顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

季節外れの桜咲く偕楽園

2016年11月22日 | 水戸の観光
昨年もご紹介の偕楽園の桜、間もなく冬を迎える園内に可憐な花を咲かせました。
爛漫と咲く春のさくらと違い寂しげで、あたり一面の晩秋の景色の中に控えめにぽっと咲く様子は、独特の風情をもたらします。

東門入って右側の二季桜、春(4月〜5月)と冬(11月〜1月)の2回開花する珍しい桜で、園内に4本植えられています。水戸市の親善都市、彦根市の彦根城内堀沿いにある金亀児童公園内にも、昭和47年4月に水戸市より寄贈された3本が花をつけるそうです。

表門入り口の十月桜は10月から4月にかけてで、断続的に小さい花を咲かせ続けますが、春に咲くほうが少し大きい花が咲きます。小彼岸桜(コヒガンザクラ)系の園芸品種で、江戸時代の後期から広く栽培されてきました。

なお、季語としてはこの時期に咲くものを総称して冬桜と呼ぶようですが、厳密に言うと冬桜はコバザクラ(小葉桜)ともいい、花は一重の別品種です。

木洩れ日のやうな十月桜かな  鈴木伊都子
今日ありと思ふ余命の冬桜  中村苑子

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