障害年金社労士 吉野千賀 ブログ

障害年金など社労士の仕事を通して感じたこと、知って為になること、面白いことをよしの社労士事務所の代表吉野千賀が綴ります!

社会保険審査会(第二審)1

2017-07-14 | 社労士の障害年金
こんにちは!
社会保険労務士の吉野千賀です。


真夏の暑さが続くようになりました。

ふう、暑い・・・。

もうすぐ夏も本番ですね。

私の場合は・・・道産子で暑さに弱く、

日光アレルギーもあるので、これからが厳しい季節です。



社会保険審査会は、不服申し立ての第二審を行う機関です。

再審査請求(第二審)を考えているなら、

まずは相手を知ることも大事ですね。

社会保険審査会の統計等を元に、現状を説明してみます。



【社会保険審査会の構成】

社会保険審査会の委員は合計6名です。

3名で「一部会」を担当し、合議制で裁決します。


被用者保険(厚生年金・健康保険など)に2部会

国民年金に2部会、

合計4つの部会があります。


現在の合議体の構成は、以下のとおりです。

第一部会(被用者保険):瀧澤審査長、後藤委員、森委員
第二部会(同上):   高野審査長、吉山委員、大谷委員
第三部会(国民年金): 瀧澤審査長、吉山委員、大谷委員
第四部会(同上):   高野審査長、後藤委員、森委員


審査長は、元裁判官です。


6名の審査委員で、3名で一組となり、

4つの部会を担当しています。



たった6名の審査委員で・・・

こなしている量は繰越を除くと、年間2000件です。



これ、かなりの数です。

2000件を6人で分担して担当なら

単純に人数で割ると、333件ですが・・・

合議制ですから、そうではありません。



4つの部会(3人一組)で1件担当なので、

単純計算で1部会500件



一人の審査委員は、2つの部会を担当していますので、

一人の審査委員が担当する件数は、

年間1000件ということになりますね。


これは、かなりのハードワーク。

年度中にこなせずに繰越になる案件もあります。



【社会保険審査会で扱っている件数】

過去3年の受付状況です。

※平成28年3月31日現在で、平成29年3月末はまだ出ていません。


平成25年度   973(繰越)2,152(新規)  3,125件(合計)
平成26年度 1,138(繰越)2,163(新規)  3,301件(合計)
平成27年度 1,298(繰越)2,149(新規)  3,447件(合計)



新規受付数は横ばいで、繰越件数がわずかに増加していますね。

結果的に抱えている案件が、少しずつ右肩上がりになっているようです。



【さて、どれくらい容認されているか】

これから再審査請求を行うにあたり、

気になるのは、容認率かと思います。


過去3年の裁決数は、以下のとおりです。

※「裁決」とは、公開審理を行った後に、合議制で裁決することです。

平成25年度 209(容認)1、414(棄却)250(却下)1,138(未処理)
平成26年度 219(容認)1,273(棄却)252(却下)1,298(未処理)
平成27年度 227(容認)1,339(棄却)158(却下)1,391(未処理)


未処理は除いて、裁決だけの容認率を計算すると

平成25年度 11.2%
平成26年度 12.5%
平成27年度 13.2%   です。



【裁決でない事実上の容認もある】

「裁決」とは別に、保険者(厚生労働省)が再検討した結果、

原処分の変更」を行うこともあります。

保険者が再検討するのは、

社会保険審査会へ再審査請求をあげた後です。



再審査請求(第一審の審査請求含む)を行わないと

保険者が原処分を変更することもありませんから、



この「原処分の変更」は、

事実上の容認 とみなすことができます。


なお、原処分とは「等級不該当」などの処分のことで、

これを変更する=主張を認める  ということです。


原処分変更の数は、以下のとおりです。

平成25年度  84件
平成26年度 233件
平成27年度 236件



おおお・・・、

平成26年度・27年度は、容認数よりも

原処分変更数の方が多いではありませんか!



【実際の容認率は、裁決の容認+原処分の変更】

つまり、裁決で容認された件数に

保険者(厚生労働省)が原処分を変更した数を足すと、

請求人の不服申し立てが認められた件数(率)になります。

それは、以下のとおりです。

平成25年度 293件 / 1987件 (14.7%)
平成26年度 442件/ 2003件 (22.0%)

平成27年度 463件/ 2056件 (22.5%)

※分母は、裁決と取り下げの合計数です。

こうしてみると、容認率は右肩上がり!です。

なな、なんと、全体の2割以上が認められているではないですか。



これは、きっと・・・・

社会保険労務士が不服申し立ての代理人を行うことが増えたからかなぁ・・・

これは、統計が出ていません。

すみません! 私の希望的観測です。


でも、社会保険審査会で代理人を行う社会保険労務士が

増えていることは確かなこと。


代理人(社会保険労務士)のある・なしで

どれくらい容認率に変化があるのか・・・

ぜひ、統計を出して欲しいと願っています。



私が担当した案件では、容認率は6割〜8割くらいです。

昨年から審査長が交代になったことも影響しているのか

就労がらみの精神疾患の障害の程度は、厳しかったです。

残念なことに、容認率も6割くらいになってしまいました。



社会保険審査会については、

次回も引き続き、書くことに致しましょう。

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Chika Yoshino
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