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ロータスエリーゼ日記

■ アクティブヘッドライト

2011年09月24日 | Eワゴン
 前回は憤りからついマジな記事を書いてしまいました。失礼しました

 今回はお詫びです・・・
 前々回、Eクラスのインテリジェンスなライト類について述べ、そのなかでヘッドライトのオートレベライザの説明部分で「もしかしたらコーナーリング時にそちらの方向を照らすのかな?と思ってステアリングを切ってみましたが、フォグがつくだけでヘッドライトは動きません。」と書きました。なのにヘッドライト点灯時に左右方向にも動くのはなぜか?と疑問が残りました。

 大変申し訳ありませんでした。このクルマ、コーナリング時にヘッドライトがステアリングをきった方向の先を照らす「アクティブヘッドライト」がちゃんと装備されておりました。
 停止した状態ではステアリングを切ってもヘッドライトは動かないので、僕はアクティブヘッドライトの存在に気付かなかったのです。そう、このヘッドライト、さらにインテリジェンスなことに走行時だけにヘッドライトが動くのでした。


 先日、カーブを曲がるたびに運転席下から「ペキッ」という音がする現象(おそらくシートの取り付けボルトが緩んでいる)をクレームするためにヤナセへいきました。その時に前述の疑問「ヘッドライトの点灯時になぜ左右に動くのか?」を聞いてみたのです。ヤナセさんは「いや、このクルマはアクティブヘッドライトが装備されているはずですよ。たしか停車時には動きませんから走りながら試してみてください。」とのこと。
 で、半信半疑で近所の暗い住宅街のなかでくねくねした道へクルマを持ち込んで、ヘッドライトの光によーく注目しながら走ってみました。
 おおおっっ!動く動く。たしかにステアリングに連動してヘッドライトが動きます。動き幅はわずかなのでよく見ないとあまりに自然でわかりません。ですがそのわずかな動きが確実にカーブの先を捉えて照らしています。す、すばらしい!いやいや畏れ入りました。

 アクティブヘッドライトなんて・・・と思っていましたが、その自然さと効果には感心しました。


 え?運転席下からの「ペキッ」ていう音はどうなったかって?ええ、直りました
 ヤナセのフロントの方に運転してもらって僕が助手席に乗り近所をドライブ。交差点で「ペキッ」という音。「これですよこれ!」と指摘すると、フロントマン氏、冷静に運転席下の小物入れを開き、僕が7月に入れてすっかり忘れていたジュースのビンを取り出し、「原因はこれではないでしょうか・・?」。
 確かにビンを取り出すと音はしません。再度入れてみると「ぺきっ」という音。

ヤナセさん「そうですねぇ、ボルトが緩んでいる音にも聞こえますねぇ・・」
わたし  「いいえ、もうビンの音にしか聞こえません。ごめんなさい。」

 めでたしめでたし・・・。

■ やめようよ、置き去り・・

2011年09月16日 | その他
 この場でこんなことを書いて意味があるのかわかりませんが、たび重なる事件に腹立たしさがおさまらないので。


 先日、大分県で「子供を車内において買い物をしていた主婦がクルマに戻ったら2歳の女の子が居なくなっていた」という事件がありました。事件は解決しておらずいろんな推測のある中、とにかく子供が無事であることを祈るばかりです。

 ですが、この事件で「またか!」と思った方は多いのではないでしょうか。子供を車内に置き去りにして起こる事件のなんと多いことか!

 ひどいのは、車内に置き去りにしてパチンコに興じ、戻ったら子供が暑くなった車内でぐったりしていた・・という熱中症パターン(パチンコへの熱中というしゃれではありません)。さすがにこのパチンコパターンはパチンコ屋さんの呼びかけや巡回もあって減ってきたように感じますが、ちょっと買物・・・というのはいまだに結構多いと思います。

 自分で扉を開けられる子供ならまだしも、小さな子供を車内に残してクルマを離れるなんて言語道断です。

 ほんのちょっとだから大丈夫?いえいえ、あなたに何かあったらどうするつもりですか?もしあなたが交通事故に遭ったり、暴漢に襲われたり、買物中に倒れて救急車で運ばれてしまったら?そんなことが絶対ないといえますか?

 エンジンかけてエアコン入れてるから大丈夫?クルマのエンジンはガソリンがなくなれば止まります。また何らかのトラブルやいたずらでも止まることはあるのです。ましてやエンジンがかかったクルマを子供とともに盗まれたらどうするつもりでしょう。エンジンをかけたまま鍵をかける人もいますが、例えばいたずらでマフラーをちょっと足でふさがれたらエンジンは止まり、数分後にクルマの中は灼熱状態です。


 私の同僚は、全く健康に過ごしていたある日、いつものショッピングモールに買い物に行って、自分がどこにクルマを置いたのかが分からなくなったそうです。そもそもクルマで来たのかどうかもわからない。自分の名前もわからない。パニックになり、店員に助けを求め、救急車で運ばれました。診断結果は脳血栓だったそうです。緊急入院・手術でしたが若さも手伝って現在は回復しています。そのとき、もし小さな子供を車内に残していたら・・・と思うとぞっとしますよね。


 ご存知の方も多いと思いますが、諸外国ではクルマに子供を残して離れると(事故にならなくても)児童虐待で親は「逮捕」されます。日本もそろそろそういう法改正をしてもよいのではないでしょうか。法改正によって「危ないことなんだ」と気付いてくれる人が増えれば、それだけでも悲しい事故は減ると思います。
 いったいあと何人の子供が犠牲を払えば政治は動いてくれるのでしょうか。


 正直言えば、自分が子育てをするようになって初めてわかったこともあります。

 眠ってしまった小さな子供を連れて両手いっぱいになる買物をどうやってしろと言うのか!わかりますわかります。起こせば不機嫌になり、寝たままでは荷物が運べない。わかります。いまどき公園で遊ばせておくよりも鍵をかけておけるクルマの中のほうがずっと安全だと思えてしまう!わかりますわかります。

 気持ちはわかります。でも、やっぱりダメなんです。
 こと子育てに関しては親はすべてのリスクを想定すべきです(排除すべきかどうかはまた別問題ですけど)。
 ほんの数年間のことです。がんばりましょうよ。


 車内置き去りのリスクはたくさんあります。熱中症、誘拐、犯罪、事故(たとえば路駐のクルマに走行車が突っ込む事故は結構多い)などなど。

 自分の「ちょっとだけなら大丈夫だよな」という判断が、一生後悔してもしきれないことになるかもしれません。・・・運が悪かったのではありません。自分の認識の甘さが全ての原因なのです。

 もう小さな子供が巻き込まれる事件・事故はたくさんです。

■ かしこい?灯火系

2011年09月04日 | Eワゴン
 ほんと、レベルの低い話で申し訳ないです。CDIワゴンでおもしろい機能を見つけたので・・。
 見つけた機能というのは「灯火類」のインテリジェンスでした。

 まず、夜の住宅街を走っていて気付いたのが「コーナーリングランプ」でした。コーナーリングランプというのは、クルマが曲がる方向を照らすランプであり、この考え方自体は古くはパッカードの時代からあるもののようです。何年か前までの日本の法律ではヘッドライトは動いてはならず、そのためヘッドライトで曲がる方向を照らすことはできませんでした。この規制については近年緩和され、最近はヘッドライトがステアリングに連動して曲がる方向を照らす機能を持ったクルマが出てきました。
 とはいえヘッドライトを動かすことには限界があるため、多くの場合、コーナーリングランプと言うヘッドライトとは別のライトをウインカーと連動させて点灯するというシステムが用いられてきました。私が学生時代に乗った「FFレビン」にもこの機能が付いていましたから、もう20年以上前にはフツーに実用化されていたということです。

 W211にはそんなランプは見当たらないのですが、購入後、夜の住宅街の交差点で右折のためウインカーを出した時、右方向の道路が明るくなりました。僕はクルマが来たのかと思ってしばらく待ってしまいました。しかしそれは自分のライトだったのです。えー?どこにコーナーリングランプが?・・と思ったら、なんとこのクルマ、フォグランプをコーナーリングランプに利用しているのでした。つまり、右へウインカーを出すと右のフォグランプが点灯するという仕組みです(もちろん逆も同じ)。

 そもそもフォグランプというのは、霧や雨の日に点灯して相手からの視認性を高めるものであり、そのためヘッドライト・ドライビングライトとは異なり、光が拡散するように作られています。ですから、晴れた日の夜にフォグランプをつけて走るのは迷惑なんです。日本は霧が少ない国なのでフォグランプの意味を理解されていない人が多いのですが(パトカーでさえ晴天時に点けている馬鹿者がいる)、対向車のことを考えれば晴天時に点灯すべきものでは決してありません。中にはヘッドライトを消してフォグだけつけて走っているマヌケ者がいますが、どうしてもそんなつけ方をしたいならフォグランプを光の拡散しないドライビングランプに交換すべきです。なお、BMW車はバックフォグまで同時についてしまうようで本当に迷惑です(高速道路でバックフォグをつけて走っている車はBMWである確率が高いです(僕調べによる))。


 えーっとまた話がそれましたが、そういうわけで光が拡散するように作られているフォグランプは、広い範囲を照らすという意味でコーナーリングランプの役割を兼務させるのは「ナルホド!」なアイデアなわけです。
 信号待ちで、対向車のW211の片側だけのフォグがついていたら、「あー、片方、球切れしてやがる。」と思わないでください。それはウインカーに連動したコーナーリングランプなのです

 さらにこのコーナーリングランプ、夜間はウインカーを出さなくても点灯することが分かりました。ステアリングの切れ角を判断して自動点灯するのです。つまりステアリングを右に切れば右のランプが、左に切れば左のランプが点灯するわけです。そうです、だからくねくね道を走っていると左右のフォグランプが順番に点いては消えることになるわけです。おもしろいでしょ。もちろんうっとうしい場合にはこの機能をキャンセルすることもできます。
 なおランプはゆっくりついてゆっくり消えますので忙しいことはありません。

 で、実際使ってみてどうかというと、結構しっかりと交差点の先を照らしてくれるので、安全には確かに役立っているといえます。暗い住宅街や右左折時の横断歩道歩行者など「ドキッ」としたことはどなたもあると思います。

                ☆

 もうひとつの灯火類インテリジェンスは、ヘッドライトの「オートレベライザー」です。
 この機能、出発しようとヘッドライトをつけると、最初にしばらく(数秒間)ヘッドライトがうにょうにょ動くんです。で、その最後にリトラクタブルヘッドライトの点灯時のように下から上へ照らし上げてピタッと位置を決めて止まる・・・という演出。なんか意味があるんでしょうか?もしかしたらコーナーリング時にそちらの方向を照らすのかな?と思ってステアリングを切ってみますが、フォグがつくだけでヘッドライトは動きません。


→こちら(ディーゼルエンジンの音も聴いていただけます)


 で、ちょっとググッてみると、この機能、「オートレベライザ」だそうです。もしかしてワゴンだけの機能なのかな?荷室に重い荷物を載せたりするとクルマの姿勢が変化しますが、それに合わせて常に一定の高さをヘッドライトが照らすようになっている、という機能です。そしてその機構はかなり本格的。フロント・リアのサスにセンサーが設置されていて、それによってクルマの姿勢を検知し、コンピュータで計算してヘッドライトを動かしているらしいのです。
 W210の時にも、ワゴンには確かサスペンションのオートレベライザがついていました。荷室に重量物を載せてもクルマの姿勢を一定に保つ機構です。しかしW211ではより光軸調整を正確にする機能として、ヘッドライトのレベライザがついているということです。


 ただし、使いにくい点も発見しました。この複雑なライト制御のためかこのクルマ、ヘッドライトのON/OFFがとても鈍いのです。

 僕は今、基本的にヘッドライトは「オート」に設定しています。「オート」ではうす暗くなると勝手にヘッドライトを点灯し、明るくなると消してくれます。メルセデスのオートライトは点灯設定が明るめで、少し薄暮になるとすぐに点灯します。ですので、曇った日に並木道を走っても点灯してしまいます。だぁれもスモールすら付けていない日中にヘッドライトをつけて走ることもしばしばです。しかし自車が目立つことは安全のためには良いことなので、僕は家族のためにもあえてこの「オート」を常時選択しています。

 しかしこのクルマ、そんな複雑機構のせいか、ヘッドライトスイッチをオフにすると消灯まで2~3秒かかるんです(!)。理由ですか?・・・わかりません。なにか頻繁なON/OFFを避けて可動部分を保護するとか、うーん、そんな理由かもしれません。
 ですが、これが結構不便。道路上ではいろんな手段で相手にメッセージを送りますよね。たとえば対向車が右折しようとしている時、先に行くよう譲ってあげるとき皆さんはどうしますか?ヘッドライトをパッシングするのも良いでしょうが、パッシングは注意を促す意味もあるので気をつけなければなりません。夜間であれば、ヘッドライトを消してあげるのがスマートではないでしょうか。僕は結構そうしているのですが、前述の理由から、このクルマでヘッドライトを消そうとすると全~然タイミングが合わないんですよ(笑)
 夜、狭い道で対向車がすれ違いを待ってくれた時もそうです。クラクションでは近所迷惑なので、一瞬(ほんの0.1秒くらい)ヘッドライトをチカッと消して通過するというのが感謝の気持ちを伝えるには一番スマートだと思ってるのですが、これまたこのクルマではタイミングが合わない(笑)。通過した後に消えたりして・・。合図もせずに通過して「やっぱベンツ乗るやつって横柄だな!」とか思われたら悲しい

 やっぱり機械が勝手に何かをやってくれるというのは、人間の感覚とよほど合わないと却って違和感を感じるものですよね。そういう意味では、個人的にはメルセデスも最近はちょっと日本車並みに「おせっかい」になりすぎているように思うのです。

■ ツインカムターボ!

2011年08月14日 | Eワゴン
 僕が免許を取った頃、高性能エンジンといえばDOHC(ツインカム)であり、ターボはまだ一部の高性能車だけでした。そんなところへ「ツインカムターボ」なんていう「えーい両方じゃ!」的な夢のようなエンジンが(確か最初はトヨタから)出てきてワクワクしたのを覚えています。

 「ターボ」とは、それまで捨てていただけの排気ガスの力でタービンを回し、そのタービンの回転力で燃料ガスをエンジンへ強制的に送り込むという技術です。もとはと言えば酸素の薄いところを飛ぶ飛行機のエンジンで酸素を効率的にエンジンへ送るために開発された技術です。

 ターボは「アクセルを踏み、排気ガスがタービンを回し、その力で燃料と酸素がエンジンにぶち込まれ、急激に回転が上がりパワーがでる」という一連の行程を経るため、どうしてもアクセルを踏んでからパワーが出るまでにタイムラグ(これをターボラグと言います)が生まれること、思った感覚とズレた急激なロケット加速感になること、などの欠点があり、これが僕のターボ嫌いの理由でもあります。

 自動車メーカーもこの20年ほど同じ理由でターボ好き・ターボ嫌いなメーカーに分かれてきたと思います。日本ではトヨタがどちらかと言えばターボ嫌い、日産がターボ好き。海外ではBMWはターボ嫌い、アウディはターボ好き。

 ただ、ターボが通常の排気量以上のパワーが出せるのも事実であり、現在は燃費向上を目的として、排気量は減らしてターボ化(しかも小型ターボでレスポンスを良く)でパワーを稼ぐ・・というのが欧州自動車メーカーのトレンドになっています。
 たとえば2Lカーだったフォルクスワーゲンゴルフやパサートは今や1.2Lや1.4Lのターボです。シトロエンもなんとC5を3.0LのV6から1.6Lターボにしてしまいました。前述のドライビングフィールを最も重視するBMWでさえ、最近は多気筒化・大排気量化を抑制する目的でターボ化を進めています。


 一方、「DOHC」はエンジンの構造技術であり、「ダブルオーバーヘッドカムシャフト」の略です。
 現在のエンジンはほとんどがOHC(SOHC)であり、上部にあるひとつのカムシャフトが吸気と排気両方のバルブを開け閉めします。それでエンジンが高回転になってくるとこの開閉のタイミングが合わなくなってきて、一定以上は回転が上がりづらくなるわけです。
 「DOHC」は、文字通りカムシャフトがオーバーヘッド(エンジン上部)にダブルで(ふたつ)あって、それぞれが各気筒の吸気と排気を別々に担当することで、各バルブの開け閉めを高回転までちゃんと追従してできるため、エンジンがパワフルな高回転まで正確に回るようになる、という技術です。DOHCはカムシャフトが2つあるので、略して「ツインカム」とも呼びます。
(なお、現在はDOHCは高回転までを回すだけの目的の技術ではありません。例えば先日出たマツダのエコカー(なんとガソリンNAエンジンを突き詰めた技術で30km/l!)デミオなどもDOHCだそうです。)


 ターボは燃料を強制的に送り込んで爆発力を高めようとする技術であり、DOHCはエンジンを高い回転まで回してパワーを得ようとする技術です。エンジンは一般に高回転であるほどパワーもレスポンスも良いからです。

 このようにターボとDOHCは全く違う別々の技術ですから、その「両方」を備えた「ツインカム+ターボ」というエンジンがあって当然なのですが、それが一般実用車に採用され始めたのはたったの20数年前なのです。



 なんでこんな話を書いたかと言うと、CDIワゴン君って実はその「ツインカムターボ」なんですよ〜(笑)
 しかもターボはインタークーラー付きターボです。いまだって「ツインカムターボ」なんていうエンジンはほとんどスポーツカーにしか採用されないものですが、それがディーゼル車に適用されているっていうのがスゴイと思いませんか?そもそもディーゼルエンジンにDOHCってあるんですねぇ。僕は知りませんでした。


 もちろんDOHCとはいえディーゼルですから最大出力の発生は4000rpm程度ですし、レッドゾーンはなんと4600rpmという低さですから、あまり高回転を回す目的のDOHCとは思えません。むしろ4000回転くらいまでを正確に回すことが目的なのでしょうかね。いや、正確に爆発させることが、実は未燃焼ガスを含まないクリーンな排気ガスを実現しているのかもしれません。とすれば環境目的のDOHCなのかな?


 昔は高性能を誇示するために、「DOHC」とか「TWINCAM」とか「turbo」というステッカーがずいぶん流行ったのですが、このクルマにも「TWINCAM turbo」なんていうステッカー(今でも売ってるのか?)貼ってみましょうか。嘘ではないのだけどいったいどれだけの人が信じるかなぁ・・(笑)。




 注:このブログは、決してEクラスワゴンのブログではありません。


■ 高速インプレ(E320CDI)

2011年08月10日 | Eワゴン
 7月の3連休、CDIワゴンで初めての高速・長距離走行をしました。
 目的地は蒲郡/西浦温泉で、片道約300kmです。Eクラスは高速長距離走行が最も得意な分野ですから、その乗り心地、動力性能、燃費等が、世代替わりによってどう向上しているのか楽しみに出かけました。


燃費

 自分のブログでまさか燃費について言及することになるとは思いませんでしたが、でもCDIにとって燃費は重要な「性能」ですから(笑)。

 さて夏の三連休、天気は最高・・・とくれば、渋滞は必至です。しかし今回はその渋滞も含めて確認したいことがたくさんありましたから、結構のんびりと朝9時半くらいに横浜を出発しました。東名横浜青葉インターから高速に乗ると、すでに本線は動いていません。普段ならうんざりして迂回路を検討するところですが、この日は比較的気持ちに余裕があったので(笑)、マルチファンクションディスプレイの表示とにらめっこしながら大人しく渋滞の列に並ぶことにしました。

 ところがこの日は天気が良すぎて直射日光&アスファルト上の温度が極めて高く、Eクラスの「日本車並みハイパワーエアコン」をもってしてもジワっと汗をかくほどです。しかも、当初は大和トンネルを先頭にした「自然渋滞」だったものが、同トンネルで発生した多重クラッシュ負傷事故によって「事故渋滞」に変わり、横浜IC手前くらいではほとんど動かない状態。家を出てからの平均時速表示はどんどん下がってきて、なんと大和トンネル手前で「時速6km」になりました。それって、うちから大和トンネルまで歩いたほうが早かったってことですよねぇ?!そしてその時点での燃費はなんと「3.5km/l」となりました!
 先代E240では、燃費から計算すると、街なかでは1kmあたりを走るのにだいたい24〜25円(154円/l換算)かかる計算でした。しかしこの3.5km/lは軽油(115円/l換算)で計算しても1kmあたり33円程度になってしまいます。うーん・・・渋滞を抜けてからの燃費向上に期待です。
 ちなみに、このとき横浜青葉ICから厚木ICまでは2時間半(!)もかかりました(自分の経験上では過去最高です)。

 大和トンネルの事故でクルマがせき止められているおかげか、その後の東名高速は思いのほかガラガラ。少し到着時刻を回復するためにも平均速度1●0km/hですっ飛ばします。こんなペースで走ったらまた燃費は悪化するかなぁ・・と思いつつマルチファンクションディズプレイを確認していると、燃費表示はみるみるうちに回復していきます。富士川SAですでに8.5km/lに回復。この時点でもう1kmあたり14円と、先代E240の高速道路最高燃費(1kmあたり14円)に並びました。結局、歩く速度以下での2時間もの渋滞を含めても、蒲郡到着時点での平均燃費は10km/l超でした。

 帰路も台風の影響や30kmほどの自然渋滞がありましたが、今回の旅行トータルでの燃費は11.5km/lとなり、1kmあたりジャスト10円でした。
 いまどきレギュラーガソリンで20km/l以上走るエコカーに比べれば全然およびませんが、このクルマは1.9トン級で、時速1●0km/hで長距離をクルージングする、いわば大型クルーザーですから、そう考えるとかなり良い燃費と言えるのではないでしょうか。

 これまで一人でゴルフに行くときにはエリーゼの助手席にゴルフバッグを載っけて行ってたのですが、これならひとりでもCDIワゴンのほうが燃料費は安いということになりますね。
 <後日談>
 2週間後の日曜、会社の同期で南富士までゴルフに行きました。帰り道はちょっとメタボなおやじたち4名とゴルフバッグ3人分とキリンビールのオープンコンペでもらったビール約50本を満載。運転はこの日ゴルフに負けた友人が担当しました。日曜の夕方で渋滞もあったにもかかわらずそんな状態で燃費は14.6km/lを記録!真剣に走ったらどこまで伸びるのか・・・一度エコランをやってみたくなりました。 

動力性能

 実は旅行に先立つ前週の日曜、アイスホッケーの練習試合でチームの子供4人を載せて千葉へ遠征に行きました。チームメイトのお母さん(結構飛ばす)が運転するBMW X1について第三京浜〜首都高〜湾岸を走り、これが初高速となったわけです。その際、本線合流で初めてアクセルを深く踏み込んだ僕は、つい「ブラボー!」と叫んでしまいました。ディーゼルの印象を覆すターボらしい強力な息の長いシームレスな加速に驚きました。55kg・m超もある強大な低速トルクによる街なかでの速さの一方で、高速ははたしてどうなのかなと不安だったのですが、それは杞憂に終わりました。

 そして、今回荷物と人を満載したらこれがどう変化するかと心配していたのですが、そもそもが2t級のクルマですから思ったほど大きな変化はありませんでした。改めて感じたのは、高回転まで引っ張らずしかも静かなので、必要十分な加速を乗員に緊張感を与えることなく得られるんだなぁということ。決して暴力的な加速ではないが、フラットな強い加速度をずっと維持しながら150〜160km/hくらいまで、あっという間に速度をのせていきます(今回、それ以上は試しませんでした)。
 特に100km/hを超えるあたりからがこのクルマの本領発揮です。安定感は増し、乗り心地も向上し、いろんな雑音も消えて、明らかにこのクルマのターゲットスピードが100~150km/hくらいに設定されていることがわかります。それを超えると少し風の抵抗音が気になり始めます。

 一方、アクセルを踏み込んでから加速するまでのワンテンポの遅れは結構はっきりしていて、これがターボラグなのかシフトダウンラグなのかはよくわかりません(というか、両方の気がします)。ただ、スポーツカーではないのでこのタイムラグは十分に許容できるところです。言い換えれば「長距離ゆったりクルーザーにはターボは合っている」ということです。

 あぁ、あと、ちょっと気持ち悪いのがエンジンブレーキかなぁ。ディーゼルなのでエンブレはかなり効きそうなものですよね。実際、街なかではエンブレがとても効くためにブレーキが必要ないようなケースもあります。ところが高速ではエンブレが効かないんです。これってわざとそういう制御をしているんじゃないでしょうか。エンブレが効きすぎるとドライバーはアクセルを一定に踏み続けなければならないので、足が疲れてアクセルを離してもカクカクしないように、わざとすぐには速度が低下しないような制御をしているような感じがするんです。ちがいますかねぇ?メルセデス様。
 その感覚が微妙〜に自分の感覚とずれて、前方車両が減速した時、早めにアクセルを離しているのに速度が思うように低下せず、ブレーキを踏まなければならないシーンが多々ありました。シフトダウンすればいいんですけど、7速もあると6速や5速に落としたくらいでは全然エンブレが効きません。それに高速時にはシフトを操作してもすぐにはシフトダウンしてくれないのも気持ち悪い。
 これには少し慣れが必要なようです。



ハンドリング

 問題はこれ、ハンドリングです。
 まずこのパワステ、街のりでは国産車並みに軽くてどっしり感に欠けると憂いを感じたのですが、さすがに高速ではあの「矢のようにまっすぐ走る感じ」は確保されていました。そしてその「まっすぐ走る」限りにおいては、安定感とともにその乗り心地もパワー感も含めてとても気持ちがよいです。「これぞハイウエイキング!」という印象です。

 しかし問題は「レーンチェンジでのグラッと感」でした。少しクイックなレーンチェンジを試してみると、背の高いワンボックスなどでよく感じるように、ワンテンポ遅れてグラッとくるのです。
 原因はその感覚から推測して「足の柔らかさ」、「重心の高さ」、「総重量の重さ」が考えられます。いずれにしても得意分野の高速でこのグラッとくる感覚は、ちょっとメルセデスらしくないと思いますよ
 先代E240で初めて高速にのった時は、素早いレーンチェンジでも一瞬にして姿勢の乱れを収束させる性能に感動したものでした。しかし一方で先代は、高速路面のうねりや、不整路面、道路のつなぎ目では、高級車と呼ばれる部類にしては意外なほど突き上げがあったのも事実です。W211ではそのあたりが見事に改善されており、高級車然とした躾けがなされています。足を柔らかく、ストロークを長くしたような印象です。・・・しかし、その代償がこの「グラッと感」なのでしょうかねぇ。
 このクイックなレーンチェンジについては、家族をのせた状態ては、もう二度と試そうという気にはなりませんでした。


 高速長距離の総評としては、「重量増や足が柔らかくなったせいか、パニックアクション時の安定性に関しては不安感があるものの、燃費も加速も乗り心地もストレスフリー感も、通常時においては先代を上回っている」といった感じです。

                        ☆

 それにしても心配していたディーゼルの高速性能がこれほど素晴らしいとは思いませんでした。時速100kmの時、このクルマは7速巡航でエンジンは約1500回転です。この高速での低回転はディーゼルだから実現できることであり、その低回転からの加速も頼もしいところです。この低回転巡航が高燃費にも静かさにもつながり、乗員の疲れ軽減にもつながっているのですね。
 改めて感心しました。



■ プロファイリング

2011年07月21日 | Eワゴン
 「プロファイリング」とは、犯人の残した事実データを科学的に分析して犯人像を導き出すための捜査方法をいう・・・。かっこいいのでちょっと真似してみました。
 先日我が家にやってきたCDIワゴン君に残された痕跡から、前オーナーをプロファイリングしてみます。


 まずは消耗品。新車登録から約4年、一度もタイヤもブレーキもバッテリーも交換された形跡はありません。まぁ、タイヤ以外はギリギリOKラインなので交換していないことで犯人・・じゃなくて前オーナーを推測することは難しい。でも、この“終わった”タイヤを使い続けたということは相当クルマに関心がないと思わざるを得ません。お金がなかった?いや、そんな人がCDIを買って4万キロで手放すとも思えません。

 加えて、どノーマル。このクルマ、まったくのノーマルで何一つ手を加えられていません。カップホルダーすらつけられていないのです(だから付けましたよぉ・・・ったく、もう。純正品で6,500円もしたしぃ。)。
 ワゴンはガラス面が多く、夏の日差し防止と車内プライバシー保護の観点から、ほとんどの人が後席以降にはウィンドウフィルムを貼っていますが、この車、それすら施工されていないんです。ブルーがかった透明のリアガラスがとっても車内を明るくして外から荷室も後席も丸見えです(笑)。ウィンドウフィルムはプロショップで施工してもらうと4万円くらいしますから、これはやっといてほしかったなぁ~。(昔はよく自分でフィルム貼りなんかやったものだけど、もうめんどくさいし・・。)

 また、タイヤの劣化だけでなく山の状態からみると、冬場にスタッドレスに交換していたとも思えません。静岡ナンバーだし、おそらく雪道など走ったこともないのでしょう。そこは防錆の観点からうれしいことですが。

 そういえば、ボディがえらくきれいですが、磨き傷もないところをみると、洗車は機械洗車ではなく、なじみのガソリンスタンドなどで手洗い洗車だったのかなぁ。さらに車庫は屋根付きとみました。・・・かわいそうなCDIワゴン君、我が家に来たら、屋根なし炎天下保管+機械洗車バリバリですよ~(笑)



 ・・と、初めて給油をした先日7月6日のこと、僕はプロファイラーとして(?)驚きの発見をしました。な、なんと、このクルマ、マルチファンクションディスプレイのドライブコンピュータ(距離計)がおそらく3年以上の長期にわたってリセットされていないんです

 Eクラスでは、ガソリンを入れた時などにリセットボタンを押すと、ドライブコンピュータがそこから累積で、走行時間、走行距離、平均速度、平均燃費を記録してくれます。この日、僕も前のクルマ同様に、給油満タンにしてリセットボタンを押そうと累積画面を呼び出しました。その画面が上の写真です。なんと最後にリセットボタンを押されて以来1,609時間17分(エンジンがかかっていた時間の累積)が経過し、38,251kmを走行しています。御覧の通り、オドメータは44,012kmですから、前オーナーは購入後半年くらい:5,761kmの新品のころにリセットをしたのが最後ということになります。

 やはり犯人は相当クルマに無関心だったように思えます。それにプロファイラーとしてはこんなにわかりやすいデータはありません。っていうか、答えそのものがズバリそこに書かれていたようなものです(笑)。



では、わたしのプロファイリングをまとめてみます。


プロファイリング 

 この車のこれまでの生涯燃費はリッターあたり8.4km。たぶん東京・横浜よりは交通量が少ない静岡での平均燃費がこの数値であり、平均時速は24km/hと表示されていますから、犯人はやはり郊外・街乗りが中心だったと思われます。タイヤの減りからみて雪道などを走るような人ではなく、ボディ状態からして屋内保管、おそらくガレージのある一軒家か地下駐車場のあるマンション住まい。

 ウィンドウフィルムを貼っていないことから少なくとも若者ではない。また4万キロにしてはステアリングの革の表面がほとんどテカっていないことから、手に脂分の少ない高齢者と思われる。室内・灰皿の状態、ニオイからみてタバコは吸わない。

 彼は、動力性能ではなく、地球環境保護や高燃費といった理由でディーゼルを選んだ。そこそこ裕福で、ディーゼルの新車が高価でその価格差の元をとるのには15万キロ走らなければならないなんていう、誰かさんのようなケチな計算はしたこともない

 クルマにそれほど興味はなく、おそらく昔から付き合いのあるヤナセの営業マンに「環境に優しい」と、勧められるとおりに購入。どノーマルなのに唯一フロントウィンドウにクリアビュー処理をしているのは、実はヤナセ営業マンのお勧めに従ったもの。この春、このクルマはヤナセに下取りに出し、現在は昨年の車検時に買い替えを勧められて検討していた新型Eクラスのブルーエフィシェンシーに乗りかえている


 どーです?なんだかあたっている気がしませんか?


 僕の夢(妄想)としては、「裕福なご家庭の美人若奥さま」・・・という線もある、と考えました。


プロファイリング 

 前オーナーは、会社経営の夫と幼稚園に通う娘を持つ30そこそこの奥様。栗色のふんわりとカールしたロングヘアがよく似合っている。クルマのことはよくわからない。子供の送り迎えに適した安全なクルマということで4年前に夫が選んでくれた。夫は少しはクルマを知っていて、当然この車は自分の会社名義にしてあり、社用車として税金対策になっている。自腹負担になるのはランニングコストなので、燃料費の安いディーゼルはうってつけである。

 奥様としては、当時ママ友の間で流行っていたBMWのX3などにも興味があったのだが、最近マンネリ化した夫との生活のなかでアバンチュールを求めていたところ、「アバンギャルド」を同じ意味と勘違いして気に入ってしまった。

 このクルマは、郊外にある私立幼稚園への娘の送り迎えに使っており、それ以外の用途はほとんどない。雨の日も送り迎えは必須なのでヤナセの営業マン(ちょっと彼女に気があるようで彼女もまんざらではない)に勧められたクリアビューを1年点検時に施工した。
 給油は自分でやったことはなく、幼稚園の帰り道にあるガソリンスタンドに立ち寄るとすぐに鍵を渡し、「ガソリン満タン、あと手洗い洗車お願いね」と言って待合室で雑誌に視線をおとす。だからもちろんドライブコンピュータ(オドメータ)をリセットしたことなど、ない。
 ちなみになじみのガソリンスタンドでは、奥様に「ガソリン満タン」といわれてもちゃんと軽油を入れてくれていたことは言うまでもない。

 娘が年長さんになったこの春のある日、娘のお友達である”はるかちゃん”のママに幼稚園の駐車場で声をかけられる。「○○ちゃんママのクルマってディーゼルなんだね。」と言われてびっくり。「え?そうなの?」と聞くと、

 はるかちゃんママ:「うん、だってゴロゴロ音がするよ。」
 はるかちゃん  :「うん、するよ。」
 はるかちゃんママ:「でもディーゼルって軽油安いんでしょ?いいわねぇ。」
 はるかちゃん  :「いーわねー。」
 持ち主の奥様  :「え?まぁね・・・(パパのカードだから知らないし・・)」
 はるかちゃん  :「でもゴロゴロゴロ・・ってトラックみたいな音だよね。うふふっ」
 はるかちゃんママ:「こ、これっ!!」
 持ち主の奥様  :「(がが~ん)」

そりゃ、夫が経営している会社は富士川で採石をしている砂利会社だけど、だからってトラックって・・・ひどいっ!

 ・・そんな事件もあって、今は念願のBMWの新型X1に乗り換えている奥様。夫は浜松に囲っている妾さんにこのCDIを回そうとしたが、本妻のお下がりだとバレて大変な騒ぎになり、やむなく売却した。


 さあどうでしょう。これまた当たってそうじゃないですか?



 こんな風にクルマにはオーナーの痕跡が残されていて、ユーズドで購入した人にはそれをプロファイルするという楽しみがもれなく付いてきます。ただし素性の知れないクルマだと、実は事故車で「霊が付いてくる」・・ということもあるらしいので気をつけたほうがよいです。

 今回は夏らしいオチってことで・・・

■ ファーストインプレッション

2011年07月15日 | Eワゴン
 W210を売ってからの2週間、家族4人はエリーゼのみで生活しました。学童へのお迎えも、スーパーへのお買い物も、アイスホッケーの練習も、ぜ~んぶエリーゼ。震災直後に比べればエリーゼが使えるだけまだ良かったけど、いや、さすがにつらかったです。子どもたちは楽しそうでしたけどね(笑)。

 家族全員だと、おばあちゃんちに行くにも行き帰りで3往復。アイスホッケーへは、息子は毎回助手席でデカい防具バッグに押しつぶされながらスケートリンクへ通っていました。


 そんなところへやってきたCDIワゴンのファーストインプレを記しておきます。一応言っておきますが、このブログはロータスエリーゼのブログです(笑)。


 ディーゼル感

 外に出るとゴロゴロとしたディーゼルエンジンの音が響いているのですが、室内にいると本当に気になりません。アクセルを踏み込んで加速する際にだけ軽々しい回転音を感じますが、それも4気筒エンジンくらいのものです。ガソリン6気筒のような重厚かつなめらかなフィールはさすがにありませんけど、ガソリン4気筒エンジンだと嘘をつけば助手席の人は「へぇ、そうなの」といいそうなレベルです。

 僕は試乗の際には神経を研ぎ澄ましてディーゼル感を気にしましたが、何も考えずに乗っていると本当に気にならないです。気がつくのは地下駐車場などに入った時に反射音でエンジン音が聞こえたときくらいです。あ、あと水温が高いと車を離れた後もブンブンとファンが回っているのがうるさいです。

 やっぱうるさいのね、と思われるかもしれませんが、実は早朝に出かける時などはガソリン車の時より気になりません。ガソリン車は、エンジンをかけて10秒間くらい少し高めの回転になりますよね。ロータスもお隣のボルボもみんなそうです。
 ですが、CDIはいきなり低回転安定なんです。なので早朝の静寂を打ち破るような感はありません。


 低速パワー感
 まだ高速には乗っていませんので街なかでの低速パワー感覚のみご報告すると・・これは狙い通り「とってもパワフル」といえます。信号青でスタートすると「ゴワッ」という感じでスタートダッシュを決めてくれます。また、近所にある片側2車線の長い上り坂では低回転で軽々と登っていき、さらに少しアクセルを踏み込むとターボの効きと相まってグングンと速度を上げていきます。加速時、E240の時のようにエンジンをうならせて高回転まで引っ張るわけではないので、「余裕綽綽」という感じでメルセデスらしさに合っている気がします。
 クルマに興味のない家内でも、「アクセルが軽くなったみたい」・・・というくらいですから、この低速トルク感は素晴らしいです。
 これで高速でも同じパワー感みなぎるようなら、ディーゼル万歳!!です。


 乗り心地
 これはしばらく乗ると絶対にわからなくなりそうなのでしっかり記しておきます。
 W210よりはっきりと路面のゴツゴツ感をお尻に感じます。「とろける乗り心地」だったのが「少し張りのある堅さ」を感じるようになりました。これはもしかしたらタイヤのせいかもしれませんが、新品のミシュランPrimacyHP(W211)が2シーズン目の同パイロットスポーツ(W210)よりゴツゴツするとは考えづらいです。
 もしかしたら、よりボディ剛性が高くなった分、細かいショックを伝えるのかもしれません(ポジティブシンキング(笑))。
 他には革シートの影響もあるかもしれません。ファブリックに比べてシート表面の硬さがゴツゴツ感をお尻に伝えているのかなぁ。
 ちょっとだけあのとろける乗り心地が懐かしいです。

 
 でかいのちいさいの?おもいのかるいの?
 実際にはでかく・重くなっています。自宅の駐車場に置いてみると大きさを感じます。特に色が白で存在感があるので駐車場が狭く見えます。ところが街なかではW210の時より小さく見えるから不思議です。家内も第一印象では「あれ?少し小さくなった?」と言っていました。デザインがスマートになったおかげでしょう。
 さらに、運転をすると、前述のようにその強大な低速トルクのおかげでクルマがとても軽く感じます(実際には270kgも重くなっています)。少し踏むと強力な加速をするので、アクセルも軽く感じます。そして実際に軽くなったのがパワステ。低速域では本当に軽くなりました。家内はすべての操作系が軽くなって自分が扱いやすくなったことに大喜びですが、私は重厚感という観点で「メルセデスお前も(軽くなった)か・・」と思ってしまいました。ステアリングについては早く高速で試してみたいところです。

■ E320CDI StationWagon アヴァンギャルド

2011年07月14日 | Eワゴン
 新しくやってきたE320CDI StationWagon アヴァンギャルド(S211)のご紹介です。年式は2007年です。我が家の先代、E240 StationWagon(S210)<2001年式>と比較してみていきましょう。
(遅ればせながらですが、W211など”W”表示は正式にはセダンを指し、ワゴンはS211など”S”表示が正しいようですが、このブログでは便宜的に”W”で書いたりしています。)

                       ☆

 外観は写真の通り。サイズは全長×全幅×全高が4885mm×1820mm×1500mmと、それぞれ先代より長さで4.5cm、幅で2cm大きく、高さで5mm低いということになっています。長さはほぼ5m級と長いですが、意外に幅は短いと思いませんか?いや長さだって例えば最近のアウディA7スポーツバックなんて4990mm(しかも幅は1900mm超)ですからね。でもこのクルマ、車庫では白という色のせいかでっかく見えるんですよねぇ。

 新車時価格はCDIが886万円で先代E240が625万円と約260万円の差があります(当然、中古での入手価格はその何分の一です)。やはりディーゼルは新車時価格がお高く、この886万円というのは同年式のE300より約160万円、E350AVより20万円ほど高い設定です。


 次に動力性能です。名前は「E320」ですがエンジンは3リッター(2986cc)で、V型6気筒DOHCのICターボです。ターボ嫌いなオマエが何故?と言われそうですがディーゼルなのでいたしかたなく・・。で、ディーゼルターボはどうよ?という話はインプレッションをお待ちください(笑)

 このエンジン、「最高出力」は155kW(211ps)/4000rpmと先代の170psを5500回転で発生することに比べれば余裕です。しかし、くどいようですがこのクルマの本領は「最大トルク」にあり、なんと540N・m(55.1kg・m)/1600~2400rpmもあるのです。先代E240は240N・m(24.5kg・m)/4500rpmで比較にならず。E350で350N・m(35.7kg・m)/2400~5000rpm、現行のE550(387ps)でも530N・m(54.0kg・m)/2800~4800rpmと及ばない、といえばその力強さがわかっていただけるでしょうか。

 この強大なトルクを7速もあるATで次々とつないでいきます。先代でも5速あったATですが、7速にもなると実際のところ今何速にはいっているのか、じぇんじぇんわかりません(笑)。

 上記の強大なトルクによりほとんど感じることはありませんが、実はこのクルマ、1,910kgもあります。実に先代E240の270kg増。大人の男性4人分です。実質2t越えはきついよなぁ。とりあえずブレーキングには注意ですね。大人4人でゴルフなんて行こうものなら2.3tくらいになりそうですから(笑)。


 装備の変化としては、タイヤが標準で245/45-17となりました。W210の標準が215なので片側3cmも幅広になってしまいました。それ自体はいいのですが、問題は昨年「幅狭化」をした我が家のスタッドレス。サイズは205なんですけど、やっぱ細すぎますぅ?そもそも16インチは履けるんですかねぇ

 そうそう、ヘッドライトが標準でキセノンになりました。僕の場合、前のクルマは後付けで6000ケルビンのキセノン化をしていたのですが、それより少し黄ばんだ色です。おそらく確信犯だと思いますが、白すぎずかなり落ち着いた大人っぽい色合いです。ハロゲンほど黄色くはないけど眼にやさしいソフトな色です。
 さらに驚いたことにこのクルマ、夜間、ウィンカーを出したり、ステアリングを切ると、そちらの方向だけフォグランプが点灯してコーナーリングランプの役割を果たします

 それから、シートが本革シート標準となってしまいました。以前から個人的には革シートは好きではないと書いてきましたが、今回は残念ながら標準装備です。前のクルマではファブリックシートに子供が砂まみれの足を載せるため埃を吸いこんで大変だったので、まぁ掃除をするには革のほうが楽かな・・と期待しています。が、やっぱり夏はダメですね。シート表面が熱くて座れない。短パンで乗ると汗でペトペトくっつく・・

 そのほか、オートライト、オートワイパー、電動開閉リアゲート、自動開閉ドアミラーなどなど、いまやメルセデスも日本車に近いおせっかい装備(笑)がてんこ盛りです。


 は今回カルサイトホワイトという白になりました。「安全のためにはクルマの色は明るいに限る!」が白にした第一の理由ですが、思った以上に存在感を主張するようです。少しオフホワイトっぽくこれまた落ち着いた色でなかなか気に入っています。
 E240はシルバーでしたが、これはこれで汚れや傷が目立たないいい色でした。だからバンバン機械式洗車機にかけていたのですが、今度のクルマはちょっと気を遣いそうです。
 
                    ☆

 W211(S211)は2006年モデルから、それまでのおとなしい顔つきから若干暑苦しい堀の深い顔つきの後期モデルに変わりました。さすがに前期モデルは古さを感じさせますがこれはこれで落ち着きがあり、威張った感じが好きでない方にはお勧めです。
 ただし、この前期モデルにCDIの設定はありません。クリーン、低騒音、低振動、低燃費、高レスポンスを実現して日本市場に久々にディーゼル乗用車を復活させたメルセデスのCDIディーゼルは2006年の登場となります。

■ CDIワゴン(W211)がやってきた

2011年07月11日 | Eワゴン
 7月3日。きました。新しい家族車、E320CDIアバンギャルドワゴン君です。

 静岡までこのクルマを見に行ってから約2週間のうちに、陸送してもらい、契約をし、ヤナセでの整備点検、名義変更、消耗品類交換、ボディ磨きなどをやってもらいました。

 結局、バッテリーはまだ全然大丈夫という判断(僕的には3年も使ったら交換したいところですが、ヤナセさん的には5年くらいは大丈夫だというので)になりました。

 が、ありがたいことにブレーキに関しては、パッドだけでなくローターも前後4本新品化してくれたそうです(ということは当然フルードも交換したよね)。パッドは静岡では見えづらかったのですが残4mmくらいになっていましたからね。実はベンツの純正パッドはあたりが柔らかくてフィーリングはいいのですが、いかんせんダストが多いので、ブレーキパッドに関してはあとで自費でダストの少ない市販品に交換してもよいと思っていました。でも無料でローターまで交換してくれたのならそれはそれですごくありがたいです。・・ていうか、4年弱で前後ローターまで交換するって、相当ブレーキに負担がかかるクルマだってことかもしれませんね。まあ1.9tもあるんだから仕方ないか・・。

 タイヤはもちろん4本新品化してくれました。銘柄はコンチネンタルと聞いていたのですが、納車されてみたらミシュランでした。らっきぃ。今度のサイズは245/45-17なので自分で買うと高いしね~。

                      ☆

 納車当日は、息子とふたりで自転車に乗ってヤナセブランドスクエア(認定中古車店)へ向かいました。この日は暑く、ららぽーと横浜付近でもう汗だくになり、途中ローソンで休憩し、ブランドスクエアまでは30分のサイクリングで到着。息子は車種も色も知らなかったのですが、前Eワゴンと同じナンバープレートのクルマを見つけて「あっ!これでしょ!」と見事に当てました。
 納車説明に当たっては、そもそもが操作系にW210と大きな差がないし、とっても暑いので、主にオーディオ系とナビの説明だけをうけて終了としました。

 あとは荷室に自転車を積み込んで退散です。すっごく暑いので息子をエアコンの効いた助手席に座らせておいて、僕と営業マン氏でリアシートをたたんで荷室を広げる作業をしました。リアシートはW210同様に座面を跳ね上げたうえでシートバックを倒すフルフラット方式です。
 と、リアシートバックを倒すためにロックを外した瞬間、「うわぁ~!」と息子の楽しそう?な声。助手席が前方に動き、背もたれも垂直位置まで動いています。僕が「こらぁ!勝手にシートスイッチいじっちゃだめだろ!」と言うと、「パパがやったんでしょっ!」と不満そうな息子。助手席の位置を元に戻し、不信感満々で作業に戻り、改めてリアシートバックのロックを蓮した瞬間、また「うわぁうわぁ♪」という息子の声。うーん、どうやらリアシートバックのロックを外すと、後部座席をたたむために助手席が勝手に前方へ動くようです。
 相変わらずシート・ミラー・ステアリング位置のメモリー機構は、ボタンを押し続けないと作動してくれないという「安全だけど不便」な方式のくせに、助手席に子供が座っていても勝手にその助手席を前方へ動かしてしまうというメルセデスらしからぬ機能に驚きました。

 まあ、そんなトラブルはあったものの30分ほどで納車確認は終わり、強い日差しの中を新車のようにピッカピカに磨き上げられた白いE320CDIに乗って僕らは帰路につきました。基本的に同じ車でもあり、正直言って新鮮味が薄いのですが、こうやって何の戸惑いもなく運転できるのも基本操作系を変えないメルセデスの素晴らしさかと思います。

 しかし、試乗コースとは違って走りなれた道を普段通りに走ってみると、W210との違いも感じることができました。このファーストインプレは、また後日。


 帰宅すると、自宅前の道で遊んでいた近所の子供たちが、「あーっ、新しいクルマ来たのぉ~??」と寄ってきます。こらこらきたない手で触るなよ、白いんだから(笑)。ほらぁっ、近くでボールを投げるなっつぅの!ああっ、駐車場でJボードに乗ってクルマの横を通るなよっ!>息子。

                              ☆


 W210より小さく見えるW211ですが、実際駐車場に入れてみると、やはり大きくなっていることがわかりました。白は膨張色なのでなおさら大きく見える気もします。さらに、前のW210は前オーナーが1cm車高を落としていたらしいのですが、それが意外ときいていたことが分かりました。若干ですが背も高くなった感がありますから。ホイールハウスには結構余裕がありますので、W211も少し落としたほうがカッコよさそうな感じです(僕は落としませんけどね、マフラー擦るし)。
 注意しなければならないのは、駐車場にバックから入った時、エリーゼに近づけすぎると電動リアゲートを開けた瞬間に大変なことになりそうなことです(いつかやりそうでコワイ)


 こうして我が家に新しい家族車がやってきました。W210ワゴンは、子供の誕生から保育園卒園までの安全第一&大荷物を積んでどこへでもの期間を見事に期待にこたえてくれました。子供が小学生になったこれからの数年間はこれまで以上にアクティブにクルマを使うことになると想像しています。CDIワゴン君はきっと大活躍してくれることだろうと期待しています



■ 家族車リプレイス(購入編)

2011年07月09日 | Eワゴン
 さて、クルマを買ったときの価格から売却価格を引いた金額が、利用期間中に償却した価値ということになります。それを利用月数で割ると、このクルマが一ヶ月あたりどれだけ価値が下がったのかをシミュレートできると考えました。これは言い換えればこのクルマの「月額使用料」ともいえます。・・・うちのW210の場合、いくらだったと思います?答えは約3万5千円。びみょうですよねぇ・・。

 このクルマは長年世話になっている美容師さんから個人売買で譲り受けたもので、当時、彼が売却のために一旦預けた中古車屋さんでは390万円の値札がついていたことを確認しています。もし僕がその市場価格で買っていた場合をシミュレートしてみると、なんと4万5千円/月になっていました。

 実際にはこれに税金や車検費用やメンテナンス費用、駐車場代なども加わるわけで、それも入れると6万円〜8万円/月くらいでしょうか。仮に週末にレンタカーでクラウンクラスを借りた場合、土日48時間で約4万円強です。・・・うーん。微妙。


                         ★

 お待たせしました。今回は家族車のリプレイス(購入編)です。

 僕が「家族車」として興味を持ったのが、ボルボ、アウディ・アバント系/Q5、BMW5シリーズツーリング、旧フィアット・ムルティブラ、カングー、シトロエンC5/C6、レクサスLS、Eクラスワゴンなどです。もちろん中古で手の届く可能性のある価格のなかでは、です。(そうじゃなければパナメーラとかマセラティGTとか「言うだけならタダ」の夢はどんどん膨らんでしまいます・・・笑)

 まず、ボルボは両隣のお宅が乗ってるのでNG。アウディQ5は子供のスキーのために候補に挙がったがまだまだ高い。5シリーズは顔つきが怖くて妻が乗るイメージが描けずボツ。旧ムルティはかなり魅力なのにMTなので妻が運転できない。レクサスLSは分不相応でボツ。Eクラスでは変化がない。シトロエンの中古はちょっと不安。・・・そんなわけで、なかなかど真ん中ストライクの候補車がないのが現実です。


選択条件(ニーズ)

 そもそも、僕の家族車の条件をあらためて考えると、実は5年前とあまりかわっていません。、

1.安全である(特にパッシブセーフティ)
2.家族4人が楽に乗れる
3.荷物がたくさん積める(ベビーカーは不要になったが、ホッケーの道具やキャンプに行くようになったので)
4.長距離が楽である
5.地球環境にやさしい

あれ?前回に比べて一つ増えてますね・・。
そうなんです、もうEワゴンに乗り始めたころから、「次の買い替えに当たっては、地球に優しい車であることは譲れない」と家内が宣言。そのせいで、なかなか次のクルマの条件が合わず見送ってきたのでした。だって僕がほしい車でエコカーはフィアット500ツインエアくらいしか思いつきませんもの。

たどりついた答えはディーゼルワゴン

 そこへ昨年春、目からうろこの「ディーゼル案」が登場(詳細は2010年6月19日記事参照)。それまで「エコといえばハイブリッドや小排気量」という固定観念で探していたのがいけなかったんです。最近のクリーンディーゼルならばバッチリじゃないですか。

 最近のディーゼルはすごいですよぉ〜!もちろん黒煙なんて吐きません。振動も音もかなり抑えられています。何より驚くのはその動力性能です。ETCCにアルファロメオがJTD(ディーゼル車)で出場したのは以前書いたとおりですが、特にトルクがすごいんです。トルクがあるとクルマは軽く感じます。また回転をあげずに走れるので楽だし燃費も良い

 このあたりのインプレッションは、2010年6月19日のEクラスディーゼルの記事を是非ご覧ください。(くしくもその記事を書いた日のちょうど1年後の同日にW210を売却することになるとは・・。)

そんなわけで、単に地球にやさしいだけではない、強大なトルクを持ち合わせたディーゼルのワゴンがおもしろそうだという結論に到達しました。


車種は

 で、上記条件を満たすディーゼルワゴンで、欲しいと思ったのが「現行シトロエンC5ツアラー」と「W211のEクラスワゴン」でした。

 現行C5ツアラーはディーゼルじゃなくても欲しい1台で、何年か前にはV6に試乗もしています(2008年12月23日ブログ記事)。ベンツみたいに威張ってないし、おしゃれで個性的。それでいて実はEクラスと変わらないゆったりサイズです。
 しかし問題はディーゼルが正規輸入されていないことでした。なので中古はほとんど市場にでてきません。そもそもシトロエンの中古ってちょっと怖いですよね(笑)。だからC5ならできれば新車がほしいところです。しかし、一部の並行輸入業者さんが扱っている新同車の価格は約480万円~もしました。

 うー、ちょっと高いよねぇ。そう、ディーゼル車はもともと少し高いんです。たとえばW211の新車時価格で、E320CDIとE300(両方約3000cc)を比較すると、約150万円の差です。僕の試算では、年間走行距離1万キロ強の人がガソリン車をディーゼルにすると年間約10万円の燃料費が浮きます。なので5年乗って取り返せるのは約50万円。しかし150万円差を取り返すには15年乗らなければなりません。

ところが中古車は違います。両者にそこまでの価格差がないのです。
ディーゼルの中古車にはもうひとつメリットがあります。ディーゼルエンジンは丈夫で、5万キロくらいからが絶好調といわれています。ガソリン車では過走行といわれる10万キロなんてまだ一番脂ののった頃なのです。なのでディーゼルは中古がオイシイのです。

 そんなわけで、新車がほしいシトロエンC5を諦めると、現時点ではもうW211の「E320CDIワゴン」しかないということになりました


探したよ〜

 ただ、E320CDIのワゴンも市場にたくさんあるわけではないんです。僕自身1年前からネットでチェックしていますが、なかなかタマは出てこないです。決して安いわけではないので、色だって何でも良いとは思いません。年式も走行距離も最低ラインは譲りたくない。そう考えると、意外とぴったりの物件は出てこないのです。
 条件に合う車がちらほら出てきたのはここ2〜3ヶ月くらいですね。それでも何週間に1台くらいしか出てきません。

 そんななか、先日、静岡と鹿児島のヤナセ系認定中古車店に各1台の候補車が出てきました。さすがに鹿児島は遠すぎですが、静岡なら東名で2時間くらいあれば行けます。取り次いでもらう横浜のヤナセブランドスクエアの営業マン氏に「一緒に見に行こうよ」と誘い、彼のCクラスでドライブに行ってきました。



 認定とはいえ、中古車はやっぱり見てみないとね〜。いや、いろいろ確認できました。
 さすがに認定中古車だけあってかなり程度はよかったです。ボディは美しく、禁煙車だし、ウィンドウフィルムすら貼られていないので、前ユーザはお年寄りか女性だったのかもと勝手に想像しました。
 ブレーキパッドは距離相応にかなり減っていました。またタイヤは山だけでなく賞味期限切れです。バッテリーも一度も交換した形跡はありません。なので、価格交渉とあわせてバッテリー、タイヤの新品化を交渉しました。タイヤ4本の新品化は厳しそうなことを言っていましたが、僕に言わせれば「天下のヤナセ様が認定中古車を名乗るのに、こんなタイヤで納車するなんてありえない!」です。ここは絶対譲れません。

 本当は名義変更も自分でやって、静岡へも自分でとりに行って、ETCの名変もやらずに済ませたいところでしたが、さすがにヤナセさんではそうもいかないみたいでそのあたりのコストは削減できませんでした。それでも不要なものは削りに削って、静岡からの帰り道でも2時間にわたって値引き交渉をやり、「本当は来年の車検で買い替える予定だったのに、急に買い替えることになってお金がないっ!」という、まったくもって理不尽なこちらの都合を押しつけ、最後は「今後もどーせ整備は港北のヤナセさんでやるんだしさぁ~、おねがいっ」と拝み倒し、ずいぶん値引きやサービスを頑張ってもらいました。

 実際、中古車購入は出会いです。新車と違って一点ものですからね。家を買うのも同じですが、高額な買い物だからと言ってゆっくり迷っていてはよい物件は逃してしまいがちです。条件を明確にして、それに合致したものがあれば早期に決断することが大切です。その意味では、今回、W211のCDIワゴンは1年間ウォッチしてきましたから、だいたい相場もターゲット年式も理解して絞り込んでいました。

 認定中古車はちょっとお高めなのが普通ですが、今回は比較的お手頃でした。ポイントは走行距離です。4年で4万キロ強を走っています。全然過走行ではありませんが、認定中古車の中では若干距離が多いほうなのでしょう。それで価格設定を下げているとのことでした。しかし前にも書いたように、今回はディーゼルですから4万キロなんてまだ慣らしくらいのもんです(笑)。

 前回は個人売買だったので何から何まで自分でやり、もちろんリスクも背負いこみました。しかし今回は一転してヤナセ認定中古車なので、手続き関係はすべてやってくれちゃうし、希望ナンパーも、整備点検も、消耗品の交換も、内外装磨き込みもぜ~んぶやってくれて、その上で1年保証まで付いてくるんですから楽ち~んでした。自分的にはかなりサボっちゃいました(笑)
 でも僕が働いている平日にそれらをすべてやってくれたおかげで、契約書にサインした1週間後にはもう納車されることになりました。


 そんな経緯で、急遽新しい家族車が決まりました。なんと飽きっぽい僕にしては珍しく、2台続けて同じ車種に乗ることになりました。(2台続けて中古だけどねっ(笑)

 E320CDIアバンギャルドのワゴン君です。愛称をEワゴン君と言います(前と同じやんっ!)

どうぞよろしくお願いします。






■ 軽量ロータスぅ?

2011年07月08日 | elise
 ほんっと、ごめんなさい。
 「購入編」よりも前に、また書かずにいられないニュースが!(・・・そもそもこのブログはEクラスのブログじゃないですし(笑))

 英国のメディアが伝えたニュースで、ロータスが新型エスプリに軽量モデルを設定するとの報道があったそうです。さてはロータス、ここのブログを読んだな!(読んでねぇよっ!)

 まぁ誰が考えたってロータスの魅力・コアコンピタンスは「軽量」なんだから当たり前です。自社の強みやブランド力を最大限に活かすのがビジネスですから、ロータスは今後も「軽量」を捨てては絶対にいけないはず。ロータスが「軽量」を捨てたとたんに取って代わるメーカーが出てきますよ。その時、一度「一般化されてしまった魅力」は簡単には取り戻せないと思うのです。

 そう考えると、「軽量モデルを設定する」というニュースは恥ずべきことではないかとも思えてきます。軽量化できるものを徹底軽量化していなかったことの証しですし、わざわざ「軽量モデル」と謳わずとも本来ロータスは軽くあるべきではないかと思うからです。

 このエスプリの軽量モデル、エンジンはV8の4.8Lで612psだそうです。え~っと、なにが軽量なんでしょうか・・・。そりゃパワーウエイトレシオはすごいかもしれなけいど、ロータスの「軽量」は「絶対値での軽量」であるべきじゃないでしょうか。0-100km/hが3秒以下だって、最高速が340km/h超だって、それってロータスファンにとっては、それほどうれしい話じゃないと思うんですけどねぇ・・。

 でも、ロータスの魅力が「軽量」であることはかろうじて忘れていないってことがわかっただけ、ちょっとうれしかったりはします。

■ W210

2011年07月07日 | Eワゴン
 先日、Eワゴンを売却したガ●バーさんの前を通ったら、うちの車が展示されていました。 

 手前みそ?ですがW210ってやっぱりイイなぁ・・と思いました。
 W210が発表された時には、それまでのメルセデスの威圧的なイメージからファミリーが乗りやすい愛嬌のある丸目4灯になってずいぶんビックリしたものでした。”あっち系”の方々はがっかりされたでしょうが、一般には受け入れられ、結果として多くのユーザーを獲得するに至りました。僕もその優しいデザインが気に入った一人です。丸目の優しい顔つきながら、実はボリュームと張りのあるボディによって迫力をも感じさせるところがW210のデザインの絶妙なところです。
 オーバークオリティとまで言われたW124から代わった時には品質が落ちたと酷評されたものですが、後期型になるにつれそれらも改善され、最終的にはEクラス最高の販売台数となり大成功モデルになったのがW210でした。

 元W210ユーザとして、W210の素敵なところを挙げておきます。かなり偏見です。

■丸目4灯ヘッドライト
 このとぼけた丸目がW210最大のアイデンティティでもありますが、実はこのヘッドライト、素晴らしいんです。まず本来機能であるライトがかなり明るい。レンズが大きいためにえらく明るいんです。さらにうちのはキセノンに交換していたので夜は本当に明るかったです。次代のW211ではプロジェクターランプになっているのが残念。最近はW210をW211風プロジェクターユニットに交換している人を見かけますが、僕はもったいないと思います。

 また、単に丸いライトにみえるヘッドライトですが、上部にはウィンカーランプが仕込まれています。これが夜間、ヘッドライトを消してハザードランプを点灯したりしているとライトユニット全体がオレンジ色に浮かび上がって美しい(下写真)。ヘッドライトはW210で僕の大好きなポイントです。


■フェンダー
 丸目ヘッドライトから峰のように伸びるフェンダーがボリューム感たっぷりで素敵。ボディを大きく見せ、迫力も感じさせるのはここのラインのおかげだと思います。ちょっと古いポルシェをも思わせるようなラインです。
 このフェンダー以外も全体に張りと膨らみのあるボディラインが、実はW210を存在感たっぷりに見せているのだと思います。次のW211はボディサイズではW210より大きいのですが、そう見えないのはこの膨らみをそぎ落としたからではないかと思います。


■ワイパー
 いうまでもなく、Eクラス伝統の一本ワイパーです。W211になって失われたものの中で一番残念なところです。その凝った機構については昨年10月31日のブログをご覧ください

<W211へ>
 その後、EクラスはW211でさらにスマート&軽快さを感じさせるデザインになりました。メルセデスがユーザーの高齢化に危機感を覚えて若者へターゲットをシフトしたことの表れとみえます。ちょうどF1へ積極的に関与し始めた時期と同期します。W211のデザインは、基本的には大ヒットモデルのW210を踏襲したデザインと言えるでしょう。確かにスタイリッシュになったと思いますが、万人ウケすると同時にいくつかのこだわりも薄れた気がします。

<現行W212へ>
 僕的にはW211も威張ってなくて好きなデザインでした。しかし、あっち系の方以外にも「ベンツには威張りがないと意味がない」という方が多かったのでしょうか、昨年出たW212では顔つきもボディもでかく見える、いかついイメージに戻ってしまいました。2代続いた優しさやスマートさを感じさせる親しみやすいEクラスのデザインは思い切って刷新され、またあっち系に戻ってしまったような気もします。個人的にはかなり残念です。

 最高の実用車であるEクラス。その現行型につながる重要な変遷期を築いたW210。W124と比べられて酷評もされた時期がありましたが、振り返れば名車といえるクルマになったのではないでしょうか。我が家にとっても子供達の幼少期の活動を支えてくれた思い出深い一台になりました。


次回こそきっと「購入編」をお届けします。



■ ロータスエトス(ethos)

2011年06月29日 | elise
 「売却編」ときたら次は「購入編」と思わせといてなんですが、ロータスからシティカー「ethos(エトス)」が発売される模様です。


 なんでロータスからこの手のクルマが?とは思いますが、なんかそれなりにカッコイイ。フロントデザインもさることながら、リアも小さめのテールランプで素敵じゃないですか。

 このクルマ、2014年発売だそうで、ハイブリッドやEVも用意されるとのこと。
 え?ロータスが?ん~・・・まぁ生き残るためにはハイブリッドもEVも売らなきゃならんかもしれませんが、ロータスの場合、パワートレインはよそから調達してもよいと思うのですが。そんなところへ研究投資している場合ではないと思いますし。エコでもめちゃめちゃ楽しいクルマとか、そういうの作って欲しいよなぁ。

 それにしてもこのクルマ、予定価格が3万ポンド(385万円)ですって。なにそれ?それでタダのブランド物シティカーだったら怒るよねぇ。も、もしや、フルカーボンとか?・・・でもこのスタイルで走りが楽しいって想像できないし・・。

 どこへ行こうとしているのか、ロータス。親会社による迷走か?ちょっと心配です。


■ 家族車リプレイス(売却編)

2011年06月25日 | Eワゴン
 前回書いたように、あと1年(次の車検まで)は乗ろうと思っていたEワゴン君(W210(E240)/2001年)が排気漏れ。ちょうど1年点検の時期でもあり、大事に至らぬうちに、とヤナセさんへ入庫しました。
 ところが、排気漏れ以外はいたって絶好調と思っていたのに、実は問題山積でした。主に消耗品類の限界なのですが、それは前回の車検を最低限のメンテナンスとして先送りしたためです。
 見積もりは、まず、マフラーが新品交換で16万円、中古でも8万円。その他、昨年の車検時、なるべくブレーキを踏まないことにして先送りにしたブレーキパッド・ブレーキローターも危ない、ワーニングランプ(原因は別でした)対策、タイミングベルト関連の予防交換等を含めると、見積もりは約45まんえん!・・・むり。車検でもないのにぃ。

 そこで急遽、「予定を一年前倒してリプレイスする」という案が浮上してきました。

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 じゃ、Eワゴン君、いくらで売れるの?という現実問題ですが、まずはヤナセさんで見積もってもらったら、自動車税の戻り分5万数千円を含めて「チョッキリ10万円」だそうです。・・・ちょっとぉ、それって、下取る気ないでしょっ(笑)!!だって価格のつけ方が「客のクルマに値段つけないのも悪いから、じゃあ10万円で」って感じみえみえですよぉ。まぁ、本気で次のクルマの購入とセットで交渉すればもう少しつくのでしょうけどね。

 で、次は毎度のことながら買い取り専門業者へ持って行きました。僕はレガシィの下取りのころから買い取り専門業者を利用していますが、ディーラーの下取りより数万~数十万円高くとってくれることがあります。今はネットワークで瞬時に日本中の需要状況などがわかるため、どのお店に持っていってもそんなには変わらないようです。そこで、今回は家の近くにある最大手買い取り業者「ガ●バー」さんへ持ち込みました

 見積もり査定はさほど時間はかかりませんが、そのデータを入力してネットワークで全国の需要を確認して価格を決める作業に多少時間を要します。
 ガ●バーさんでは最近は中古車の販売のほうにも力を入れていることから、待っている間にその提案をもちかけてくれます。次に買う個体がもう決まっているならそう言えばよく、「買取りのみ」で価格を出してくれます。
 一方、中古車をまだ探しているなら相談してみるのも良いと思います。ガ●バーさんのネットワークは日本最大級ですから良い物件がみつかるかもしれません。彼らは自社で買い取ったクルマのなかから無事故車のみを選んで、3年もの保証をつけて販売しています。

 だいたいの価格が出たら、あとは多少の幅の中での折衝となります。人気車ですぐに売れる手ごたえがある場合には、あちらから「この週末に引き渡しいただけるならこの価格で買い取らせていただきます」と、なかなか良い条件を示してくれます。うちのEワゴン君はヤナセさんの3倍以上の価格を提示してもらいました。本当かどうかわかりませんが、社外アルミホイール(カールソン)、HIDヘッドランプ、比較的全体にきれいなこと、が評価されたといっていました。

 昔の中古車業者さんとはイメージが違って、彼らはその仕事の仕方から接客までしっかりと教育を受けている印象です。店に乗り入れればすぐに社員が飛び出してきて迎えてくれますし、言葉遣いもしっかりしています。
 特に営業トークにはマニュアルがありそうです。客のクルマはまず色々と誉めてくれます。売る気にさせるわけです。他店がもしこれより高い値段をつけるならこちらも多少はがんばる・・という前向きな姿勢も見せてくれます。たぶん自社の見積もりを他店に持っていかれては困るからでしょう、提示価格はメモに手書きの数字でしか示しません。
 もし面倒でなければ2~3店比較してみると良いかもしれませんが、たぶんそんなに大きくは変わらないはずです。今は全国で開催される中古車オークションの価格が相場になっているからです。むしろ、自分がどうしても売りたい価格(次のクルマの頭金とか)を希望として伝えるのが早いかもしれません。ただ相場を越えた無茶な数字はムリですけどね。


 そんな折衝の結果、我が家で6年半活躍してくれたEワゴン君は、2日後の夜にお別れすることになりました。
 前日は朝から車内の私物を下ろし、洗車場できれいに洗って、400円もかけて車内に掃除機をかけ、不要なステッカーなどをはがしました。もちろん売却時にそんなことをするというルールはありませんが、これは次のオーナーのためというより、これまでの感謝の気持ちとマナーだと思っています。

 思えば知り合いの美容師さんから「3年半/約27,000km」で譲りうけ、我が家で「6年半/約50,000km」を走ってくれたEワゴン君。走行距離は引渡し時「77,767km」。・・あと1日あれば「オール7の達成」でした。娘は最後の日、ガレージの地面に座ってEワゴン君の絵を描いていました。Eでお花見に行った思い出や旅行に行った思い出の絵も描いていました。うぷぷっ・・僕は泣いちゃうので見て見ぬ振り。愛したクルマとの別れはいつも辛いものです。


■ 【試乗インプレ】レクサスCT200h

2011年06月23日 | クルマ関連記事
 最近絶好調のEワゴン君でしたが、先日、知り合いのマンションの駐車場へ入るところで下を擦り、それ以来アイドリングでDTMカーのような音(笑・・・ってる場合ではない!)がするようになりました。明らかな排気漏れです。
 いかんいかんと思いつつも、学校の代休日に子供たちをつれてディズニーランドなんかへ行ったら、今度はワーニングランプまで点灯。こりゃまずい。で、久々のヤナセ入庫となりました。
 そんなわけで、今、我が家では買い替え予定を前倒しするか、いっそ国産冷蔵庫グルマ(ワンボックスのこと)にするか・・・などなど、ヤナセさんには悪いけど修理を止めてもらって検討中なのです。

 そんななかで、先日、買い替えリサーチ(を口実に)試乗に行ってきました。

 久々の試乗記です。今回はレクサスのCT200hです。



 今年の最初のブログ記事(for elise)でも触れましたが、レクサスからCT200hというハイブリッドカーが発売されました。
 言うまでもなくレクサス最小モデルであり、そのスタイルはハッチバックです。デザイン的にはなかなかまとまっていると思いますし、ひと目でレクサスとわかる顔つきも悪くありません。しかし、何か奇抜かといえばそうではなくむしろ普通。なので中身が先進のハイブリッド専用車には見えない・・・いや、「いまやハイブリッドであることなど普通だ」と言っているのが好感を持てるわけです。

 雨上がりの土曜日、息子を隣に乗せて、レクサスの贅沢なエントランス&駐車場(1台のスペースが普通の1.5倍くらい幅がある贅沢ぅ)に、爆音響かせてエリーゼで乗り付けました(笑)。ちょっと困惑の笑顔で、お姉さんが飛んできて「いらっしゃいませ」と迎えてくれました。
 CTが見たいというと、展示車はないが試乗車ならあると。「それは素晴らしい、車は走るものですからね。」・・・と思ったら、本当にレクサスの広い店内にはISとISのオープンカーの2台が置いてあるだけで、その気になればあと5台は飾れそうなスペースはがらんとして・・なんて贅沢ぅ!!さすがレクサス様です。

 レクサスさまでは、試乗の際に免許証の提示が必要になりますが、僕はうっかり財布ごと家に忘れてきてしまいました。取りに帰ろうかと思ったら、営業マン氏「私がCTを運転しますからご自宅まで行きましょう」と。「その手にゃのらんぞ!家を教えてたまるか!」と思ったけど、すでに名前と住所を来店アンケートに書いていることを思い出しました。
 せっかくなので後席に乗せてもらって自宅へ向かいます。

 そんなわけで今回はインテリアから先にインプレです。(笑)
 試乗モデルはスポーツ仕様。なので内装は全体に精悍なブラックでした。運転席と助手席は完全に仕切られて行き来はできなさそうです。その分、運転していてもタイト感があってスポーツ性を感じます。シフトノブはプリウス同様に通常スイッチ類・オーディオ類があるあたりに設置されています。そして通常シフトがあるところには、「慣れるととても使いやすい」と説明された「マウス型コマンドコントローラ」があります。ナビや空調などのモニターはダッシュボードの上にあってかなり見やすいです。その画面を見ながらマウス型のコマンドコントローラで各種設定操作をします。

 後ろの座席の居住性は思ったほど悪くありません。ヘッドクリアランスも十分といえそうです。そのまま後ろを覗くと荷室がありますが、さすがにそのサイズはそこそこです。我が家のように、ホッケーの防具や長いスティックを積むとか、キャンプなどに行くとなるとつらいです。

 気になったのは、リアドアを開けてノブをパッと放したときの音。薄っぺらな鉄板をたたくような「ペンッ」という音にがっかり。おいおい、このクルマはレクサスでは?「・・らしくないね。」というと、営業マン氏も困った顔で「ドアを閉める音は悪くないですよ」とおっしゃる。これなんだよねぇ〜、重厚さやつくりのよさを表現するために多くのモータージャーナリストが昔から「ドイツ車はドアを閉める音がちがう」とか書くもんだから、メーカーまでドアを閉める音だけ演出するようになる。肝心のドアが薄っぺらな音をさせてたら意味ないじゃないですか!プリウスの兄弟車であることを実感してしまいました。これ、残念です、レクサスさん。

 次に乗り心地ですが、このスポーツ仕様はタイヤが215/45-17のせいか明らかなコツコツ感が感じられます(特に後席で)。いまどきのクルマならこのコツコツ感はもう少し抑えられた気がするのですが。しかし足が固いという印象はありませんでした。むしろしなやかな感じ。考えてみれば重量のある電池搭載車のくせに、かなりコーナーリングも自然だし、乗り味は好印象なものに仕上がっています。
 ちなみにスポーツ仕様でない場合はタイヤは16インチになるので、コツコツ感はかなりなくなると思われます。

 自宅に戻って財布と免許証を持って外へ出ました。一緒に家内が出てきて、その小ささ(Eクラスに比べてという意味)に満足げです。エコカーであることも彼女にとってはうれしいのでしょう。キャンプの時にはレンタカーを借りればいいという営業マン氏の説明にも大きく同意していました。僕は内心「レンタカー借りるのが面倒でキャンプに行かなくなるのがオチだぜ」と思って聞いてましたが。



 さて、運転を替わって再試乗です。
 まず説明されたのが、エコモード・ノーマルモード・スポーツモードのスイッチです。最近の流行ですが、こんなの飽きたらほとんど触らないんじゃないでしょうかねぇ(笑)。ちなみに各モードでは明らかに出力特性が変わります。エコモードではかなりイラッとする力不足を感じるし、ノーマルでやっとプリウスくらいかな。で、スポーツモードにすると、かなりしっかりと加速してくれます。メーター内の照明も赤になり、なんと左のエコメーターがタコメーターに替わります。
 ほほう・・・と一瞬感心しましたが、よく考えたら何故ハイブリッドカーにタコメーターが?エンジンの回転なんて関係ないじゃん。実際、長い下り坂でタコメーターを見ると針はゼロを指しています(笑)。
 さらに驚いたのはステアリングにパドルシフトがついていること。ん?このクルマって無段変速じゃなかったっけ?ためしにシフトダウンレバーを引いてみると、確かにギアを落としたかのようなエンジンブレーキがかかります。
 営業マン氏によれば、「擬似的にそういう感覚を作り出しています。いずれもスポーツ性を感じてもらうための演出と思ってください」とのこと。しかしそれにしてはうまくできていると思います。シフトレバーをDからSへ入れると、基本的にパドルシフトでしか変速しないようになります(シフトアップはするらしい)。僕的にはいらないけど、おもちゃというには良くできすぎていると思います。
 そうですね、僕なら普段からスポーツモードに入れっぱなしにすると思いますね。持ち前の電気の出足の良さに加えて、このスポーツモードの出力ならかなり気持ちよく走れると思います。

 特筆すべきは、このクルマは電気で走り始めたあと「エンジンがかかる瞬間」がほとんどわからないほど自然なところです。その瞬間の音も、シームレスさも。
 さらに、電気でカバーする速度域が広くなり、例えばうちから出発すると表の幹線道に出るまではほぼ電気だけの無音で走ります。これなら夜中や朝方に出かけてもご近所は気づきもしないでしょう。現在は早朝エリーゼで出かけるとご近所に早起きを強いることになってます(ごめんなさい)。

 タコメーターとパドルシフト以外に、このスポーツ仕様には、よく考えると不思議なものがもうひとつついていました。4本だしのスポーツマフラーです。確かに見栄えはスポーティになりますが、ん?なんでハイブリッドで排気効率を上げる必要が?と考えると、とっても不思議じゃないですか(笑)?実際のところ、若干排気音が勇ましくなっています。




 総評としては、とてもよくできたクルマだと思います。スポーツ性を高めたハイブリッドカーとされていますが、はっきり言ってそのハイブリッドシステムは、LSやGSのように出力向上のために電気が使われているわけではなく、やはりエコカーであり、その点はプリウスの延長線にあるクルマです。エコカーでもスポーティな雰囲気を味わいたいというレベルであればOK、スポーツ性を求めるのはさすがに辛いと思います。
 それはやはりプリウス同様に、ゴム鞠を踏んでいるようなアクセル感覚、出足は力強いがするするっと一定した電車のような加速、エンジンはウンウンうなりながら音と連動しない加速をするCVTの感覚・・・などが原因だと思います。
 ただ、スポーツカーの気持ちよさを必要以上に求めなければ、とてもよくできているクルマだといえるのではないでしょうか。初代プリウスから実家で乗り続けている僕としては、着実に進化しているハイブリッド技術にはとても感心しました。


 ただ、「そんなことは最初からわかっているだろ!」といわれそうですが、我が家の家族車には荷室容量時点でとてもムリ。やはり若いご夫婦くらいまでがターゲットかなと思います。

 
 試乗後、営業さんにそんなことをお話ししたら、ISはどうだといわれました。そうだよなぁ、普通はそうだと思う。でもISも決して広いわけではない。あれもプレミアムスポーツセダンであり、家族とたくさんの荷物を乗せて走るイメージではない。
 とかグズったら、そんなに広いのがよければいっそLSにしろとのこと。ムリムリ・・・と言ったら、認定中古車という手がありますよ・・・と。う〜ん、なるほど。これまでLSという選択肢は考えてもおらず見てもいなかったので、ちょっと実物を見せてもらうことにしました。



 おほ〜、でかい。運転席も広い。ドライバーシートを自分にあわせてから後席へ行ってみると、おわっ!運転席が遠いよ〜、これ!足が組めちゃうしぃ。快適〜。ワゴンほどではないけどトランクも広い。さすがに日本が世界に誇るレクサスLS。敵はあきらかにEクラスなどではなくSクラスですな〜。
 このLSの中古車がいよいよ300万円台に入ってきたわけです。僕的には国産の中古はボディゆるゆるだからなぁ・・・と思っていたのですが、レクサスになるとちがうのかしら。LSはデビューから二度目の車検(5年)期を迎えましたが、まだモデルチェンジをしていないので、たとえ初期型でもあまり古さは感じません。そしてモデルチェンジの予定はどうやら1〜2年延長されたそうです。買うなら今かもね〜。
 でもね、最大の問題は「自分に似合うか?」ですよね。はっきり言って、似合わんもん・・。(撃沈)