世界的なドルの信用不安が続いています。サブプライムに絡んだ米金融機関の評価損拡大は決算発表で明らかにされており、NYダウは連日の下落傾向にあります。また8日には「米ドルから強い通貨、例えばユーロなどにシフトすべき」との中国要人発言を機にドル売りが加速、対ユーロでは史上最安値を更新する動きを見せています。さらに原油が高騰を続けていることから、米インフレ懸念も根強く台頭しており、米景気減速が連想されていることも現在のドル売りにつながっているようです。
ところが同じドル売りでも、マーケットの動きは先週とは一変しています。先週はいわゆる「ドル安・円安・その他通貨高」という展開でしたが、今週はNYダウが下落し続けていることを背景にリスク資金回避の動きも強まっており、ドルと共に売られていた円が買い戻される展開となりました。週半ばからはいわゆる「ドル安・円高・その他通貨高」の展開となっています。ただしクロス円では円買い戻しの方が顕著に現れていることから、「ドル安・円高・その他通貨安」といえるかもしれません。
この影響でドル安の流れに乗り遅れていた感のあったドル円も、これまで下値を支えていた114円ラインを割り込み、さらに113円ラインをも一気に割り込んで112円ライン割れまで窺う下落を見せています。ただし112円ラインでは厚いドル買いオーダーが散見されており、それがジリジリとラインを上げる気配を見せているなど、上値は重いものの下値も堅い状況になりつつあります。
今回のドル下落の要因は、冒頭で記した米金融機関の評価損拡大による信用不安が大きなウェイトを占めていますが、しかし原油の高騰なども含めて投機的な側面が強く、現在はそれがオーバーシュートしているともいえます。毎年のこととはいえ、感謝祭(今年は11月22日)付近は投資や運用の年間収益を締める時期といわれており、これを過ぎるとマーケットは徐々に閑散になってくるといわれています。いわゆるクリスマスモード突入というやつです。このためその前には最後の一稼ぎ的な投機に傾斜した動きが入りやすい傾向にあります。特に今年は、米国内の成長が低迷を見込まれただけに、分散ということで欧州や新興市場への投資を拡大させてきた経緯があるだけに、ドル安が進むということはドルベースでは差益が膨らんでいると考えられます。このためオーバーシュートと見た場合には、次にポジション整理の動きが入ってくると想定しておかなければならないところです。欧州や新興国での利益確定と本国への資金回帰(いわゆるレパトリ)、これがいつも以上にドル反発を後押しする可能性を秘めているといえます。
サブプライム問題については当ブログでも何度も記してきましたが、私はかなり根が深いと懸念しています(多分、皆さんが想像している以上の懸念だと思います)。このためドル安の流れそのものが終息するとは考えていません。しかし短期的にはそろそろ調整の動きを気にした方がいいのかもしれません。
もっともドル安が調整されるということは、高騰する欧州通貨の調整にもつながりかねませんので、ドル円やクロス円にとっては依然として下落リスクが残ることになりますが・・・?
ところが同じドル売りでも、マーケットの動きは先週とは一変しています。先週はいわゆる「ドル安・円安・その他通貨高」という展開でしたが、今週はNYダウが下落し続けていることを背景にリスク資金回避の動きも強まっており、ドルと共に売られていた円が買い戻される展開となりました。週半ばからはいわゆる「ドル安・円高・その他通貨高」の展開となっています。ただしクロス円では円買い戻しの方が顕著に現れていることから、「ドル安・円高・その他通貨安」といえるかもしれません。
この影響でドル安の流れに乗り遅れていた感のあったドル円も、これまで下値を支えていた114円ラインを割り込み、さらに113円ラインをも一気に割り込んで112円ライン割れまで窺う下落を見せています。ただし112円ラインでは厚いドル買いオーダーが散見されており、それがジリジリとラインを上げる気配を見せているなど、上値は重いものの下値も堅い状況になりつつあります。
今回のドル下落の要因は、冒頭で記した米金融機関の評価損拡大による信用不安が大きなウェイトを占めていますが、しかし原油の高騰なども含めて投機的な側面が強く、現在はそれがオーバーシュートしているともいえます。毎年のこととはいえ、感謝祭(今年は11月22日)付近は投資や運用の年間収益を締める時期といわれており、これを過ぎるとマーケットは徐々に閑散になってくるといわれています。いわゆるクリスマスモード突入というやつです。このためその前には最後の一稼ぎ的な投機に傾斜した動きが入りやすい傾向にあります。特に今年は、米国内の成長が低迷を見込まれただけに、分散ということで欧州や新興市場への投資を拡大させてきた経緯があるだけに、ドル安が進むということはドルベースでは差益が膨らんでいると考えられます。このためオーバーシュートと見た場合には、次にポジション整理の動きが入ってくると想定しておかなければならないところです。欧州や新興国での利益確定と本国への資金回帰(いわゆるレパトリ)、これがいつも以上にドル反発を後押しする可能性を秘めているといえます。
サブプライム問題については当ブログでも何度も記してきましたが、私はかなり根が深いと懸念しています(多分、皆さんが想像している以上の懸念だと思います)。このためドル安の流れそのものが終息するとは考えていません。しかし短期的にはそろそろ調整の動きを気にした方がいいのかもしれません。
もっともドル安が調整されるということは、高騰する欧州通貨の調整にもつながりかねませんので、ドル円やクロス円にとっては依然として下落リスクが残ることになりますが・・・?