湘南空手道連盟OB会

80 勝因

渋谷が完全にビビってる。

急に黒川が心配になった。

「大丈夫か!」

「まいったよ。空手って痛てえな」

「すまん」

謝ってしまった。

「しゃべると鼻血が止まんないよ」

順子がいつの間にか黒川を看護していた(笑)。


「じゃあまた」

もう会う事もないだろうが

社交辞令だ。

しかし斎藤が

「黒川さん。また」

「はい、よろしくお願いします」

『何なんだ?』

「黒川とは何の知り合い?」

「バイトする?」

「いや、けっこう」

どうも聞かないほうがいいらしい。


「やったじゃん!」

順子がキスしてくれた♡。 

勝因は圧倒的なセコンド陣の差だった 。


しかし
こいつらのおかげで
またとんでもない奴と闘う事になる。

なんであれ昭和49年
夏に向かって調子が乗りだした。
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