建築・都市空間の考働美学

建築・都市環境とその周辺をめぐり日頃、考えながら働き実践し湧き上る考働の美学を試みたいと思います。

創業は易く守成は難し

2009年02月10日 | Weblog
中国の貞観政要に出てくる有名な名言である。

創業は創業者の自由な意思がある。もちろんないないづくしの環境制約もあろう。しかし環境に柔軟に対応できやすい。


ひとたびサスティナブルになった企業の守成は
環境にそぐわないしがらみを抱える負の遺産が生じて、
マイナスからスタートしなければならない重荷がある場合が多い。
しかも過去の事業継承を時流にそぐわない状態でも強いられ、
本来あるべき理想形を十全に発揮できないブレーキが生じてしまうことが多くある。

いまだに時流に乗り、玉の輿的な楽して継承できるのならこんな
楽なことはない。

本来長期運営前提の事業継承は、守・破・離のステップを踏んで、
一度その企業を理念だけ残し、解体的な創造破壊で事業継承者によって新たな顧客の市場開拓ができるように創業されるべきなのが理想だ。

いま、既存企業がそこの地点に立たされている。

これは表現者の表現追求の優れたコンセプトワークとほとんど変わらない。

企業経営者は本質的な理念を再解釈して常に顧客の創造を創造的な破壊を時に企てながら追及する実践家である。

芸術家とその意味で全く相似している。

そのように芸術を非言語的参照系として向き合い吸収できる経営者が、
また、
そのような実務を求道する経営者に優れたエッセンスを表現として
刺激してやまない芸術家が

少しでも増え続けると、
景気に左右されづらい美術市場ができる気がする。
コメント
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