2017年1月11日の日経新聞に、 正社員でも転勤に配慮をということで「厚労省が研究会、3月末までに対策 」という記事が載りました。「研究会の対策には転勤の際に、育児や介護といった家庭環境に配慮するよう企業に求めるねらいがある。」ということで計3回の研究会が開催されているようです。
以下、「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」策定に向けた研究会が取りまとめた報告書を、厚生労働省のサイトで見ることができます。
「転勤に関する雇用管理のポイント(仮称)」策定に向けた研究会報告書を取りまとめました
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000160196.html
報告書の中で、転勤の実態を調査している部分がありますが、全国転勤型の正社員(総合職)のうち実際の転勤経験者の割合は、男性については「1割程」度が21.0%で最も割合が高く、次いで「2割程度」が17.2%など、女性については「転勤経験がほとんどない」が51.7%で最も割合が高く、次いで「1割程度」が19.2%などとなっているとあります。
転勤があることにより、困難に感じることはあるかについて、各項目で「そう思 う」又は「ややそう思う」とする者の合計は、 「介護がしづらい」が 75.1%、 「持ち 家を所有しづらい」が 68.1%、 「進学期の子供の教育が難しい」が 65.8%、 「育児が しづらい」が 53.2%、 「子供を持ちづらい」が 32.4%、 「結婚しづらい」29.3%となっ ているともあります。
正社員男性の転勤経験者が1、2割約40%とは少ない感じがしました。私自身は父親が銀行員であったため、まさに転勤族で、また父は地方出身でしたから私が高校3年生までは社宅住まいで、少し昇進すると社宅も移動しなければならず、また東京→大阪→高松とちょうど小学校高学年から高校2年生までの3回の転勤があり、結局入学した学校を卒業できたのは大学のみという状況でした。
とにかく2,3年後には転勤があると親から言われると何となく落ち着かない気分になっていたことは確かですし、転校生はやはりいじめられやすく馴染むまでは苦労もしました。親が転勤している期間2年間は行く学校がなくなるといけないということで2年間学校の寮に入っていたこともありました。
しかし転勤が良くないかといえば、今となっては良かったと思っています。父親の高松支店長次代の部下の方が私にとっては唯一といってよいほど楽しい記憶に残る方たちであったということは、それだけ地方支店時代の人間関係が家族も含め身近であったということだったと思うのです。家族としては、やはり転校したり中学生の頃から親と離れて暮らしたりということが、自分にとっては貴重な経験になっていると思います。転校の経験により、今でも事務所でも支部でも新たに入ってきた人が寂しくないか気になりますし、新たな人間関係に入ることは苦になりません。寮生活は、当初こそ寂しかったですが慣れればこれも楽しく、よく友達と休みの日にはギターを弾いたり、チキンラーメンを部屋のストーブで作って食べたり、学校もすぐ隣でしたから毎日テニスのボード打ちの朝練に1人で通って身体も丈夫になりました。
家族を持つ女性や介護期間中の場合、転勤するのはなかなか厳しいと推察します。こういう研究会ができて配慮がされるのも必要だと思いますが、やはり機会があるのであれば転勤も経験した方がよいと思っています。
少し時間ができそうなのでいろいろな人を招待できる準備をしようと、週末は小淵沢の家に行って花壇にあれこれ植えてきました。咲いてくれるとよいのですが。まだ小淵沢は少し寒く、近くには桜も咲いていました。今年は近くの低山を歩き回ろうと計画しています。
遠くの八ヶ岳