冬桃ブログ

11月はメランコリー

 世間の人は紅葉見物を楽しんでるというのに、
お天気だっていいというのに、私の11月は
情けないまま終わろうとしている。
 この間、どれだけ病院のはしごをしたことか。

 アレルギー症状は秋になってすぐ始まった。
 これまでだって春も秋も花粉症はあったが、
秋にこれほどひどいのは初めてだ。
 花粉やハウスダストだけではなく、絶対になにかある。
 PMなんちゃらとか。

 ともかく、これでかなり体力を消耗した。

 次に左の頭から腕にかけて、いつもの肩こりではない痛みが始まった。
 じくじくといやな痛み。もともと集中力がないのに
四六時中これでは、もうなんにも考えられない。
 他のところにも影響が出て、ついには発熱。
 この2週間ほどで、皮膚科、内科、婦人科、整形外科と回った。
 首や肺のレントゲンを撮り、二度も血を採られた。
 けど、痛みや熱の原因は不明のまま。

 こんな時、誰かに「働き過ぎじゃないですか」「忙しすぎるんでしょう」
なんて言われると非常に傷つく。
 忙しく働く事なんてできるわけないでしょう。
 元から体力のない体なので、エネルギーを極力使わない生き方しか
できないというのに。
 夜遊びなんか一切しないというのに。

 約束はキャンセルしまくったし、体力低下が胃にもきて
ここんとこずっとお粥生活だった。
 昨日から仕方なく痛み止めを飲み始める。
 痛み止めというのは考えてみれば怖い。
 痛みは体の危険信号なのに、それを見ないふりするわけだから。

 

 それでもその痛み止めのおかげで昨夜は元町に出かけ
「濱新」で鰻をご馳走になった。白焼き、蒲焼き、両方!
 量は少なめにしてもらったが、おいしくいただくことができた。
 で、今日も今日とて、鼻炎とくしゃみがひどいまま
血液検査の結果を聞くため整形外科へ。

「白血球、少ないですねえ。あ、元から? じゃあいいか。
 痛みが首からくるものじゃなければ、また神経の方に
薬を替えないといけないけど、まあ、治るまで一ヶ月半
以上はかかるでしょうねえ。首を切ってくれっていうくらい
痛くなる人もいますよ」

 結局、痛みの原因ははっきりしないまま帰宅。

 所在なく体重を計る。
 昨日は鰻を食べたけど、ここんとこお粥生活。
 なのに、体重はいっこうに減らない。
 これまでの人生で一番重いまんま。
 脂肪でむくむくした我が体を見るたび、その矛盾に溜息が出る。

 もう何年も前だが、遺体解剖を見学させてもらったことがある。
 ご遺体は孤独死した60歳の女性。小太り。
 おなかにメスが入ると、じつに鮮やかな黄色の脂肪層が現れた。
 自宅であっても、事件性がなくても、一人の時に死ぬと
「変死」になり、解剖される可能性が高い。
 私もそうなりかねないが、一緒に見ていた男性編集者も
私と同い年で独り者。
 スクランブルドエッグそっくりな脂肪層から目を逸らせ、
「今日からダイエットしないと」と真面目に決意表明していた。

 いまはなき、横浜市大の解剖室。


 さて、明日で11月も終わり。
 あさっては講演がある。
 それが終わったら、遅れに遅れた原稿仕事とおそるおそる向かい合い、
それでも基本は、これまでどおりゆるゆる暮らし。
 ああ、それにしても、赤や黄の大パノラマになった紅葉、
どこかで見たかったなあ。
 
 猫が健康でいてくれるのはなによりだ。
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