ありったけはげ山の一夜レビュー (前置き文はこちら)
第七弾はオリヴァー・ナッセン指揮 クリーヴランド管弦楽団より。
本作も展覧会の絵がメインで、はげ山の一夜はカップリングだ。
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Ravel : Deutsche Grammophon
Conductor : Oliver Knussen
Orchestra : The Cleveland Orchestra
Rec:1996年 ホール録音(ライヴかセッションかは不明)
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本タイトルも以前紹介したカンゼル指揮のストコフスキー・ファンタジー同様、全編がストコフスキーの編曲版だ。
あちらはバッハやドビュッシーなど多種多様の編曲が楽しめるが、こちらはムソルグスキー一本に絞ってある。
それにしてもいつ聴いてもラヴェル、コルサコフに負けない非常に華美なオーケストレーションだ。
ナッセンは指揮者の中では若い方(?)で、現在は58歳だ。巨匠と呼ばれるにはまだ20年は早いだろうか。
ストコフスキー同様指揮者としてのみならず作編曲家としても名を馳せている。
オケはクリーヴランド管弦楽団で、アメリカのオケの中ではトップファイブの一つである。
さて本題のレビューに入りたい。
同じストコフスキー版でもカンゼル&シンシナティ響と比較すると、テンポはゆったりと取られている。
華麗さではカンゼル、緊張感と迫力があるのはナッセンだ。個人的にはナッセンのサウンドの方が好み。
華やかなサウンドを楽しむならカンゼル版を、原曲の味わいが残っていてほしいならナッセン版を勧めたい。
序盤~中盤にかけての陰鬱な爆発っぷりはなかなかである。後半はやや感傷的。
録音に関してはライヴかセッションかはわからないが、時々モコモコするので多分ライヴ録音だと思う。
基本的にはややマイルドで解像度も像の大きさもそれなりの、90年代グラモフォンのサウンドだ。
悪い所も特筆するような所もない平均点の録音クオリティだと言える。
とりあえず僕のように聞き比べでもしない限り、カンゼルかこちらのナッセンか、どちらか一枚で問題無い。
展覧会の絵も聞きたいならナッセンを、ストコフスキーを色々楽しみたいならカンゼル版が良い。
ちなみに展覧会の絵はパイプオルガンまで鳴っていて、なんだか豪華。
評価 : ★★★☆☆
録音 : B+
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