薫 風 ~KUNPOO~

初夏に薫る爽やかな風に思いをよせ、YukirinとKaorinが日々の出来事などを綴るページです。

スペイン紀行~Estacion de Atocha~

2005-06-08 | 旅  行
■ 3日目は、電車に乗って日帰りでトレドに向かう。アランフェス経由で片道1時間15分の予定。

■ 私たちの行動の基点となったのがアトーチャ駅。駅全体がまるで大きな植物園のよう。3月に列車爆破事件のあった駅だけど、そんなことは微塵も感じなかった。実質はひとつの駅なのだけれど、近郊鉄道用と高速鉄道用のホームが2箇所に分かれている。

■ だいたい西欧の鉄道は単発的で、日本のように乗継が便利なようにあらゆる幹線を繋げちゃおう!という発想は、どうも彼らにはないらしい。スペイン語はよくわからないけれど、電車の発着時刻を調べてメモに書き、カウンターで係員に見せれば大丈夫。無事、往復チケットをゲットすることができました。

■ 電光掲示板でも確認して、トレド行きの電車がはいってくるはずのホームで待つ。行き先が違う電車はいくつかホームに入ってくるけど、肝心のトレド行きは予定時刻になってもちっとも姿を現さない。

■ おかしいなぁ。時間的にはこの電車のはずだけど、どうも行き先が違うようだしなぁ。そんなことを思って少し不安になっていると、おそらくトレドに行きたいのであろう外人の観光客に英語で声をかけられる。「この電車はトレドへ行きますか?」「いいえ、これじゃないと思います」ってな感じで。

■ もう、そんなこと日本人のオレに聞かないでくれよ、と思うんだけど、よく考えてみれば私もりっぱなガイジンに違いない。定刻より遅れ待つこと十数分、やっとトレド行きの電車がホームに入ってきた。やれやれ。

■ スペインはあまり電車が発達していないので、電車で移動するには少し不便。日本の新幹線にあたるAVEはマドリッド~セビーリャ間しか走っておらず、他の在来線だと非常に時間がかかる。しばらくすると、荒涼たる大地のあちこちにオリーブの木が散在して見える、のんびりとした風景が車窓に広がる。

■ 窓の外の景色を眺めてくつろいでいると、なんか小さな駅で停まってしまった。あれっ、もう着いたのかなぁ。でも、まだトレドではないらしいし...。でも他の乗客はみんな降りようとしているゾ。どうしたものかと迷っているうち、ほとんどの人が降りてしまったので、仕方なく乗客の歩いてゆく方向についていったら、なんと駅の外でバスが3台ほど待機していました。

■ 駅の先を見ると、な、なんと線路がない!ここからトレドまではバスにてピストン輸送しているのだ。工事でもしているのだろうか。ガイドブックには、そんなこと一言も書いてないし...。びっくりしたなぁ、もう。

<photo:駅のホームにて>