「終身死亡保険は、葬儀代。つまり死後の整理資金として200万円~500万円
程度」とよく言われます。
終身保険は、期間が定まっていません。
保障期間が一生涯で、死亡時には必ず支払われるものです。
したがって、保険金額が同じ場合、期間限定の定期保険よりも、終身保険
のほうが保険料が高くなります。定期保険は保険期間を1日でも過ぎると、
保障が切れてしまいます。死亡しても保険金が払われません。その分、保険
料は安くなっているのです。
30歳の男性が死亡保険金額500万円の保険に加入する場合を考えてみましょ
う(O保険会社の商品で比較)。
□定期保険(保険期間・保険料払込期間:60歳まで)
保険料:1,380円
□終身保険(保険期間:一生涯、保険料払込期間:60歳まで)
保険料:9,880円
終身保険の保険料は、定期保険の7倍以上です。
その代わり、終身保険は、60歳を過ぎても、死亡すると保険金が支払われ
ます。
家計に保険料を支払うゆとりがあり、また、自分が死亡したあとの配偶者
(妻)の生活を考えると、死亡保障は「終身保険」のほうがいいでしょう。
妻も、そのほうがいいですよね。夫が死亡したら必ず保険金が受け取れま
す。
しかし、現実的は、終身保険で死亡保障3,000万円~4,000万円を確保する
のは厳しい。保険料が高すぎます。ただ、子どもが生まれたら、一般的には
このくらいの保障が必要です。
そうなると、もう、割り切るしかありません。
安い保険料で高い保障額を買う。
つまり、選択肢は定期保険しかないのです。
定期保険の加入の目的は、子どもが独立するまでの生活費・養育費をカバ
ーするため。これに限定する。
子どもが自立したあとの妻は、遺族厚生年金などの公的年金や夫の会社か
らの死亡退職金、自分の勤労収入などで生活費を賄うことになります。
さて、ここで終身死亡保険に入る目的について考えてみましょう。
葬儀代程度・・・・とよく言われるのですが、子どもが自立するまでに死
亡した場合には、定期保険の保険金を葬儀に使えばいい。
定期保険の保険期間が過ぎたころには、葬儀代くらいは、貯蓄しておいて
ほしいのです。保険金で葬儀を執り行わなくてもいいのでは?銀行口座にあ
るお金を使えばいいのでは?
終身保険の保険料を負担すると思いで、その分を貯蓄すればいいのです。
もし、終身保険に入るのなら、それを貯蓄と考える。いずれ将来は解約し
て解約返戻金を受け取るつもりで加入する。
であれば、できるだけ利回りの高いものがいい。支払う保険料よりもたく
さん解約返戻金が戻ってくるものがいいと思います。