望遠鏡』



佐伯春虹 『支度』



小早川清 『婦人時世粧』




野口清 『黙祷』



菊池華池 『躑裾』



浅見松江 『志らべ』



関口真緒(正岡)『午后の客』 



武藤喜門 『日光』



柿内青葉女 『舟遊び』



由里本景子 『娘』



伊藤深水 『深雪』



伊藤深水 『花嫁』

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コメント一覧

そにもも
あらためてお礼申し上げます。青色(麹塵、青白橡とも)という事を書いてある場所に辿り着きました。
着物のこと、絹は呼吸していて生きているっていうことは子供の頃にも聞いたことがあります。すとん、と落ちる感覚の着物を纏いますとこの上なく贅沢な気持ちになります。
国産の繭(絹)は大切な大切な資源ですね。染色の技術も安易に変わってしまっていて、だから安いんですよ、と、いつかお店のかたに聞きました。プリントの技術が進んでいるからと。でもそんな画一的な図柄はどんなに美しくても寂しい気がします。展示会のご様子も別のページで拝見しました。また展示会のご様子も教えてくださいね。楽しみにしています。着物の文化が持ち直しますようにと祈っています。
YUKI
しろがねさん、明けましておめでとうございます。こちらでは、初めてコメントさせていただきます。いつも素敵な記事をありがとうございます。特に、着物の事はとても勉強になります。この度の載せていただいた日本画、美人画の数々も素晴らしいです。戦前の着物の全盛期と言うことなんでしょうね。その当時の、多分豊かな階層の方々(そして日本髪の方々も)の生活の様子が興味深いです。蘭の鉢植えを囲んでいる絵は、その台となっている家具は西洋の家具と同じようです。その当時も蘭は高価だったんでしょうね。後、貝殻の柄の着物もモダンで素敵ですね。種痘のワクチンの絵も、何か複雑な心境になります。一枚一枚、どれもとても美しい絵ですね。また、拝読させていただきます。ありがとうございました。
そにもも
早速のご返信にたいへん恐縮してします。
一日のうちでこちらにお邪魔することが一番多いと思います。
別のブログも書いておりましたので、アイコンありでも何度もお邪魔しました。
どうぞよろしくお願いいたします。

これからも拝読いたします。
気になっていました染め物のことを教えてくださりありがとうございました。
abcdefghij
そにももさん、はじめまして。明けましておめでとう御座います。いつも当ブログをご覧頂きまして有り難う御座います。

『きくじん』という色をお尋ねですが、『きくじん』は、天皇が御召しになられる青色(グリーン)の御袍の別名です。

グリーンにお見になられると、いうことですから、お店の人の言葉は間違ってはいないようです。

取り急ぎですいません。
そにもも
いつも楽しく拝見しています。
初めてコメントをいたします。
そにもも、は飼っていたワンコの名前です。よろしくお願いいたします。

明けましておめでとうございます。
明るい話題があるといいですね。私も皇室のかたの賢明なご判断を待ち望んでいる国民の一人です。

以前から着物のことで少し気になっていることがあります。
呉服屋さんの計らいで、寸法間違い(理由でしたが、二枚なのでちょっと吃驚しましたが購入しました。)の新古品扱いの着物を購入しました。
お店の人は『きくじん』と言ってましたが、きくじんという色を調べると黄土色系みたいです。私が購入しましたのは濃紺が光に当たると別の色味に変わり深い緑のようにも見える色です。
お店の人の説明もフワッとしていますが、何回確かめても上のほうも『きくじん』と言ってます、とのことでした。
きくじんとは、二種類あるのでしょうか?
どこを調べても私の購入しました着物の色は当てはまらないようです。気になっています。もし、ご存じなら、教えていただけたら幸いです。ぶしつけでごめんなさい。
(私も着物が大好きです。)
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