雪江 1006 Ⅲ

D80今だ修理中なので古いデジカメ引っ張り出した。
8年前のキャノンパワーショットS10　200万画素。
シャッターのタイムラグはイライラするけどPCで見たり、A4で印刷する分には結構綺麗だし、データが軽いのでPCに取り込んだときもサクサク動いて使い勝手が良い。本当に1000万画素以上が必要な素人カメラマンってはたしてどの位いるんだろう？

最近はカメラマンが増えてきてなかなか思うように写真が撮れない。お気に入りの撮影場所がことごとく満室？なのでしょうがなくブラブラしていたら…


　当たりを付けた場所に白い物が見えたのでもしやと思いチャリから降りてみると何と探し続けていた雪江が敷石の上に撒かれたカリカリを食べていた。


　エサを食べている所を撮ろうとすると何故だか嫌がって食べるのを止めてプイとはなれてしまう。


　でも、そのまま居なくなるわけではなくてオイラの周りにじゃれ付いている。
以前はかなり時間をかけないと打ち解けてくれなかったのだが今日は妙に人懐っこい。エサに不自由しているせいなのだろうか？以前もスリムな方だったがさらに痩せてしまったようだ。身体も思っていたよりずっと小さくて、真っ白だった体毛もなんだか灰色に薄汚れている。
（写真では割と綺麗に写っているけど）

　カリカリに目をつけたカラスが寄って来た。怯えて逃げるのかと思いカラスを追い払ってやろうとしたらそれより早く、カラスに飛び掛らんばかりに威嚇して自分で追い払ってしまった。
意外に逞しいので見直してしまった。


　其処へなんと雪江にそっくりな猫がやってきた！？


　雪江より少し体が大きいが目の色も同じく碧い。雪江との決定的な違いは首輪に鈴が付いているのと首輪のうなじ側にブランドのロゴマークみたいなのが付いている事だ。

もうかなり暗くなってきたのだが、今度いつ会えるかわからないのでやぶ蚊に刺されながらも名残惜しく写真を撮る。もうフラッシュを焚かないと手ブレするし、そうでなくてもシャッター速度が遅くなり過ぎるので動き回る猫は流れた映像になってしまう。


　幸いにもフラッシュを焚いてもそれほど驚かない。ただ赤目軽減モードにするのを忘れてしまった。

　メインストリートをすぐ入った所なので道行く人達が「まあ！そっくりな猫ねェ」とビックリしている。やがて一眼レフを首から提げた若い女の子が興味を持ったらしく写真を撮り始めたのでこれを機会にオイラは帰ることにする。
雪江あばよ！また今度な！