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W:Wing

W:wing

これは、皆さんたいていの人が知ってますよね。
翼です。

ちなみにサッカーでFWのポジションでウイングというポジションがあります。
左右のサイドに大きく展開してセンタリングをあげたりします。
基本むっちゃ走ります。ポーっんと長いボールが出されて、それに追いつこうと必死で走る。
あれが好きなんです。
あー、サッカーやりてえ。

すいません。最近日記風で。論でも何でもないですね。日々雑感に変えなければ・・・。


さて、先日母校の小学校で、演劇WSの発表会を見る機会がありまして、その後に「翼をください」の合唱があったのです。
これ、意外に感動しました。
今度一緒にやる女優さんも偶然いて、涙が出たとおっしゃってました。

僕はそこまでではなかったですが、曲や歌詞とあいまって、アレだけの人数の小学生が一生懸命合唱している様子は、感動です。
日本の教育は間違っているところも多々あると思ってますけど、あれはなんというか管理教育や集団教育といった日本教育のあげた最高の成果の一つですね。

あの感動はなんなんでしょうね。
ダイレクトな。

感動ものをやるのに、歌や子供や動物は欠かせないみたいな話を時々聞きます。
実際ジュリエットではそう思って合唱を取り入れたりもしました。
それが失敗だったわけではなく、今後はまっとうに勝負しようと思います。

ああした合唱に比べてしまうと、演劇は負け負けです。
でも、勝つ時もある、というかもともと土俵が違う気がするんですね。

よく言うんですけど、僕の作品っていうのは、観客の頭の中に最終形があると思うんです。
もちろん舞台上に載せるときに僕たちの中での最終形はあると思うんですけどね。

つまり、「翼をください」の合唱の感動と演劇の感動の違いは、想像力の翼を広げて、舞台空間から観客一人ひとりが飛び出してこそ価値があるのかなということです。

自分で書いてて分かりにくいな、と思います。


つまりダイレクトにズシーンって来るんじゃなくて、翼を広げ、ばさばさっと羽ばたいて段々飛翔していく。
しかも飛び方はさまざまでいい。でも大体みんな同じ方向に飛んでいくように創られている、みたいな。


舞台から観客の頭に作品が移動するときに、まさしく翼を広げないといけないんじゃないかと思うんですね。
観客が。
もちろん演じ手も。

まだ、この話題は言語化できていないっぽいですね。


ある種の誤解を防ぐために付言しておきます。

僕自身は今回の「チェロとケチャップ」については、今までの作品以上に明確に「自分の見たいもの」は定まっています。
つまり「いかようにでも解釈してくれ。自分の解釈はないよ」みたいな無責任なことではありません。

でもそれは、「『翼をください』をみんなで歌う」というような形で明確なのではないのです。
「『チェロとケチャップ』という戯曲をYOU企画がやる」ということとは違っていて、
なるだけ詳しく書いてみようとすると・・・

戯曲であり物語なので、進んでいく定点は決まっているんですが、その間はインプロバイズ(即興的に創る)されたものであり、
一つ一つの瞬間がリアルで、まさにそこに人間がいて思考し話し語り、舞台空間を観客と分け合い、観客は「今、そこにあるもの」を体感する。

って感じです。

とてつもない大目標ですな。がんばろう。
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