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AB19450916VIRGO
 

スイトンが食いたくなった日

2009-11-10 06:16:47 | 夕飯
敗戦後10年ほど
昭和20年代
口に入るものは全て旨かった

味が云々のことではなく
食い物があり 空腹を満たせる
食うこと自体が嬉しかった



水団は小麦粉を耳たぶくらいの柔らかさに捏ね
適当に小さく千切って 平べったくして 湯に放り込み
醤油か味噌で味付けする 

具は玉葱とか大根人参くらい 沢山具が入ってればご馳走だった

残った汁を ぱさぱさの外米押し麦ご飯にかけて満腹を味わった

舌をやけどしそうになりながら 何杯もお代わりしたものだった

10分も経たないうちにお櫃やアルマイトの鍋は空っぽ
裸電球の下 家族5人で卓袱台を囲んだ あの頃

満腹になってそのまま大の字になって
満足感いっぱいで天井を見つめたら

ご飯の後すぐ横になると牛になりますよ お行儀悪い
と お袋に小言言われたっけ

お袋はまだ20代だったはず
洗濯や炊事で赤切れになった手を思い出した



懐かしいわね

妻が 小さく言った








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