日本が、国際競争から脱落し始めてから、やれ国民性だ、教育問題だ、などと色々、議論されてきた。
そこで考えてみた。教育に占める「英語」の割合が、増してから、日本は劣化したのではないかと。
そもそも、外国語の勉強は、海外の思想、技術、歴史、文学、芸術などを学ぶためのツール。
なにも日本人全員が、義務教育から、時間をかけて勉強する必要なんてあるのか。
だいたい、真面目に外国語を勉強している、アメリカ人なんて、滅多にいない。それでも、問題無く生活している。
それは当然。英語は、世界中で通用するからだ。しかし、日本語は無理。
前置きが長くなった。
世界の大学ランキングでも、ノーベル賞受賞者数のランキングでも、常に、米国と英国が上位。
学術の世界では、世界の公用語の「英語」を母国語とする米国と英国に、太刀打ちできない。
自然科学や社会科学ならまだしも、文学にいたっては、英米人は、圧倒的に有利。
自分が書いたオリジナル作品で、評価されるのだから。それに比べ、日本人は、翻訳者の能力次第。とんでもないハンディだ。
所詮、日本語はローカル言語。だから日本人は、英語を勉強しなければならない。悔しいが、仕方がない。
学校教育に占める英語教育の時間は、増える一方。
日本の生産性が、低い理由の一つは、長い時間をかけて、英語を勉強しなければならないからだろう。
正直言って、ほとんどの日本人にとって、英語を勉強する時間なんて、無駄以外の何物でも無いのに。
アメリカ人は、日本人と違って、外国人に、平気で、英語で話しかける。SNSだって英語だ。
ところが、日本人は、外国人に、日本語で話しかけたりしない。SNSだって、日本語では無視されると心得ている。
とにかく、アメリカ人は、言語に関しては傲慢でいられる。
デジタル化が進むこの社会。アルファベット26文字で、構成される英語は、ひらがな、カタカナ、漢字などと、ゴチャゴチャした日本語より、遥かに、デジタル化との親和性が高い。
日本語なのに、ひらがな入力よりローマ字入力の方が早いとか、漢字変換、全角半角変換など、デジタル社会で、日本語は、使い勝手が悪い。
日本人にとって、ガラパゴス言語の日本語はハンディ。
一方、アメリカ人にとって、世界言語の英語はアドバンテージ。
この差は、あまりにも大きい。
アメリカ人が、大きな顔をして、世界中で活躍できる理由は、英語国民ということにつきる。
言い過ぎかも知れないが、真実だ。
日本人に生まれたせいで、英語を勉強し、それでも駄目だと渡米したが、やっぱり駄目だった小室さんの気持ちがよく分かる。