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同人サークルA-COLORが北海道をうろうろしながら書いているブログです

SPACE BATTLESHIP ヤマト

2012-01-29 17:08:11 | 映画-2012年

「山田!」

ネットやメディアなどでいろいろと話題になり、2011年の国内邦画興行収入ランキングで4位となった『SPACE BATTLESHIP ヤマト』。
2011年の映画興行収入

話題に乗り遅れながらもようやく見ました。
ちなみに当方、ヤマトの原作もアニメもほとんど見たことがなく、むしろほとんど興味がないですw
そんな感じの人がWikipediaのあらすじを眺めながら、この話題の実写版ヤマトを見たっていう感想です。

全体的には、そんなに悪くないと思いました。これよりダメな映画はいくらでもあるんで。
とはいえ、ヤマトというネームバリューを考えると、原作のファンにとってはアレなのかもしれませんね。

キムタクはキムタクで
まず、木村拓哉が出る映画は、何を見ても木村拓哉だ的な批評があるんですが、オレ的にはもうそれでいいんじゃねえの? って気分で見てました。
『ACACIA』における猪木演じる老人が、猪木以外の何者にも見えないのと同じで。キムタクはキムタクでしかない、みたいな。キムタクがイヤならキムタクを使うなってカンジで。
まあ、彼が出ている映画とかドラマは一度も見たことないんですけど。

んで、映画の感想ですが。ネタバレしてます。

メカが格好良くて、戦闘機でのバトルシーンも『スターウォーズ』みたいで良かったです。
黒木メイサ演じる森雪もツンデレで可愛いキャラでした。準主役的なポジションに相応しい可愛さだったと思います。
というわけで、先にも書いたとおり全体的には、そんなに悪くないと思いました。

スケールが小さい
とはいえ、まずは何よりスケールの小ささが気になりました。これは原作でもこんなもんだったのか、よくわからんのですが。

たとえば、ヤマトが出撃するにあたって偉い人が記者会見をやるんですが、「日本国民の皆様―」って呼びかけてます。
これって地球を救うための世界規模のお話じゃないの? なぜ、日本人限定に呼びかけ? って肩すかしを食った感がありました。
っていうか同じ記者会見で「国民」と「人類」が使い分けられてるのが、意図的なのか脚本の不具合なのか判別できませんでした。

そもそも、映画において世界規模のことを語る時に、記者会見だけで済ませようという演出は好きじゃないんですが。
せめて記者会見場にいろんな人種の記者を集めて、世界中の人々が街頭テレビとかで記者会見を食い入るように見ている、ぐらいの演出はできたんじゃないのかな~、と。

このスケールの小ささがさらに気になったのが、惑星ガミラスに特攻しての地上戦です。
空間騎兵隊が敵惑星に乗り込んでみたら、大量のエイリアンが押し寄せてくる絶望的な戦闘シーン――もろに『スターシップ・トゥルーパーズ』の影響が見えているんですが(撮り方も『スターシップ・トゥルーパーズ』っぽいし)。
この戦闘シーンがチープすぎる!
っていうか、絶望感があったはずなんですが(取りあえず何人か死ぬけど)、わりとすんなりと敵中突破できちゃったりするんですよ。
ってか、その後、退却する時に敵は全滅しているし。たった二人で全部片付けたのか!
尺の都合上、ここをチンタラやってる暇はなかったんでしょうが、それにしたってあんまりにもアレ。

原作のヤマトが、どの程度のスケール感のお話なのか知らないですが。
少なくとも、この映画を見る限り小さい話だなという印象でした。

あと、細かいことかもしれませんが、ヤマトのセンサーやレーダーより艦橋にいる人間の目視の方が先に発見するっていうのも。
これが何回も続くもんだから、またスケールが小さい印象にさせています。
宇宙を何万光年も旅するお話なのに事件は目先で起きているのかよ、と。

第三艦橋って罰ゲームか?
ヤマトにおける第三艦橋というのは、酷い場所としてネタにされるらしいです。オレはアニメを知らないので「ふ~ん」的なカンジですが。
そういう中途半端な知識で見ていると、「ども、第三艦橋にいます!」ってカンジで唐突に現れる人物がいます。
「あ、ここで第三艦橋について語られるんだ」と思ってましたが、その後に彼の出番はなし。

そうこうしているとヤマトが宇宙人に襲撃されるんだけど、そもそも船底には装備がないという欠陥設計。
船底にある第三艦橋は為す術もなく宇宙人に取り付かれ、しょうがないから宇宙人ともども第三艦橋を破壊。さっきの第三艦橋の人は出番すらなく、作中では死亡したことに。
んで、キムタクや黒木メイサが「艦のためとはいえ、仲間を見殺しにしてしまった!」と自己嫌悪からの慰めセクースに至ります……。

なんだこれ! まさに、この泣き演出(+セクロス)のためだけに取って付けたような脚本。
ってか見殺しも何も、会う直前まで艦にいることさえ知らなかったようなヤツが死んだって、見ている方は「知らねえよ」ってカンジです。
ちっとも泣けないし、なんでそこでセクロスに至るのかもよく分かりません。
ってか、ワープ中にナニやってんだよ!

早く死ね
めでたく地球へ戻ってきたんですが、土壇場でデスラーによる反撃に遭うヤマト。
デカい爆弾を地球に落としてやる! っていうわけなんですが、ここでヤマトは波動砲の砲口にフタをされているんで波動砲が撃てない状況。
フタをされたのは惑星ガミラスへの往路だったよね? だったら、復路も往路と同じ時間かかるんだから、その間にフタを取っておけよと思ったんですが…。原作でもこうだったんでしょうか?

まあ、ここは波動砲が撃てない状況なんで仕方がない。
ってか、ワープ直後はエネルギーがないから波動砲が撃てない云々という話があったような気もしたけど……記憶違いかな?

なにはさておき、とにかく頼みの波動砲が使えず打つ手がない。
しょうがないからキムタク独りを残してヤマトごと爆弾に特攻する――んですが、ここの演出が長くてクドい!
砲口が塞がってるんだから、出来ることは一つしかないってのは原作を知らないオレでもわかります。劇映画なんだから。
それをグダグダ語り合って(その間、デスラーは紳士的に待ってくれてるし)、その後もスローモーションの多用でチンタラやってるし。
申し訳ないけど、ここはDVDを早送りにしました。
でも、早送りぐらいでもちょうど良いテンポで物事が進んでいたので、結果オーライでした。

最後は笑うところ?
んで、エンディングロールですが。
スティーヴン・タイラーが歌ってて、ここは笑っていいのか戸惑いました。

『SPACE BATTLESHIP ヤマト』(DVD)
監督:山崎貴
出演:木村拓哉、黒木メイサ、他
点数:4点


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