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JPEGの悪評は風評被害か? ~ JPEGってなんだ?:21(4:2:2ではどーなる?)

2014-09-06 10:32:27 | JPEGの悪評は風評被害か?

前回サブサンプリング比4:2:0でのJpeg処理のシミュレーションが
処理単位16x16のエッジのぼかし問題を除いて
ほぼ現実ソフトにフィットできたことを述べた。

では普通のデジカメで利用されるサブサンプリング比4:2:2ではどうなのだろう?

困ったことに、4:2:2ではJpeg化時のCb・Crの採用データ決定法や
表示時のデータ補間法についての情報や、
任意作成した分析用テストパターン画像を4:2:2でJpeg保存できるソフトが
(手元には)無い。
(モチロン4:2:2のJpegを表示できるソフトはごく普通に存在するから、
「標準的な補間手法」は業界内にはあるだろう)
なので、Jpeg処理のシミュレーションをプログラムしてみても、
現実との”正解加減”がわからない。

兎も角、4:2:2ではどんなカンジになるのかやってみることにする。
テストパターンは前回と同じで以下のパターンを使う。(4倍拡大)

まずはCb・Crの採用データは2dotの平均値として、コレを再生表示では単純流用してみる。
Q値=75で・・・
(採用データで左画素データだけだと縦ラインが所々で消えるから、やっぱ平均でしょう!?)

  #1
パッと見で水平ラインと垂直ラインの色に差があってバランスが悪い印象なので、
垂直線がハッキリ見えるように、水平方向にだけコントラストUPさせるようにしてみる。

  #2
グラデーションが汚くなったのが目立ち、均一感についてのご利益はあまり感じられない・・・
で、逆にグラデーション重視で水平方向にのみボカシを入れてみる。

  #3
グラデーションはすっごくキモチ良いし、ザラついたJpegノイズも若干緩和したが、
水平ラインと垂直ラインの再現の差が大きく、均一感がない。
・・・で、もったいないような気もするが思い切って垂直方向にもボカシを入れてみる。

  #4
水平・垂直で均一感がでてきたが、「ボケちまったなぁ・・・」と言う印象。
4:2:0と比較しても威張るほど大きなアドバンテージは感じない。。。 /(-_-;

世の中一体どーなっておるのか?
・・・で、以前の第9回で手元の画像ソフトには4:2:0のJpegを表示させた時に、
3種類の異なる補間方法のものがあることを(深く追究せずに)紹介した。
ちなみに前回(第20回)でソフトAと称したのは第9回の時のAタイプであり、
前回(第20回)でソフトBと称したのは第9回の時にはCタイプと仮称したものである。
前回(第20回)にて4:2:0のJpeg表示で

・ ソフトA(第9回のAタイプ)は、画像再生時にタテ・ヨコ双方にボカシを行う
・ ソフトB(第9回のCタイプ)は、画像再生時にボカシ等は一切行わずデータを単純に流用する

と言うことが判った。
従って、第9回のBタイプはヨコ方向にはボカシを行い、タテ方向ではボカさずにデータ流用していたわけだ。

個人的なカンではあるが、それぞれのソフトにおいてボカシを入れたりする処理ルーチンは、
4:2:0も4:2:2も共通のものを使っているのではないだろうか?
つまりAタイプのソフトは#4に相当する画像を再生表示し、
Bタイプのソフトは#3に相当する画像を再生表示し、
Cタイプのソフトは#1に相当する画像を再生表示しているのではないかと。。。

試しにデジカメで撮影したサブサンプリング4:2:2の画像(モチロン同一ファイル)を
ソフトA・Bそれぞれで再生表示し、BMPファイルに変換してから、
この2つのBMPファイルをコマンドプロンプトのfc /bコマンドで
バイナリ比較してみたところ、画像データのかなりの箇所に差異が見られた。
とはいえ、その差はせいぜい2くらい(16進A3がA5になっているとか)なので
数値の桁精度による差なのか判然としない。

なお、#4では4:2:0と4:2:2の差異があまりにも少ないので、4:2:0にはAタイプ処理を、
4:2:2にはタテヨコのアンバランス承知でBタイプ処理をしているものもありそうな気はする・・・
と言うか、個人的にはそのタイプが一番ありそうな気がしている。



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