知的成長戦略論-クールに生きる

かっこよく生きるためのメモ。
知的に成長し、どんな状況でも平静を保てる力を身につける。

フリー理論。

2010年03月15日 | 自分の未来を組み立てる。
 ブックオフに人が集まっている
状況を見て、
 フリー理論
を思い出していました。

ブックオフ自体の売り上げも上がっている。

立ち読みできる状況により、人を集め、
 その中の何パーセントかに取引してもらう。
これは、フリー理論の実践といえます。
全ての漫画をビニール袋に詰めて読めなくしたら、
 今よりも客が減ることは確実
だからです。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略

 人がお金を払わなくなりつつある。
という現象。
「フリー」では
グーグルなどの、
 サービスを提供し広告収入を得る
というビジネスモデルを紹介しています。


ただ、フリーをお金に換えることは、
 緻密な戦略が必要で口で言うよりずっと難しい。

ブックオフは、立ち読みを認め、集客し、お金に換えていますが、
何パーセントかが取引してくれるからよいものの、
 全員立ち読み客になればビジネスは成立しない。

ゲームの売買ような分野は良いのでしょうが、
漫画や書籍は厳しくなります。

そのため、フリーとの戦いが始まります。


フリーを語る場合、
 権利者のフリー

 無権利者のフリー
を分けて考える必要があります。

無権利者のフリーは、
 音楽ソフトの共有、違法コピー。
 映画などのコンテンツの違法コピー。
 ソフトの違法コピー。

ここでは、デジタルデータにはつきものの、フリーとの戦いが起こる。

そのため、
 映画のように法的手続きを積極的にとったり、
 コピーできる回数を制限したり、
 マイクロソフトのように、ネットへの接続を強要してチェックしたり、
さまざまな手を考える。

しかし、フリーを完全に防止することはできない。

アップルのように、
 フリーライダーの存在を認め、取りこみ戦略
を立てる企業も出てきます。


権利者のフリーとしては、
グーグルのように、
 ただで使っていいですよ。無料で上げますよ。
というもの。

これは、ビジネスにどう組み入れているかにより、
 利益を出せるかどうか
が変わる。

ここでは、どの程度フリーを与えるかという意味の戦いが始まる。
客は、全て出せという。
提供側は、利益が出せるように考えながら、戦略的にフリーを提供する。
 無料のウィルスソフト
のアップグレード版などは、この工夫にあたります。

うまくやらないと、経営を圧迫することになる。
携帯電話をただであげるというフリー戦略も、
 収益率がよくないので、2年間契約など複雑なシステムに変えざるを得なかった
わけです。

このように、「フリー」をビジネスに換えるということは、
 知恵が必要
です。
ただ、
 グーグルのような広告収入や、その後の商品購入につながるものであればよいわけですが、
 なかなかそうはいかない
のが、実情です。

例えば、グーグルをコンテンツを楽しんでも、
 広告をクリックしない
ようになってこれば、
 広告の価値が下がり、グーグルの経営が困難となる
からです。

また、ブックオフの立ち読みが、他の本の売買につながらないのであれば、
 ブックオフの経営も困難となる。

立ち読みを許すことは、
 立ち読みだけで帰ってしまう客がいても、
 気に入ったものをきちんと買ってくれるお客さんがいてくれるから成り立つ
わけです。

すべての客が、立ち読みで満足して帰って行ったり、
 必要なページを写真撮影して帰って行ったら、
 「フリー」が経営を喰いつぶす
ことになりかねない。

ここで、フリーをどう組み込むかが重要だと思います。



*****
これは、実は、国家論とも関連してきます。
すべての国民が、最低限度の生活で満足するようになれば、
 だれも働かなくなる
ので、税金の徴収が難しくなります。
きちんと、たくさん税金を払ってくれる人がいるから、
 国家の経営が成り立っている
わけです。

生活保護受給者が今、爆発的に増えています。
仕事がなくて、働きたくても働けない人がいます。
こういう人は、本来、税金を払ってくれる人なわけです。

フリーが、集客につながり、そのなかできちんと利益をくれる人がいるから、
 経営が成り立つ
のと同様、
社会福祉が、起業のモチベーションにつながり(失敗しても最低限度の生活は保障されている)、そのなかできちんと利益を上げて、税金を払ってくれる人がいるから、
 国家の経営が成り立つ
わけです。

今は、社会福祉が、起業のモチベーションにつながらず、
どんどん企業の数が減っていっており、
それに伴う仕事の数も減っていっているので、
税収も落ち込んでいます。

仕事を作るということがいかに重要かは、
 国民を資産とするか負債とするかを決める
という事実を考えると、イメージできると思います。
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