キンギョスクイ。

恋は金魚すくいに似ている。


あの破れそうなポイでコツを知ってる者だけが金魚をすくえる。


人はダメかもしれないという危険感と共に好きな相手にアクションを起こす。


破れても、まだすくえる箇所(余地)があれば粘る人だっている。


仮に駄目でも、また時期が来ればその気になればポイを握る。恋をする。



水面に写る君の前髪を金魚のおびれがいびつにくゆらせた。




そんな夏の後半戦。