月極駐車場薩摩音街6番地

色んな事がある毎日をつらづらと。

女学生。

2019-03-24 04:34:13 | 日記
午後11:00。




少しの街灯に照らされながら24時間営業のスーパーの袋と会社用の少し重めの鞄を手に持ち、トケトケと家路に向かう。




築何年なのかも分からない、だいぶ年季の入った見た目に何だか惹かれて契約した部屋のドアを開ける。



「ただいま。」




「おかえり。」



部屋には誰も居ないから、一人二役。

寂しいなんて言わないで。








もしかしたら普通、可愛く女子はお風呂に入ってスキンケアとかストレッチなんだろうけど、あたしは違う。



さっきの持ち帰った2つを無造作に置き、がっつり特盛弁当をレンジに入れて、テレビの電源を付ける。



今日はこれから好きな女優のドラマがある。
こんなあたしは密かにずっとこの女優のファン。






チンッ。




「いただきます。」


少し耳たぶを刺激するくらいには熱くしてしまったそれをテーブルに運び、プシュッと泡の出る飲料も合わせて決め込む。



ドラマを観ながら、携帯電話でグループメールのやりとり。




高校の後半くらいから仲良くなった4人。

趣味趣向もバラバラで、何で仲良くなったかなんて思い出せないけど特別いざこざもなくここまで来た。
良い意味で干渉しない。でも、悪い事だけは違うよって言える関係。



それまでの、高校前半のあたしは人間関係というものにつまづいてた。




化粧っ気もないし、スカートの丈とかも興味なかった。テレビも殆ど観ないし、話題についてけない。だからって、合わせるための努力?みたいなのもしない。


帰って麦茶飲むくらいしか楽しみがなかった。
まぁ、それは嘘だけど。いや、麦茶は好きよ。

その頃は好きなバンドの曲さえ聴けたらあとは何だって良かった。




はぶかれたり、カバンに変なゴミが入ってたり悪口言われたり。




もっと酷いことされている人は他にもいる。
だから、我慢しよ。





って言われたらそうかもしれないけど、その時はそうは思えないでしょ?





でも、あたしは何でか別に我慢とか苦しいとかあんまり感じてなくて。




辛いけど、いつか終わりが来るし家族や中学までの友達もいる。
きっと今あたしを嫌いでも、そのうちそうじゃなくなる日が来るかもしれない。




あたしが、私さえその事を信じれば。そう接したら大丈夫。




そうしてたら、だんだん嫌がらせも無くなって友達も出来た。
それが今の4人グループ。


でも、そういう人間関係についての事って人によって高低差があるから簡単に大丈夫なんて言えない。だからあたしはこれ以上は何も言えないんだけど。でも、「いつもの明日じゃない、違う明日がいつか来るよ」って、それだけは教えるね。







みたいな事を、ぼんやり思い出していたら熱かったがっつり特盛弁当もすっかり冷え、好きな女優のドラマはエンディング間近。





グループメールもみんなおやすみモード。






「おやすみ。またね。」










さ、もう一本空けるか。








明日は休み。









プシュッ。






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