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ウクライナ新政権、南東部で内戦煽動か?
2014 04 09 , 00:40
クーデターの結果出来上がったウクライナ政府の命令で、ウクライナ南東部に特殊部隊の一部、国粋主義的な「右派セクター」の武装戦闘員、外国人傭兵が投入された。これらの者たちの課題はウクライナ新政権の政策に背く市民の集会、演説を圧力をかけて阻止することにある。
先週の週末、ウクライナ南東部の一連の州では平和的な大規模集会が行われた。こうした行動は、新政権の政策に異を唱え、国の連邦制を要求したがゆえに分離主義だと非難された民族運動の活動家らの、政府に対する回答となるものだった。集会参加者らは活動家らを解放し、自治体の一連の建物を占拠した。ドネツクやハリコフではそれぞれの都市を共和国とする独立宣言までがなされている。こうした市民の意思の表れは現キエフ政権にはいたくお気に召さなかった。新政権はウクライナ南東部で反体制派に圧力を加えるため、軍隊を派遣した。この状況の危険性をロシア外務省も推し量り、次のような声明を表している。
「現在入っている情報ではドネツクをはじめとするウクライナ南東部に軍部隊、ウクライナ民族親衛隊が差し向けられており、これに違法な武装集団『右派セクター』の武装戦闘員も加わっている。これらの者らの課題はウクライナ南東部の住民が現キエフ政権に対して見せている抵抗を武力で抑圧することにある。特に憂慮の念を抱かざるを得ないのが、この作戦に民間軍事組織『グレイストーン』から米国人専門家150人ほどが『ソコル』部隊の軍服を着用して加わっている点だ。」
状況が複雑化しているのは、トゥルチノフ・ウクライナ大統領代行が、分離主義の立場をとる政党および組織を禁ず問題を議会の審議に付すと約束したことだ。これはまさにウクライナ南東部の動きのことを指している。この地域では市民はウクライナに国粋主義の嵐が荒れ狂うこと、そしてEU統合がなんらかのかたちで実現した場合、地域経済は損害を蒙って、市民は職をなくすことになると恐れている。このため、南東部では連邦制を希求する声が強く上がっている。連邦制になれば、自身の将来は自らの手で変えることができるからだ。だが、キエフ側は連邦制という案を断固として退けている。
連邦制を拒否し、連邦制を支持する市民を抑圧することに関して、ウクライナ現政権は西側に支持を取り付けた。2ヶ月前、米国とEUはヤヌコーヴィチ氏がキエフの集会参加者らに対して厳しい態度をとったとして、これを批判した。米国とEUはいわゆる「平和的な集会参加者」が武装もしない警官らに石や火炎瓶を投げつけ、野球のバットや鎖で殴打していたことを見てみないふりをしていた。そして今度は、新政権が南東部で展開される民族運動を弾圧する様子を見ようとしていない。民族運動の弾圧にウクライナ新政権が国粋主義的武装戦闘員や西側の傭兵を投入していることを直視していない。それどころか、NATO軍のウクライナ配置命令まですでに出された。これについてはチェコのゼマン大統領も声明を表している。このようにして、西側は「民主的」な親欧米のウクライナ政権に対しては、今までヤヌコーヴィチ氏には許さなかったこと、つまり反体制派の弾圧に武力を行使することを許可する構えを見せている。これは民主主義の理想に真っ向から対立するものだが、それでも米国もEUも全く意に介していない。現新政権がヤヌコーヴィチ氏との合意を破り、不審なスナイパーの銃撃という煽動方法を用いて政権を乗っ取ったことにも一切動揺もしなかった。この罪を現ウクライナ政権は、大統領警察「ベルクト」を守ったヤヌコーヴィチ氏やロシア連邦保安局にその責任があると言い放った。だがエストニアのパエト外相とアシュトンEU上級代表との電話会談では、スナイパーによる銃撃を仕組んだのがヤヌコーヴィチ氏の仕業では全く無く、「民主主義」的な反体制派のほうだったことを示す明確な証拠があることが露呈している。この説を裏付ける証拠の隠滅を、まさにウクライナ新政権は急いだ。特に、キエフでは昨日(7日)、弾丸の跡が残る樹木が切り倒されているが、このことから集会参加者ら、警官らの話し合いを狙った狙撃が反体制派の占拠していた建物から行なわれたことがわかる。
これはすべて新政権とそれを外国から庇護する者らの嘘であり、ウクライナ南東部で新政権を不服とする者らを弾圧しても、その地域住民の連邦制への希求をもっぱら強くすることにしかならない。だが、この希求を西側から提供される武器で弾圧すれば、ウクライナを内戦へと一層追いやることにつながるだろう。
http://japanese.ruvr.ru/2014_04_09/270963340/
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■ 2009年7月9日
「我が郷は足日木の垂水のほとり」 はじめました。
本稿はその保管用記事です。
■ 2010年3月2日
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