中国出張を終えて帰国。
前進したもの、課題を持ち帰ったものもありますが、
次の段階には移れそうです。
大きな問題はスケール感。
日本でみたあの意匠が好きといわれても、
空間のスケールに対してアンバランスなのは問題。
しかし、目指す印象に対して乖離してももちろん問題。
繊細さと大胆さをどこで融合させるのか?
なかなか頭の痛いところです。
個人的には、日本の和室、特に金沢や京都に見られるような
線の細い繊細なラインが好みです。
しかし中国の場合、圧倒的にラインが力強い。
繊細にすると、和になってしまう。
確かに、日本ほど繊細なスケールは、中国にはありません。
恐らく世界的にも稀だとおもいます。
それは住空間の広さや木造文化にも影響されているはず。
それをあえて中国に持ち込むのがいいのか?
確かに「何?」というインパクトは与えることができるかもしれません。
それがいいのか?試行錯誤中です。
実は、ファザードデザインの縦ルーバーは、
サンプルを作成し現地にて検証し、4mというサイズを考慮し、40mm厚としました。
そのスケールすら変えなければいけないか?と
1つの変更が多方面に波及するから厄介です。
今回の出張も明日が最後。
今日は中国側で行ってもらっている実施設計の打ち合わせ2回目でした。
1回目は、案の定、こちらの描いた図面データを移し替えただけのもの。
本日の2回目確認でいろいろとようやくかたちになってきた感じです。
あとは今後の施工の問題。
施主は日本の施工精度を求めていて、図面で床材の張り方を示すように言われますが、
実際は、現場はほとんど図面見ないんですよね。
そこら辺は中国側でなんとかしてもらわないと...と思います。
天津出張も終盤。
昨日は天津の最高級デパート「Hisense Plaza」を見てきました。
富裕層の多さを体感。
以前より若い人が増えているような気がします。
そこまでは、これだけ人口がいますし、経済成長も著しいので
驚くことではないのですが、
一緒に行った中国人の施主側担当さんが
アップルストアにあったiphone4Sを触り、値段を見て
「安いですね。欲しいな。」と言ったのには正直驚きました。
日本円にして55,000円位。
たぶん、給料の1.5か月分くらいだろうと思うのです。
日本もそんな金銭感覚の時期があったのだろうか...?
これが経済成長というのもなのだろうか?
と少し考えさせられる出来事でした。