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言の葉 物語

おもいで

奇天烈女将と、囲炉裏の部屋。

2011年08月24日 11時20分39秒 | 映画っていいですね!!!

「房恵も年頃になりましたので・・・そろそろ結婚を考えても良いのでは。。。

おうう・・・結婚か、ちょうど気に入っている部下がいるから見合いをするか、

話が一人歩きしていく、父は益々ご機嫌になっていくのが怖かった。

孫の話までくるころ、飲みつかれた父は居眠りをはじめたので、

母が続きは明日にしましょうねと言うが、父の進める青年とは、

独立心の強い隆司は、あまりにも違い過ぎるのが気がかりな、

眠れない夜を過ごすことになったのだ。」

「その二」

そう・・・初めて会う瀬は「古びた二階家のお店でした。」

隆司が「田舎料理が旨いんだ、凄くね。」

子供がおねだりするように、「食べさせたいんだけど、良いでしょう。」

「はい」房恵には珍しくと言うか、始めて大きな声で答えたのだ。

その日が奇天烈女将との出会いの日にもなりました。

大きな縄のれんをくぐると、この字かたのカウンターがあり、

お馴染みさんの、隆司は自分の部屋に向かうように、店の置くの細い階段を上がり

障子戸を開けると、そこは時代劇でみたような囲炉裏の部屋だった。

春浅い・・・寒さの残る日でもあり部屋の囲炉裏には「鍋物と、魚が焼かれていた。」

なにか無性に嬉しくなり、はしゃぎたくなる。。。

座ると間もなく、元気な明るい声で「ビールと日本酒」を持ち、女将さんがやって来た。

あら・・・可愛いお嬢さんだこと「いらっしゃい」と言いながら、ビールを注いでくれる。

女将と三人で乾杯・・・それから日本酒に変わり、少し話をすると下がっていった。

なにかとても良い香りのするお酒で、これなら飲めそうと思っていると、

女将の創る、噂の田舎料理と新鮮なお刺身の盛り合わせが並べられた。

家族で食事に行くのはいつも「フランス料理が多いので、初めて尽くしの」、

ほんわかと暖かい味に、箸が進む・・・つぎ上手の女将と話しにも、

心が幸福でいっぱいになる、隆司も嬉しそうに盃が空いていく。

鮎の炭火焼も美味しく、鍋も初めて食べる味だったのだ。

随分と飲んで、時間も遅くなっていることと思ったが、時がこんなにも、

ゆっくりと過ぎていくことも初めての体験なのだ。

食事に誘われた時・・・門限に厳しい両親の話をすると、

ポンと胸を叩き、まかせなさいと案内してくれた店なのだ。

後で分かったことだが、前に予約を入れてくれ特別に午後一時からの、

貸切になっていたのだ。  

細やかな心遣いが感じる・・・隆司が尚更、好きで愛おしくなるのだ。

続きます。

愛さるるは何たる幸福ぞ!

愛するは何たる幸福ぞ!


映画って・・・しみじみいいですね。。。オリヲン座からの招待状

2011年08月19日 21時43分30秒 | 映画っていいですね!!!

映画って・・・しみじみいいですね。。。昭和30年代からを描いた映画ですが、

私も10歳・・・多感な子供時代がよみがえります。

ひび割れて、色あせた写真から、鮮やかな映像が観えます。。。

その日・・・その時、感じたり、泣いたり、話が断片的に進んだりとなりますが、

書きしるしていくうちに、バラバラの道が一本の道になります。

 

          「オリヲン座からの招待状 」     

昭和30年代の映画黄金時代から、映画が斜陽になり、現代に至るまで、亡き夫から受け継いだ映画館、

オリヲン座を守る妻と映写技師の純愛を描く。

昭和30年代を描いた映画がヒットしているが、湿り気のある映像は、まさに昭和そのものだ。

劇中、上映されている映画として『無法松の一生』『二十四の瞳』『ひめゆりの塔』など、名作の映像が流れるなど、

和製『ニューシネマ・パラダイス』と言ったところ。

主演の宮沢りえが『たそがれ清兵衛』、『花よりもなほ』に続き、愛する男性を陰で支える献身的な女性を好演している。

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 ある日、1通の招待状が届く。そこには、昭和25年から京都で営業されてきた、

映画館「オリヲン座」が閉館となり、

その最終興行が行われる旨が記され、往年の入場券も同封されていた。

それを手にした三好良枝(樋口可南子)は、夫の祐次(田口トモロヲ)と再会する。

幼なじみで、オリヲン座を遊び場のように過ごしていた二人は結婚して東京で暮らしていたが、長い別居生活を送っていた。

ひさしぶりにオリヲン座を訪ねてみたいと口にする良枝だが、祐次の返事は色よいものではなかった。

…昭和32年の夏、京都。豊田松蔵(宇崎竜童)とトヨ(宮沢りえ)の夫婦二人で、オリヲン座は経営されていた。

そこに、故郷の大津から出てきたばかりで仕事を探していた千波留吉(加瀬亮)が現れる。

活動写真が大好きなので、ぜひオリヲン座で働かせて欲しいと懇願する留吉。

その熱情にほだされて、松蔵は彼を雇うことにした。自転車でのフィルム缶の運搬から、留吉の仕事は始まった。

やがて、映写係も任されるようになり、まるで親子のような松蔵と留吉の関係に、目を細めながらトヨは見守る。

そんな幸福な日々も長くは続かなかった。松蔵は、若くしてこの世を去ってしまう。

オリヲン座の閉館を決意するトヨだが、留吉の励ましによって営業を続けることを決意する。

二代目の館主は、留吉だった。だが、映画界には斜陽の波が押し寄せていた。

テレビが普及し、オリヲン座を訪れる観客の数は減るばかり。

そして、留吉とトヨの仲を邪推して、心無い噂をまき散らす人々もいた。

そんな苦境の時期、留吉とトヨの心を和ませてくれたのが、

幼い日の祐次と良枝だった…。

それから数十年。死を目前にしたトヨ(中原ひとみ)の最後のひとときを、

閉館するオリヲン座で過ごさせよう病院から運びこむ留吉(原田芳雄)。

その劇場内には、成長した祐次と良枝の姿もあった。