税理士法人 税の西田 税金Q&A

日々の暮らしに役立つ税金の知識をQ&A形式で紹介します。

離婚に伴う配偶者への住宅の贈与と税金

2017-07-10 15:42:21 | 贈与税
Q.質問

 5年前に長男が生まれたのを機に、父の農地を転用して分家住宅を建てました。我が家で親子は平穏に暮らしてきたのですが、このほど事情があって夫と離婚することになりました。子の親権と養育、慰謝料等のほか夫名義の住宅をどうするか悩んでいます。私の父親は「自分の土地に他人の建物が存在することは煩わしい」として、(1)住宅借入金は夫が返済して住宅を慰謝料として妻に贈与する案。(2)夫の住宅借入金を妻が肩代わりすることを条件に、住宅を夫から妻に贈与する提案をしています。離婚に伴う慰謝料や建物の贈与に対して税金がかかりますか。

A.回答


・離婚に伴う慰謝料と財産分与

 離婚の原因を作った相手方に対する損害賠償としての慰謝料、夫婦の協力によって取得造成した財産の精算たる財産分与は、原則としていずれの側にも課税関係は発生しません。ただし、財産分与や慰謝料の額が夫婦の協力によって得た財産の額、離婚に至る一切の事情を考慮しても過大であると認められる部分については贈与税が課税されることになりますから留意してください。なお、慰謝料や財産分与の代わりに建物を相手側に引き渡した場合は、その建物の時価により譲渡があったものとされますが、建物の帳簿価額が時価額ですから譲渡益は発生しないことになります。

・夫が妻へ住宅を贈与すると

 ところで、(1)のように夫が妻へ慰謝料や財産分与額に相当するものとして住宅を贈与した場合。贈与を受けた妻には贈与税は課税されませんが、夫は引き渡した住宅を慰謝料や財産分与相当額で譲渡したものとして譲渡税が課税されることになります。つまり、夫は妻に慰謝料や財産分与額で住宅を買い取ってもらったことになるのです。この場合、夫は住宅の借入金を全額返済して建物を妻に引き渡したとしても、夫の譲渡税の計算上考慮されるものはありません。なお、夫が借入金を引き続き割賦返済していく場合は融資先から妻が連帯保証人になることなどを求められることがありますから留意してください。夫の返済が滞ったときは弁済を求められたり競売に付されることがあるからです。

・妻が建物を引き取った場合

 そこで、確かなのは、(2)のように残っている夫の住宅借入金を妻が割賦又は一括返済する(負担)ことを条件に夫から住宅の贈与を受ける案。夫は引き受けてもらう借金を譲渡対価にして妻に住宅を譲渡する負担付贈与です。夫は所有する住宅を借入金相当額(妻が引き受ける)で売却したものとして譲渡所得を計算する必要があります。妻は住宅を貰う代わりに借入金という債務を負担することから贈与税は課税されません。なお、妻は夫の借入金をそのまま承継するか借換をするかについて事前に融資先と負担方法等を協議しておく必要があります。できれば住宅資金の借入金として団体信用保険への加入や住宅ローン控除の要件を残しておきたいものです。

・住宅の時価額の計算

 この場合の住宅の時価(住宅の元値のこと)は、購入した価額をもとにして計算した減価の額を控除した残高(いわゆる帳簿価額)になります。減価の額は木造モルタル住宅であれば耐用年数は20年、生活用に使っている場合はその1.5倍の30年で償却した5年間の減価の額です。3,000万円で取得した建物であれば減価の額は510万円、帳簿価額(時価額)は2,490万円ということになります。借入金残高が2,700万円の場合は210万円の譲渡益があったことになります。なお、居住用財産を譲渡した場合の特別控除や軽減税率の特例を受けることができます。

・不動産取得税 登録免許税

 贈与などによって住宅を取得した妻には、所有権移転登記の際に登録免許税が、取得後まもなく不動産取得税がかかることになります。取得した年度の住宅の固定資産税評価額に対して登録免許税はその2%(不動産取得税は3%)相当額になります。
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農業経営の移譲と納税猶予のしくみ

2017-05-10 15:39:36 | 相続税
Q.質問

 10年前に父の相続で受け継いだ農地について相続税の納税猶予の特例を受けています。70才になったので息子に経営を移譲しょうと思っていますが、勤めの関係で引き受けてくれそうにありません。私が農業を続けられなくなったとき特例を受けた農地を息子に贈与することができますか。また、農地を他人に貸した場合、農地を譲渡した場合、農業をやめた場合は納税猶予はどうなりますか。

A.回答

・農家の相続は難しくなってきた

 均分相続になって70年になりました。農村社会では何事も家を中心に営まれてきただけに親の相続に対する権利と義務をめぐる争いが後をたちません。遺産を親子4人で相続すると跡取りといえども相続分は6分の1ですから、各相続人の協力が得られなければ遺産の大半を占める農業用財産をすべて相続することはできないのです。生前に贈与したり、遺言書を作成しておいたとしても他の相続人から遺留分(法定相続分の半分)の減殺を請求されると効果は半減してしまうのです。

・農地の納税猶予制度は

 相続によって農地が分散しないようにと、経営移譲のために農地の贈与を受けたり相続によって農地を取得した人の税負担を軽減しようと農地の納税猶予制度が設けられています。農地を生前に一括贈与した場合でも、農地の価額に対応する贈与税の納税は猶予され、農業相続人が農地を相続しても時価額をもとにして計算した相続税の総額と農業投資価額(千㎡当たり田は90万円、畑は79万円)で計算した相続税の総額との差額が猶予されるしくみです。この制度は営農を継続することが要件になっていますから、農業をやめたり、特例を受けた農地を人に貸したり、譲渡すると納税猶予期限は一部又は全部が確定し、猶予された税額とそれまでの期間の利子税を納めなければなりません。収用交換等によって国などへ譲渡した場合は本税を納付することで利子税もかかりません。

・相続税の納税猶予は終身営農に

 平成21 年12月15日に農地法が大改正されました。同日以後に開始した相続から農地の相続税の納税猶予は終身(特定市以外の市街化区域内の農地は20 年)営農になりました。家族労働とはいえ農業相続人が身体障害の一級または二級に、精神障害の一級、要介護5の認定を受けるなど営農を継続できないことも想定されます。そこで、調整区域内の農地の場合は、農地中間管理事業などへの「特定貸付」を行うことで納税猶予を継続することができます。この特定貸付ができない場合に限って一般的な権利設定による「営農困難時貸付」を行うことができます。これらの貸付を行ったときは2ケ月以内に税務署長に対して一定の届出書を提出して納税猶予を継続することができます。

・経営移譲は農地の生前贈与で

 相続税の納税猶予を受けている場合は、ご質問のように特例の農地のすべてを生前に一括贈与することができます。この場合は猶予されている相続税は免除され、一括贈与に係る贈与税は贈与者の死亡または受贈者の死亡の日まで納税を猶予されることになります。生前一括贈与を受ける農業後継者は3年以上農業に従事した18才以上の推定相続人であること、引き続き農業経営を続けられること、認定農業者であることが要件になります。したがって、息子さんに経営を移譲しようとする場合は、今から計画的に農業への従事を進めていく必要があります。さて、贈与者が死亡したときは贈与された農地は相続財産とみなされ相続税が課税されることから、農業相続人の選択により相続税の納税猶予の特例を受けることができます。このように営農を継続するかぎり家産としての農地を世代から世代へと受け継ぐことができるのでこの制度は営農に勤しめる格好の手段といえます。

・農家の相続対策について

 親子の話し合いの場を設けて各相続人の権利と義務を明確にし話合いの結果を遺言書にしておきます。家の祭祀と家業を子に承継させるためには子の生計が成り立つ経営であることが望まれます。親は家族の生活設計に合わせた事業規模を確保するとか、効率経営をめざすための農業の法人成りなど、後継者を迎え入れる体制づくりを進めていかなければなりません。

・相続の時に心がけたいもの

 相続は遅れてよいことはありません。限られた条件の中で最大限の効果を上げるためには早め早めの行動が必要なのですが、相続が始まったらいきなり不動産登記や預貯金の名義を変えないことが大切です。まず財産目録を作ることから始めます。財産額をもとにした相続税額と納税方法、各相続人が取得すべき財産、納税猶予を受けた場合の納税額、配偶者の老後の生活等々を熟慮することが必要です。登記を先行すると事後の相続対策も限られたものになり、登記後に取得者を変更すると贈与税が課税されることにもなりますから留意しましょう。
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ふるさと納税はどのように確定申告するのか

2017-03-13 15:34:30 | 所得税
Q.質問

 平成28年分の所得は家賃収入と給与収入でした。配偶者のパート収入は103万円をこえており、 二人の子供は会社員として働いています。私は平成28年中に災害の被災地であった故郷のA市に10万円のふるさと納税をしました。A市から寄附金の受領書が届いたのですが、寄付金についての所得控除と税額控除はどのように計算するのでしょうか。また、ふるさと納税と申告にあたって留意すべきことがありますか。

A.回答

 ふるさと納税は故郷への寄付金 生まれ故郷への感謝、被災地へのお見舞い、 お世話になった自治体へのお礼、 うれしい返戻品などをお目当てに、 ふるさと納税は納税者・納税額ともに倍増の勢いで伸びているようです。ふるさと納税は故郷の自治体(都道府県や市町村)への寄付金ですから一定額の寄付金のうち2000円を超える部分が所得控除・税額控除によって所得税・個人住民税額から軽減されるしくみです。本来、 お住まい(地元)の市町村へ納税すべき住民税を故郷の市町村へ納税(寄付)することで、寄付を受けた自治体は財源が増えるのに対して地元の自治体への納税額は税額控除分だけ減収になります。どこへ寄付するかは納税者の判断に任され複数の市町村を選択することができます。単に寄付をするだけでなくその使い道を納税者自ら決めることができるのもこの制度の特徴といえます。

・寄付金額の目安

 ふるさとへの寄付によって軽減される税額を見込んでどこかふるさとへ納税するわけですから、いくら納税できるのかを試算してから実行することが大切です。寄付金の額は総所得金額の40%(住民税は30%)を超えないこと、2000円は自己負担であること、住民税所得割の20%以内であることなどの条件があるからです。とくに、軽減額は、その年の所得と所得控除、他の税額控除などによって縮小してしまうことがありますから留意してください。

・寄付金による軽減額の計算

 寄付金控除による所得税の軽減額は、その年中に支出した寄付金の額から2000円を控除した金額に所得税の税率を乗じて計算します。一方、住民税の軽減額は基本控除〔(寄付金額−2000円)×住民税の税率10%〕と特例控除〔(寄付金額−2000円)×(0.9−所得税の税率×1.021災害復興特別所得税) 住民税所得割額の20%相当額が限度になります〕の合計額です。つまり、所得税と住民税の軽減額に2000円を加えた金額が送金したふるさと納税額とほぼ一致することになります。

・申告手続き

 ふるさと納税された寄付金について所得税・住民税の税額軽減を受けるためには所得税の確定申告が必要です。寄付金控除に関する事項を記載した申告書に、納税先の市町村(A市)から送られてきた寄付を証明する書類(受領書や納入通知書など)を添付して申告します。

・ワンストップ特例

 所得税の確定申告を要しない給与所得者等で年間の寄付先が5団体以内である場合には、ふるさと納税の際に納税先のA市から送られてくる「ワンストップ特例に関する申請書」に必要事項を記載してA市へ要請することによって、納税先のA市は納税者に代わって寄付者の市町村へ寄付金の税額控除申請書を通知します。ふるさと納税者は所得税の所得控除相当額も含めて住民税からの税額控除を受けることができます。
 なお、この特例を受けた人がその後、還付申告などの確定申告を行った場合はワンストップの特例は受けられませんので留意して下さい。
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申告をひかえた農家の所得計算のチェックポイント

2017-01-10 15:27:47 | 所得税
Q.質問

 平成28年分の確定申告をひかえて農業所得の金額、不動産所得の金額を計算すべく記帳内容をふり返っています。一年間の総決算をするうえでどんな点に留意すべきでしょうか。

A.回答

・家業には利益が必須要件

 農業や不動産の貸付を業としている場合は、「家計を支え」、「家を守る」ために一定の所得が求められるところです。事業者はいつも貯金通帳に当座の経費や将来の機械の購入にあてるべき一定の残高を保有しているものです。これを生活のために費消してしまうと資金不足になり借入をしなければなりません。収入に見合った支出をするためにも正しい記帳が必要なのです。

・主穀作物の所得の計算

 農業所得の金額は一暦年(1月1日から12月31日まで)の販売金額や作業受託料金などの総収入金額から生産原価や販売費などの必要経費、青色申告特別控除額を控除して計算します。米麦などの農産物は収穫したときに収穫した時の価額をもとに計算しますから、今年の販売高に年末のたな卸高を加え、前年から繰越された年初たな卸高を差引いて総収入金額を計算することになります。預貯金通帳をもとにして一年間の収入金額を計算すると、現金売りや未販売のたな卸高が反映されないので留意してください。なお、米麦の販売委託による概算金と精算金は受け取った日の収入金額とします。飼料用米は今年出荷しても入金は来年になるので委託在庫とし、 経営安定対策交付金などとともに29年分の収入とします。

・生鮮野菜などの所得の計算

 野菜や果物、花卉、生乳、 畜産品などは出荷又は引渡した時、 市場などが受託品を販売した時に収入金額を計上します。農産物は庭先販売、市場、直売所、集荷業者、ホテル、給食センター、スーパーなど販路が多岐にわたっていますから、それぞれの販売高と手数料を両建てで集計します。小作料としての収穫物や受託料金、庭先や観光農園の現金売上、 集落営農組織などからの分配金の計上漏れが指摘されていますから留意してください。

・農機具の売却は譲渡所得の収入

 農業用の機械等の譲渡による収入は譲渡所得になるので、農業所得の収入金額に計上しないよう留意してください。

・小作料は農業所得か不動産所得か

 農業委員会等を介さずに農地を相対で貸し付けた場合の小作料は農業所得の収入金額に、農地に賃借権や利用権を設定した場合の小作料は不動産所得になりますから、利用権原をよく確かめておきましよう。

・不作による損失

 多雨などによる作物の被害は生産原価を通じてその損失を計上することから改めて被害額を評価する必要はありません。

・青年就農給付金

 就農に向けて研修をする者に支給される準備型の給付金は受給者の雑所得に、独立・自営に就農した者に支給される経営開始型の給付金は農業所得の収入金額になります。ただし、親が農業所得者である場合は受給者の雑所得になりますから留意してください。

・農業経営基盤強化準備金

 認定農業者である担い手が一定の交付金を受けた場合、認定計画にそって農地や施設を取得できるように準備金を積立て、6年目にこれを取り崩し、 施設等を取得した時に圧縮損(一括償却のようなもの)を計上することで交付金等に課税せずに経営改善をはかろうとするものです。
 繰入れする場合には、所定の証明書類が必要になりますから事前に準備しておきましょう。

・農機具等の計上漏れ

 農業は規模拡大につれ施設の増強を伴うものですが農業機械の計上もれ、(減価償却費も未計上)となっていることがあります。決算にあたって現物に名札を付けるがごとく総点検が必要です。なお、平成28年4月1日以後に取得した温室等の構築物の減価償却には定率法を選択できなくなりましたので留意してください。

・たな卸し

 貯蔵のきく農産物や生産資材のたな卸しを伴った決算書は信頼性が高まるものです。年末の在庫数量とその程度、差損の原因、農薬等の期限切れなどを把握し正しい生産原価を計上しましょう。

・必要経費になる消費税・相続費用

 納付した消費税、相続や遺贈によって取得した農業施設や賃貸物件の相続登記に係る登録免許税や登記費用は農業所得や不動産所得の計算上必要経費になりますから見落とさないようにしてください。

・不動産所得の計算のしくみ

 不動産所得は土地建物の賃貸による所得ですから、賃貸物件と賃料等の条件を定めた「契約」がもとになります。賃料は契約どおり入金しているか、滞納はないか、賃料の増減について争いがないか、施設の不良個所はないか、賃料は適正か、自家用にしていないか、賃借人の不満はないか、など決算を機会に現場を踏査しておきましょう。さらに決算をして未収・前受になる地代家賃、修繕費や共済掛金などの未払・前払費用を計上して不動産所得の金額を確定します。なお、借主の都合で賃貸借契約が解除され、返済を免除されることになった建設協力金は地代家賃の補償になることから収入金額に計上する必要がありますから留意して下さい。
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保証人として他人の債務を借入金によって返済した父の代わりに相続人が土地を譲渡した場合の譲渡税は

2016-12-12 15:21:31 | 相続税
Q.質問

 私の父はA社に駐車場用地を一括して賃貸していました。さきごろA社から駐車台数が減ってきたので地代を半分にしてもらいたいと申し出がありました。A社に理由を聞くと、「工場の機械が古いので仕事が減ってきた。最新の設備にするには資金の借入れが必要だが保証人と担保がない。駐車場を担保に貸してもらえれば仕事が増え駐車場もいっぱいになるはず。」と懇願され、父はA社の借入れのために駐車場の土地を担保にして保証人になりました。半年も経たないうちにA社は倒産してしまいました。
 父は保証人の立場から借入れをしてA社の代わりに債務を弁済しました。
 間もなく父は体調を崩して死亡しました。相続人である私は父の借入金を返済するために土地を譲渡しました。保証した債務を履行(弁済)するために土地を売った場合でも譲渡税がかかるのでしょうか。

A.回答

・譲渡税が軽減される特例

 他人の債務を保証し、保証人の立場上債務者に代わって債務を弁済するために土地を譲渡した場合、その弁済に伴う債務者への求償権の全部又は一部を行使することができないことになったときは、その行使することができないこととなった金額に対応する部分の金額は、譲渡所得の金額の計算上その譲渡はなかったものとみなされます。これは、他人の借金の保証人になったが運悪く肩代わりさせられてしまった人の救済制度としての特例なのです。

・軽減されない場合

 したがって、保証債務を履行するために手元の預貯金や有価証券などによってすでに債務を返済しているような場合は、保証債務を履行するための土地等の譲渡に該当せず、この特例の適用はありませんので留意してください。
 なお、父はA社から保証料等の利益を受けていないこと、返済能力が無いことを知りながら保証人になり譲渡代金をその弁済にあてた場合にはこの特例の適用を受けることができません。したがって、父が債務を保証する時にA社はすでに破産状態にあったのではないか、社長自身が他に流用する目的だったのか、今もA社、社長ともに無産状態であるかなど所得税の申告書を提出する前にもう一度よく調べておく必要があります。

・相続があっても適用される場合

 他人の債務の返済を保証するために土地を担保に差し出したり、連帯保証人としての立場を相続し、その弁済に充てるために譲渡した場合にもこの特例の適用を受けることができます。父が借入金で弁済を肩代わりしたあと死亡し、相続人が父の借入金を返済するために弁済後おおむね一年以内に土地を譲渡した場合にも適用があります。なお、保証債務の履行に伴う求償権の行使不能額(請求しても返済を受けられない金額)は父の相続財産から債務として控除することができます。

・相続税額の加算で譲渡税が軽減される

 父の相続が始まってから3年10ケ月以内に相続財産を譲渡した場合は、あなたの課税財産のうちに譲渡した土地の価額(保証債務の履行に伴う求償権の行使不能額の特例の適用を受けた部分を除く)の占める割合を相続税額に乗じた金額を取得費加算として譲渡所得の金額の計算上控除することができます。

・申告書への書類添付

 この特例の適用を受けようとするときは、確定申告書、修正申告書、更正の請求書にこの特例の適用を受ける旨の記載があり、かつ譲渡した資産の種類その他一定の事項を記載した書類の添付がある場合に限り適用することができます。
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