大都会の片隅で、体の弱い母と2人でつつましく暮らしている心優しいアーサー・フレック。コメディアンとしての成功を夢みながら、ピエロのメイクで大道芸人をして日銭を稼ぐ彼だったが、行政の支援を打ち切られたり、メンタルの病が原因でたびたびトラブルを招いてしまうなど、どん底の生活から抜け出せずに辛い日々を送っていた。そんな中、同じアパートに住むシングルマザーのソフィーに心惹かれていくアーサーだったが…。
映画館 ★★★☆
とてもとても悲しい映画でした。
現代の日本で起こるいろいろな事件の犯人たちも、この「ジョーカー」と通じる部分をめちゃ感じました。「貧困」「障害」「いじめ」などからの負の連鎖はとてもリアルです。
映画の中でジョーカーの犯した犯罪に共感を覚え、暴動が起きたように、この映画を見て変な影響を受ける人が出ないことを祈ります。それほどこの映画は毒がありました。
変な言い方ですが、無理やり「バットマン」の敵役のジョーカーの誕生という設定にしなくても、こういう犯罪者がどういった過程で生まれたかということだけを描いても十分ドラマになったと思います。