斬剣次郎の鉄道・バス斬り

 拙者、斬剣次郎である。たった今から、鉄道・バスを斬る

メスが入った関鉄観光バス佐原駅~潮来車庫線(与田浦線)

2011年07月20日 21時32分40秒 | バス
 関鉄観光バスが運行している
 佐原駅~潮来車庫線(与田浦線)
 において、今年の4月にダイヤ改正が行われました。変更点はこれまでほぼ全便が佐原駅~潮来車庫通しで運行されていたものが1往復をを除いて房島折り返しになった事です。房島は千葉県香取市にある停留所です。つまり、潮来に行くバスがとうとう1日1往復まで減らされたという事になります。それだけでなく、潮来市に乗り入れる一般路線(高速バスを除く)がとうとう1日1往復のみになってしまったのです。更に県立佐原病院の乗り入れも平日のみになりました。
 房島折り返しとしたのは毎年6月の水郷まつりで有名な水生植物公園を含む与田浦地区の利便性を確保する事が目的のようです。


 房島行きのバスです。房島行きは今回のダイヤ改正で出来た行先ですが、行先表示は用意されず、
 紙で代用
 されています。紙と言っても、貸切バスで使われているものに佐原駅~房島と書かれています。因みに潮来車庫行きは行先表示器が用意されているので、そちらを使用することになります。
 写真の車両は7013SWで、元筑波大学構内バスの車両です。筑波大学構内バスの廃止によって日デRM4台(富士6Eと8Eの各2台ずつ)が関鉄観光バスに移籍されました。しかし、富士6Eの方は田伏車庫の廃止に伴い廃車され、更に土浦にいた富士8Eの1台はエアロミディMEの移籍の代替で廃車されたそうです。なので、写真の7013SWが最後の1台となっています。ナンバーが千葉ナンバーになっていますね・・・。


 佐原駅~潮来車庫線は潮来営業センターが運行していましたが、2010年7月に潮来営業センターが廃止され、路線バスは佐原営業センターに移管されました。従って、潮来にいた2台は佐原へ転属し、千葉ナンバーになりました。千葉ナンバーは貸切バスのみとなっていましたが、今回で一般路線車が復活しました。というのはかって関東鉄道佐原営業所があり、旧潮来営業所と共同で香取~佐原駅~牛堀~潮来~鹿島バスターミナルの路線を運行していた歴史があります(この路線は関鉄観光バスに移管後、2006年7月に廃止)。それ以来の復活になるわけです。因みに潮来営業所最後の大型車だった1512IT(いすゞP-LV+富士7E)は佐原営業所にいた事のある車両だそうです。


 佐原所属の一般路線車のもう1台の1610SWです。関東鉄道からの移籍車です。こちらも千葉ナンバーになっています。



 こちらは
 房島
 バス停です。JAの敷地内を間借りする形で設置されています。これは今年のダイヤ改正で房島折り返しが出来た時に設置されたバス停です。房島行きのバスはここで折り返しを行います。下の写真は回送となっていますが、房島行きの最終便は終点に到着後、回送として折り返し、車庫に戻ります(車庫は佐原駅前にあります)。


 房島折り返しが出来た時に掲示された
 房島バス停利用のご案内
 です。房島発着と潮来車庫発着でバス停が異なるための案内です。



 以前から使用されている房島バス停です。元々は通過バス停だったため、道路上に設置されています。これは現在も使われていますが、バスが発着するのは1日1往復の潮来車庫発着便だけです。尚、上の写真の奥の方へ行くと茨城県潮来市に至ります。


 これは北利根川を渡る橋で、千葉県と茨城県の県境に位置しています。この橋へは房島バス停から徒歩約10分で行けるのですが、この橋から更に約10分ほど歩くと潮来の中心部に至ります。そして、房島バス停からこの橋経由で約20~25分で潮来駅に行く事も出来ます(更に約25~30分で十二橋駅にも行けます)。尚、撮影は茨城県側からです。
 今回、房島行きのバスに乗った時、乗客は私を含め2人が乗っていました。2人とも終点の房島で降りたのですが、ビックリしたのはもう1人も橋を渡って潮来方面へ向かっていたのです。ダイヤ改正でほとんどの便が潮来へ行かなくなり、潮来の中心部へは20分歩かなければならない状況になってしまっています。つまり、潮来の中心部にとっては見放されたという厳しい現実になっています。とはいえ、潮来の中心部へは潮来駅から歩いて15分ほどなのでそうなったのかもしれません・・・。


 こちらは潮来の中心部にある
 旧潮来バス停
 です。旧とあるのは潮来バス停が少し離れた別の場所に移転してしまったためです。上屋や行灯付きバス停ポールや店などから、かって潮来の交通の中心として機能していた事が伺えます。更にポールには関鉄観光バスの前身の日本水郷観光バスの文字も残っています。それだけ歴史のあるバス停だったのです。ところが、このバス停の前の道を走る一般路線は1日1往復なのです。潮来市のバス路線は壊滅目前まで来てしまっている事がわかります。とはいえ、東京行き高速バスも潮来バス停を通るのですが、まあまあ乗っているそうなので、暫くは安泰ですが・・・。


 6年前の潮来駅の
 バス時刻表
 です。6年前の時は潮来車庫行きだけでも1時間に1本程度は来ていたのです。更に潮来からは玉造駅、鉾田駅へのバスが出ていました。佐原~潮来~鹿島BTは潮来駅には乗り入れていないので、潮来バス停で言うともっと多くは来ていたのでしょう(鉾田駅方面と玉造駅方面も潮来バス停は通る)。ところが、今は潮来駅に乗り入れなくなり、更に1日1往復・・・。6年間でかなり衰退してしまっている事がわかります。

 それだけに関鉄観光バスのダイヤ改正は私にとってショッキングな出来事でした。潮来地区の衰退は目を覆いたくなるばかりです・・・。

最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
房って?? (通行人)
2016-06-13 00:45:22
扇島だろ?
まさか読めない?

コメントを投稿