俳優・阿部寛（４６）が、映画「麒麟の翼～劇場版・新参者～」（土井裕泰監督）に主演することが２５日、明らかになった。昨年４月にＴＢＳ系で放送され、高視聴率を獲得した連続ドラマ「新参者」の続編で、原作者・東野圭吾氏（５３）の「加賀恭一郎シリーズ」最新作。ドラマに引き続き、刑事役を演じる阿部は「スピード感ある加賀の洞察捜査を楽しみにして」と意気込んでいる。来年１月公開予定。
阿部はスクリーンで当たり役の加賀を演じることに「あの『新参者』が映画化。２時間というサイズで、加賀の洞察捜査を楽しみにしてほしい」と意気込む。連ドラは初回２１・０％の高視聴率。刑事・加賀が、トリックを解決しながら複雑な心理も読み解いていく。「事件で心に傷を負ったなら、その人も被害者」と、加害者にも理解を示す人情味あるキャラクターが絶大な支持を集めた。今年１月３日にはスペシャルドラマ「赤い指」も放送され、こちらも１５・３％と時間帯１位。続編を熱望されていた。
東野氏が「最高傑作」と自画自賛する原作「麒麟―」は３月に発売され３０万部を突破。「赤い指」の２年後、ある殺人事件をきっかけに、加賀が謎を解き明かしながら、家族の絆を確かめるストーリーだ。
伊與田英徳プロデューサーは「加賀の内面の奥深さ、本作で遭遇する事件の謎の深さを映画という大きなスケールの中で、しっかりと描きたい」とコメント。阿部について「さらにかっこよさ、鋭さが増した」とほれ直した。
今月１２日にクランクイン。連ドラと同じく人形町、日本橋が舞台。阿部が下町を食べ歩くほのぼのしたシーンも描かれる。今年は日本橋架橋１００周年ということもあり、阿部と日本橋とのコラボレーションも検討中だという。クランクアップは７月を予定している。
◆溝端、メイサら続投 〇…ドラマ版で阿部と息の合ったコンビを見せた溝端淳平（２１）、加賀の後輩の記者・黒木メイサ（２２）らのキャストも続投。「赤い指」から加わった田中麗奈（３１）、山崎努（７４）も出演する。
◆「麒麟の翼」あらすじ 日本橋の翼のある麒麟像の下で男性の遺体が発見された。容疑者・八島は逃亡中に交通事故に遭い意識不明に。福島から上京した八島の恋人・香織は「彼は絶対に犯人じゃない」と主張するが、加賀（阿部）の捜査で遺体と八島の接点が明らかになっていく。一方、被害者の子供たちもそれまで知らなかった父の隠された一面に驚がくする。
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