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田舎ぐらし(16)

― へその緒 その2 ー


「へその緒が語る体内汚染」
  著者 森 千里 千葉大学大学院医学研究院教授 医学博士
     戸高 恵美子 千葉大学環境健康フィールド科学センター助教 医学博士
                               技術評論社 刊

 「青臭い草いきれに包まれながら、木村は無我夢中で足元の土を掘っていた。土はほろほろと崩れ、いくらでも素手で掘ることができた。草を引けば、土のついた根がそのまま先端まで抜けた。こんなに柔らかな土に触れたのは初めてだった。ツンと鼻を刺激する、山の土の匂いがした。」(前出 田舎ぐらし(14)「奇跡のリンゴ」)

 木村さんは農薬も肥料も使わないリンゴ栽培を何年も何年も試した。しかし成功せず、あきらめてもう死んでしまおうと山に入って行った。そこで「思わず見惚れてしまうほど美しいリンゴの木」(「奇跡のリンゴ」)、実はドングリの木,に出会った。
 「青い草いきれ・・・」は木村さんがドングリの木の根元を掘った、その時の情景である。

 木から落ちたドングリの実は、微生物が落ち葉を分解してできた土、農薬も肥料もない土の中で根を張り、芽を延ばしていく。清浄無垢の世界である。

 そこへ行くと、人間のへその緒は大部汚れている。上掲写真の本にはPCB, ダイオキシン、DDTなど10種類もの汚染物質が紹介されている。へその緒から見つかるということは母親がそれらを体に取り入れ、胎児に送っているということである。
 受精後第3週から第8週までの胎児(胚子)は有害物質による障害が生じやすい。(「Newton」 2015.10 )

 今の日本で汚染物質と完全に無縁で生活することは不可能に近い。それでも、なんとか最小限の“ご縁”で済ますことはできる。スーパーで買い物をするときは袋をひっくり返して赤〇号や黄〇号など、使われている材料が安全かどうか確かめればいい。野菜だって流水でよく洗えば農薬はほとんど落とすことができる。

 ※ 木村秋則 青森県のリンゴ農家。「奇跡のリンゴ」及び2006年放送 NHK
           「プロフェッ   ショナル仕事の流儀」に登場.
  
                  ( 次回は ー「 尾 灯 」ー )

 

 

 
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