「頸部食道がん」闘病記 (鬼嫁yappiの日記)

夫が「頸部食道癌」になって8年。
苦しい時こそ明るく笑って!・・・奇跡の8
年間を綴っていきたいと思います。

はじめに・・・

夫が「頸部食道癌」と診断され8年。この間に20回にわたる手術・放射線治療・抗がん剤治療とフルコースの治療を行ってきました。残念ながら今の医療で出来ることはここまで。 これを機に今までの歩みを記憶が鮮明なうちに全て残しておこうと思い、このblogを立ち上げました。 また、新たなチャレンジの第一歩として、2010年年明け、「治験」を試みましたが、敢え無く失敗に終わり・・・・。 今は食事も摂れず、胃ろうから栄養剤の注入の毎日です。 そんな私達でも逞しく生きています。 私たちの経験や毎日の生活が、同じように頑張っておられる皆様の参考に、そして少しでも希望と励みになれば幸いです。 その日の日記は「リアル日記」として、また今までの軌跡については「回顧」として綴って行きたいと思います。  ご質問やご意見はお気軽にどうぞ。

がん告知から入院まで

2010-02-28 06:59:31 | 回顧
'93.10月から、私たちの生活は一変した。

旦那は、いつ入院の連絡が来てもいいように、会社ではある程度の引継ぎを行ったり、あまり責任のない仕事をおこなうことにした。これまで、娘が寝た頃帰ってきていた旦那は、お陰でずいぶん早い時間に帰宅するようになった。
フリーランスで働いている私の仕事は半年間担当を変更してもらい、どうしてもやらないといけない仕事のみ行う。

お陰で平日も家族3人で団欒の時間を持つことが可能に・・・。

時間に余裕が出来たので、ネットで病気についてそれはもうたくさん調べた。そのころは、blogもそんなになかったから、病院の病気についての説明を見たり、誰かのHPやその書き込みを見ながら勉強していった。

まずは、当時は甲状腺がんだと言われていたので、甲状腺がんについて、調べる。

と・・・“胃がんが殺人だとしたら、甲状腺がんは万引きのようなもの”
比較的、進行は遅く治りやすい、予後も良好。・・・というようなこと。

「そっかぁ、甲状腺がんは、進行も遅く、そこまで早く早く!!って焦らなくてもいいのか。」
旦那にも早速伝え、少し安堵した気持ちで過ごした。


また、自分の身の振り方も考えないと・・・。
2歳の娘を連れて病院をウロウロはできない。
博多の母達に来てもらうにしても入院の目処が立たないとお願いできないし、来てもらったとしてもずっと娘と二人で自宅においておくわけにも行かないから、やっぱり私は行き来することになる・・・。
でも首都高を使ってスイスイで1時間半、混んでると3時間の道のりを毎日通うわけにもいかない。(鬼嫁自分の体が大切

近くのホテルを探してみたり、家具付き家電付きアパート(レオパレス)を探してみたりした。
娘の一時預かりをしてくれそうな施設も探し、連絡もしてリストアップしたりした。

病院に付き添い者用の施設があったら・・・本当に助かるんだけどなぁ。

入院の連絡が来て入院してから、いつ手術になるのか?その後の回復期間がどのくらいなのか?全く目処が立たないし、予想もつかないから動きようがない。

その辺も改善できるととても介護者は助かる・・・。


とにかくこの頃は、情報収集しながら今か今かと入院連絡を待っていた頃です。

胃ろう栄養摂取3日目

2010-02-27 23:55:30 | リアル日記
今日のKがんセンターの付近は、明日の東京マラソンに備え、お巡りさんや、TV局の報道車、練習する参加者で賑わっていた。

そんな中、旦那も順調に栄養増量です。
昨日までの量の2倍を摂取するようになりました。

栄養剤600mlと白湯200ml。

摂取カロリーにして600kcalと点滴でのエネルギー摂取です。

摂取終了後には自分で注射器で白湯を流し込みふたをパチン。
もともと器用な旦那は前回の勘も取り戻し、慣れた手つきです。

便はまだ、水っぽいと言うことですが、そのうち落ち着いてくるでしょう。
採血と採尿検査あり。

月曜の術後から比べると、ずいぶんと元気になりました。

今日、元気になった姿を見て博多の義母も博多に戻りました。

皆さんの応援パワーが届いています。ありがとう。

先生との面談

2010-02-26 23:22:35 | リアル日記
担当のY先生と、退院後についての相談をおこなう。

本当にここは治験部でありながら、治験失敗に終わった旦那の面倒をしっかりと看てくれるので感謝。

ただ、やはり栄養が摂れるようになったら、退院して、その後は別の病院で看てもらわないといけない。その病院をどうするか?・・・という相談。

「ここの一般診療部は?」と聞くと、抗がん剤治療や治験ができない旦那を看るのはやはり、「難しい」という回答・・・。

旦那は基本的に今の状態では、治療は皆無といっていい。
そうなると後は、緩和療法のみ。

緩和ケアがある病院を紹介してもらうのか?

その辺の所も踏まえ、先生が考えてくれた。

まずは第1段階として、このKがんセンターに来る前にかかっていたY市民病院へ相談に行ってみる。

そこで、今後フォローを行ってもらえるならば、それが1番ではないか?ということ。
ただ、Y市民病院には今までの担当のF先生はもういない。新しい先生に看てもらうこととなる。

ここで、しっかりケアをやってくれるのであれば、申し分ないとは思う。自宅から10分だし。

来週にも旦那は栄養摂取に励んでもらっている間に、私がY市民病院へ行き、先生と話をしてみる・・・ということに決定。

早速、Y先生は今までの画像CDと診断内容(紹介状)を持ってきてくれた。

本当にここまで面倒を看てくれて、ありがたい。

でも、これがだめなら、がん難民となるのか
いやいや、また何かしらの方法が出てくるでしょう
まずは、第1段階、行ってみよう

いよいよ栄養摂取~!!

2010-02-25 19:01:33 | リアル日記
今日からやっと栄養摂取開始です



このチューブの先が今朝アップしたお腹のボタンにつながっているのです。
そしてそこから胃の中へ・・・。

「お腹になんか感じる?」と聞く私に、
「別にぃ・・・!」とそっけない返事。
「お腹がグルグルするとか何か変化はないわけ?」と聞く私に、側にいた看護師さんがすかさず
「整腸剤も1日3回入れてるから大丈夫みたいですよぉ」と返事をしてくれる。

実はこの病棟は基本的に治験の病棟。しかも肺内科。

看護師さんも胃ろうを見るのは“始めてぇ”と言う方ばかり。恐らく先生も・・・。
なので皆さん、以前消化器科にいたという唯一の看護師さんから、旦那の胃ろうを見ながら教えを乞うていた。

うちら夫婦もそれに足りない部分を追加する。ちょっと優越感

今日の旦那の食事は





このサンエットという液体300mlに白湯を100mlほど入れ、8時間かけて投入。
ゆっくりゆっくり。

まだまだ慣らし運転中。
明日もそんな調子だそうです。

そうそう、この数日だるいって言っていたのは、ホルモン剤のチラージンを全く摂っていなかったせいかも・・・という見解。
旦那は一番初めの手術で甲状腺を3分の2切除。それ以来、甲状腺ホルモンの摂取をしなくてはならない。このホルモンが不足すると、だるさ、冷え、むくみなどなどの症状が出てくる。

口からの摂取がしばらく出来なかったため、まったくチラージンを摂取してなかった。ようやく昨日白湯に溶かしてお腹に入れてみた。今日も入れた。少しだるさ改善
よかった。
やっぱり、ホルモンの分泌って必要なんだね。

さぁ、必要な栄養をしっかり取り込んで、早く元気になろう

胃ろう使用開始~

2010-02-25 09:52:59 | リアル日記
昨日、いよいよ胃ろうに白湯を投入開始~。

100mlの白湯を2時間かけてゆっくりゆっくり様子を見ながら入れます。

お腹は・・・こんな感じ。



このガーゼの下は・・・こんな感じ。



このボタンが今後彼の「口」となります。
ボタンの奥は直接「胃」となっています。胃から出てきているチューブに栄養剤を流し入れます。
大切に大切に・・・。

これを試し使い。



白湯100ml、2時間かけて無事通過しました

いよいよ今日は、栄養剤を少しだけ、6時間もかけて入れるのです。

楽しみですぅ

全ては上手くいっています。

今日も無事通過、そして消化できますように