LO(O)SE40!

緩く自由に色んな物をどんどん海に投げていく旅の始まり

淺井裕介さんの制作ボランティアに行ってきました。

2019年04月10日 08時48分45秒 | Weblog



2年ぶり2回目の淺井裕介さんの壁画製作ボランティアに製作期間のうち、3日間参加して来ました。
会場は横浜美術館。4月14日から始まります!。
https://bijutsutecho.com/magazine/news/exhibition/19291

前回の反省をふまえ参加した1日目。大町でリーダーと呼ばせていただいた岩瀬さんがいて再会が嬉しい&心強い。
まずは壁にペンキで下塗り。泥絵の具は筆遣いが難しいので、ペンキから入れるのは嬉しい、と思うも束の間。泥絵の具より筆遣いは楽かも知れないけど、それと実際に自分がスムーズに作業出来るか?っていうのは全く別問題で、むちゃくちゃ焦る。
そして、空間を支配する淺井さんには下手なごまかしや、不安は言わずともお見通し。帰りは落ち込むも、これも気付かせてくれることがあってこそだもんな、と思う。
2日目までの1週間、家で自主錬。泥絵の具は作るのが大変そうなので、アクリル絵の具に粗塩を混ぜて、ひたすら曲線と直線を使った図形を重ね塗り。
迎えた2日目、下塗りは終わって泥絵の具が始まっていて、もう生き物が壁に生まれ始めている。1日目にいた方も沢山いて安心。そして淺井さんの後輩の高校生達も参加して一緒に作業。
一昨年、大町に行った時も思ったけど、属性も年齢もバラバラな人達が、ただひとつの世界を作り上げる為に集まって、肩を並べて作業するのって、そうそう体験できない。
そして、淺井さんの説く心得は、どんな仕事にもいえる事だけど、見落としがちな事ばかりで。歳をとればとるほどナリで物事を片付けてしまいがちになるから、ハッとすること多し。
お昼休みは一つのテーブルで淺井さんを囲み、楽しい時間。
なんだけれども、10人くらい人が輪になるのが耳的に辛く、ちょいちょい離脱。かといって、それが許されない環境ではなく、いようがいまいが、と自由なのは有りがたく、心地よい。
この日は初めて淺井さんから「良くできました」をいただき、嬉しい。ただ作業効率やコミュニケーションの部分で、まだまだだなあと思う。
自分の浅くて雑なところを思い知る。どこから線が生まれているか、気持ち悪いところはないか。
作業中、時折ランダムに音楽が流れるんだけど、今日グッと来たのは中村一義の主題歌。頑張れる。

3日目。泥絵の具に慣れてきたものの、筆を壁から離して持てず、壁を汚しがち。高校生の方にどうしてるか教えてもらう。意識して午後からちょっとマシになる。
美術館の円筒状で天井が高い展示室なので、声が響きやすく、音の距離や発音が取りづらい。ほとんど聞き取れず。2日連続が限界かもしれない。ギリギリセーフ。
夕方スパートをかける時間帯。「あああ!」「ガシャーン!」と叫び声と何かを落とした音が響く。筆か手持ちの絵の具を落としたようだけど、淺井さんやスタッフの方は「やらかしたことがすぐ分かって良かった」と笑顔。
やらかして何も言わずにいるのが一番いけない。
落とした人をフォローするだけでなく、リカバリーしなきゃいけないことの共有の為にも、言えることを大切にする。
淺井さんの凄いとこってこういうとこ。
今日、耳に残った曲は神聖かまってちゃんのロックンロールは鳴りやまないっ。
3日目終わり。完全撤収時間ギリギリで、ちゃんとご挨拶も出来ず美術館を後にする。

総じて、手を動かす事と意識を集中させる事以外何も考えられなくなって、時間はあっという間に過ぎるし、まわりも見えなくなる。
それは、充実して良いことの様に感じるけど、それは間違いで、常にまわりを意識し、描いてる箇所だけでなく全体を見て、時間の感覚を意識し、今自分がどこにいるのかを考えなくてはいけない。
ご本人は全く興味なかっただろうけど、もし大きな会社で働くサラリーマンだったとしても、成功して、部下を育て、慕われたのでは、と思う。
大切なことを大切なままに、ねじ曲げたり、大きくみせるようなことも小さくみせるようなこともなくフラットに伝えられるというのはなかなか出来ることじゃない。
元からそうなのか、ご自身も思い悩んだり、成長する過程で得たものなのか。
好きな絵の中に入れる、参加できる喜びと共に、ちっぽけな自分を思い知る。へこむこと含め、ありがたいなあと思う。これを忘れないように。

淺井さんの作品を見るようになってまだ3年位だけど、その間だけでも旅は続いて、どんどん世界は開かれて、その細部には物語が宿る。
消えるものも、残るものも。営み、という目にも手にも出来ないことを、強烈に意識する。

もうそろそろ製作も終わる頃で、この数日でよりふくらんでいるんだろうな。
あの世界との再会を楽しみに。
ありがとうございました。お疲れ様でした!。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿