ゆいもあ亭【非】日常

映画や小説などのフィクション(非・日常)に関するブログ

とばせば プリマドンナ ホントは寂しがり屋よ~

2006-05-29 | 映画
ここまで「映画」を語ってきて、ノベライズ(小説化作品)ということに思い至った。

ノベライズ文庫といえば、角川文庫が浮かぶのじゃないだろうか。もともとは「原作小説」と「映画化作品」のメディアミックス、いわゆる「角川映画」の「読んでから見るか、見てから読むか」という惹句どおりの商売を思い浮かべるのじゃないか。さもなければ、さすがのSFなら早川文庫とか。

しかし。

オリジナルが映画脚本(シナリオ)で、それを「ノベライズ(小説化)」するという方向となると、アラン・ディーン・フォスターの「スター・ファイター」(新潮文庫)やデイヴィド・ビショップの「ブロブ/宇宙からの不明物体」とかもある。

ちょっと意外なところでは、集英社文庫コバルト・シリーズから出されたものもある。

「フェノミナ」(ダリオ・アルジェント監督 ジェニファー・コネリー主演 ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ 関美冬 訳 となっているが、実は関美冬によるノベライズ)とか、「スターマン/愛・宇宙はるかに」(またもアラン・ディーン・フォスター 田中一江 訳)とか。

そんな作品を頭に浮かべていたら、「V・マドンナ大戦争」を思い出した。

「七人の侍」のシチュエーションを学園に移し、生徒会の総予算を搾取に来る番長連合を迎え撃つため、七人の「マドンナ」を集結させるという作品。

オリジナル脚本は、野沢尚の城戸賞準入選作で、それを集英社文庫コバルト・シリーズで野沢自身がノベライズしていた(彼の小説処女作である。その後も「マリリンに会いたい」を執筆、上梓している)。

「Vマドンナ大戦争」、この作品も元来のイメージ負けしている作品ではある。しかし、宇沙美ゆかり 、村上里佳子 、斉藤こず恵らの「少女アイドル」(うー。斉藤こず恵はちょっとかな~)がはじけるように演じている「勝利の女神たち」は、イメージ膨らむものがあるのである。

特にエンド・クレジットバックのイメージ・ショット、エンディング主題歌(「風のプリマドンナ」)の最後のサビ「とばせば プリマドンナ ホントは寂しがり屋よ~」ののち、音楽にあわせてストップモーションになる瞬間の、彼女らの生き生きしたさまを見たくて、何度かビデオを見たおぼえがある。

脚本家 野沢尚は、大変惜しまれながらも自ら死を選び、この世を去ってしまったが、その原典には、少女アイドル達と同様に、若さという希望と、恐れのない自由が盛り込まれていたように思う。

*いま持ち歩いているmp3プレイヤーには「風のプリマドンナ」を入れてあるのだった。

*魔夜峰央のコミカライゼーション版もあったよ。「Vマドンナ」。

*これまた、DVD未発売作品だ!


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