優しい笑みを自分へ向けて見送ってくれる巫女へ会釈した。
奥の大巫女が笑みを浮かべて手をあげていた・・・
=今の貴女なら大丈夫です(笑)。ソコに居たいなら幸せに過ごしなさい・・・大丈夫と自分を信じ思う先を見つめていけば良い=
声音が優しく響く・・・自分へ向けた声と知り笑みながら頷いた。
「リン・・・いいのか?」
『ん・・・声だけで十分(笑)。感謝してるし恩も返したいけど、それは誰かへって(笑)ずっと言われてたから。
ニキも(笑)ありがとう・・・これからも宜しくね』
「 ・・・・・感謝(笑)してるんだろうな」
『物凄く(笑)。もっと大好きになったもん。自分と生きてくれて、ありがとう(笑)』
照れた笑み・・・その思いが分かるニキが口を引く・・・大巫女を眺め、リンを眺める。
=感謝しますよ・・・リンの存在を受け入れた貴方に・・・=
-もっと崇めろよ(笑)-
=(笑)声が聞けて、話せて嬉しく思えました。貴方自身の先も貴方らしくリンと共に歩きなさい=
その言葉に苦笑いだ・・・フッと笑うニキは足早にリンの前を歩き出したのだった。
薄れかけた大巫女の影・・・終わり間近な状態と気づくニキもいた・・・本当に言わないで置くのかと眺めれば、言わなくて大丈夫なのだと諭す呟きに苦笑いだった。
《 リンを守れ・・・すれば己の先も静かになるのだから・・・》
大巫女が自分へ話をした日を思い出していたのだった。
いつもより静かなニキを眺めるリンもいた・・・違和感はあっても理由に気づけず、それでいいのだと諭すニキに苦笑いだった。
了解という呟きにも、いつものようにフッと笑うだけの事・・・リンが何だと顔を覗き込んでもニキは笑うだけだった。
通常の仕事だとトキマサが迎えに来てくれた。
前回の礼だと車を出してくれたタナダへ連絡をし礼を言った。
『構わない(笑)』
それでもリンは最後まで向かうのだと知れば邪魔をするように自分も動いた。
『二人でいけそう?』
トキマサへリンが呟く・・・そんな雰囲気はあると声にしたのだ。
『違和感があって(笑)俺らを思い出したから確認して欲しいとさ(笑)。
だからマジで確認だけにしとこうぜ・・・』
『(笑)了解!』
「(笑)寝てるぞ」
『ん(笑)大丈夫だから休んでて』
『ニキ? (笑)師匠だぞ?』
ニキが休むのかと声にしたトキマサに苦笑いをしながら頷くリンもいた。
確認・・・タナダから言われたが本当にソレだけで終わる事も少なかっただけに信用はするなとリンへ呟いた。
笑むだけのリンを眺め、口を引くニキの笑みは優しく視えた・・・何より偶然だろう姿にトキマサは驚いた・・・
人のような優しい笑みだった事に・・・
ジッと自分の後ろを驚きながら視ていたトキマサに苦笑いをする。
その驚きでニキの姿を視ていた事に気づく・・・チラリとニキを眺めれば、視線は重なり笑み返した。
スッと自分の姿を消す・・・そんな事も出来るのかとリンまで驚いて眺めた。
フッと溢れた笑う声音を楽し気に見つめ、さあ行こうと促すトキマサだった。
どんな事態に入り込むのか知らないだけに頑張ろうと思えたリンもいた。
自分の背から首へ流れる優しい手がある・・・それは自分へ大丈夫と背を押してくれたような・・・自分がいるから大丈夫と教えてくれているような・・・そんな優しい温かさだった事に嬉しくなった。
ニキの手は、やっぱり温かいと笑むリン・・・今も・・・これからも一緒にいれる嬉しさは次々と自分から沸き出すようでホッとする。
ずっと先まで共に行ける喜び・・・一緒に・・・隣にいるだけでホッとする自分にも照れた。
有り難くて・・・嬉しくて・・・それは少しずつ大きくもなり・・・共に生きるべき互いの存在に改めて確認出来たような気もしたリンだった。
-end-
※
お付き合い下さり感謝です。
何にしようと考え飛び込んだ この話は、私用でストップしてしまい・・・数日後に控えるハロウィンに間に合うかドキドキしてました。
空想へ飛ぶ・・・暇も時間も全部に思うように進まずで・・・ようやく今となりホッとしたtamiでした。
駆け足で・・・忙しかった今月・・・何とか駆け抜けられそうです(笑)ココは。
ありがとうございました!
2018・10
-tami-
※よければ番外編も(笑)どーぞ。
イベント話へ捩じ込みます(^^)v