碧光老師の着想学

着想学:主に着眼点+想定力から取っています
老害発生の原理 を書いています

第参章3話 「低賃金労働者と隠れBLACK化」

2021-05-06 07:07:07 | 哲学・思想

非正規労働者を始め、正規社員でも今は低賃金が目立ちます

諸外国に比べて低賃金化が長期化している現在の日本では、ダブルワーク等を散見します

趣味の延長や普通に休めているから、空いた時間にやる様な副業的な要素と違い

掛け持ちで働かないと生活出来ないから必然的にダブルワーク状態になっている人達が居ます

稼いでらっしゃる方々が≪お金目的の副業を行う必要はないと考えています≫なんて書いているのを見た事があります

確か≪そもそも給料が上がらない、残業代も出ない、派遣やバイトで生活が苦しく少しでも足しになるように副業を行いたいというのであれば、根本となる現在の仕事を見直した方が良いのではないかと思います≫なんて書いていましたね

よほど恵まれた会社で苦労をしていない方なのでしょう

前提として

・日本での転職は非常にリスクが高く《資格》を持っていようが買い叩かれる

・会社で実績を出そうが給与は上がらない

 

時給での副業ならば転職は比較的容易ですが本業だけで生活出来ない人にとっては、

低賃金の副業だろうが目先だろうが、生活の為に働くしかない人は大勢居るのです

・法定労働時間を超えた時間外労働(残業)に対して、雇用主は割増賃金(25%以上)を支払わなければなりません

・時間外労働が発生しやすいのは、雇用契約を後で結んだ方、すなわち副業先

・副業先の企業は雇用契約を結ばずに仕事を頼む業務請負を増やす懸念があります

雇用している企業側本体の会社経営が健全であったとしても

低賃金労働者を委託として使っている時点で人件費を抑える抜け道を使っているだけですから、本当の経営状態はBLACK企業です

最近、主にBLACK企業が人件費を抑える抜け道に使い始めた雇用形態にギグワーカーがあります

・アルバイトは基本的に雇用主と雇用契約を結び労働者として雇用関係の下で働く

・ギグワーカーは雇用関係のない対等な立場で仕事を行う契約形態

(コロナの影響で企業から単発の仕事を請け負う「ギグワーカー」が、

今年上半期だけで100万人増えたという調査結果もありました)

使う側のメリットは多々あるのに対し、雇われる側は、すべて自己責任です

(何かあっても労災にもなりません)

労働法の対象とならない安価な労働力とみなされ搾取される可能性もあるため、ギグワーカーの立場や権利の整備が早急に必要ですが、一部企業を除き正規社員ですら低賃金で使われている日本で、権利を勝ち取れるのでしょうか

特に単純労働系の仕事は今後の技術進歩次第でロボット等に置き換わる可能性がありますし、基本的には雇う側の提示額以上は貰えないのですから、結局は日本社会全体の給与水準は更に下がってしまうのではないでしょうか

能力に関係ない格差社会が進むだけだと思います