1981年生まれ、タカハシヨーコ

半生を振り返りました。名前は全て仮名です。
男尊女卑、毒親、毒母、シックマザー、不登校

小学校、初めての友達

2022-05-13 04:50:00 | 日記

 

小学校へ入学してすぐに友人ができた。

入学式の日、初めての教室で出席番号順に座った後ろの席の女の子だった。

 

クラスで彼女だけ年季の入ったランドセルを背負っていた。親戚のお姉さんの使わなくなったランドセルを貰い受けたそうだ。

そして、笑うと見える前歯はほとんど溶けていた。

平成初期の時代、みそっぱと呼ばれたそんな子供が少なからずいたのだ。

 

彼女は小学校低学年で少女マンガを読んだり、芸能人に詳しかったり大人びて見えた。

私の知らない言葉や世界も沢山知っていた。

一緒にいて刺激的で楽しかった。

 

彼女の家に遊びに行くと、

壁にトタンが貼り付けてあるとても古い小さな家だった。

汲み取り式のトイレで、当時でも珍しかった。

 

離婚してシングルマザーのお母さんは外に働きに出ており、

おばあちゃんが子供たちの面倒を見ていた。

 

家にはおばあちゃんの友人達、近所の爺さん婆さん連中が遊びに来ていることが多く、畳の上で賭け花札をやったりしていた。

 

大人になってから思い返してみると、彼女の家庭環境がどんなものであったか考えてしまう。

少なくとも裕福ではなかっただろう。

けれど土曜日の半日の学校帰りには、彼女のおばあちゃんにお昼をご馳走になったり、

休日には、彼女のお母さんに車で色々な所へ遊びに連れて行ってもらった。

大人になり、それがどんなにありがたいことだったのかがわかる。