今さら、という感じですが、「トゥエンティ・フォー」ようやくシーズン1の24回を見終わりました。
わざと中途半端な形で終わらせて、視聴者を続きが気になってしょうがない状態にすることを「クリフハンガー」と言います。まるで主人公が「崖」(クリフ)からぶら下がった(ハンガー)ままで終わるような…(実際、昔のドラマにはそんなシーンが多かったらしい)。米国では「最終回」のことをクリフハンガーと言うそうです。次のシリーズが始まるまで視聴者の興味を持続させるためにそんな手法を使ったのだとか。「24」は、毎回がクリフハンガーみたいなものでしたね。
「リアルタイム・ドラマ」というのがこのドラマの最大の売りです。1話1時間ずつ、24話で24時間で物語が完結します。演ずる役者にさえ先の物語を告げずに製作されたそうですが、確かにまったく予測のつかない展開に、「次」が早く見たくてたまらなくなってしまうドラマです。「これはたった1日の話なんだ」ということを何度も自分で確認しなければならないほど、これでもかというくらいに盛りだくさんのエピソードが重ねられていきます。
主人公ジャック・バウアーにとって「もっとも長い1日」。最初は、設定とはいえ、彼をめぐる様々な動きをあえて「1日」に押し込めて語る必要はあるのかとも感じますが、しかし、やっぱり一連の出来事が「この日」でなければならなかった理由ものちに明らかにされ、納得させられます。
主人公ジャック・バウアーが勤務するのは、CTU(Counter Terrorist Unit)=テロ対策ユニット。このドラマが全米でオンエアーされたのは、あの「9.11」の直後の2001年秋(内容が内容だけに、よくあの時期に放送できたなと思います)。一挙に高まったテロへの恐怖感が逆にこのドラマの人気を高めたとも言えるでしょう。
シーズン1で描かれる「24時間」は、米国大統領予備選挙の日、いわゆるスーパー・チューズデーの1日です。史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領候補パーマーが民主党代表候補をめぐる選挙戦を展開しているという設定です。
米国の大統領戦のしくみは私たちには大変わかりにくいものですが、4年に1度やってくる(夏季五輪と同じ年)大統領選挙は、ほぼ9ヶ月をかけて行われます。米国の大統領は事実上、共和党と民主党の2つの党から選ばれた候補者によって争われますが、最終的に一般の有権者がどちらかに投票するのは11月に行われる本選挙になります。それ以前に、両党はそれぞれ「代表選手」を決めなければなりませんが、各州ごとに行われるその選挙を「予備選挙」と言います。予備選挙は2月から始まりますが、3月上旬の火曜日には約20州の予備選挙が集中して行われます。この日で各党の最終候補者がほぼ確定してしまうことから、「スーパー・チューズデー」と呼ばれているのです。
4年に1度の大イベント、大統領選の裏側を見られることもこのドラマの魅力でしょうか。もちろん、きれいごとだけでは済まない世界なんだとは思いますが、そんな中で、パーマーが見せる清廉さ、潔さには小気味良いものがありました。
バウアーとパーマーを結びつけることになるのが、かつてのユーゴスラヴィア内戦でした。セルビア人のミロシェヴィッチ大統領による、コソボ紛争における「民族浄化」に対して、米国政府が秘密部隊を送り込んでいた…。ジャックとパーマーは、自分たちを狙う「本当の敵」の姿を知ることになります。
ミロシェヴィッチは、2000年に退陣し、現在、「人道に反する罪」により裁判にかけられています。それにしてもつくづく思い出すのは、彼の独裁は、彼と夫人、二人の手によるものだったということです。なんだか、パーマー上院議員と妻シェリーとの関係が暗示的です。
「クリフハンガー」に乗っかって、次のシーズンも見なくちゃ…。
わざと中途半端な形で終わらせて、視聴者を続きが気になってしょうがない状態にすることを「クリフハンガー」と言います。まるで主人公が「崖」(クリフ)からぶら下がった(ハンガー)ままで終わるような…(実際、昔のドラマにはそんなシーンが多かったらしい)。米国では「最終回」のことをクリフハンガーと言うそうです。次のシリーズが始まるまで視聴者の興味を持続させるためにそんな手法を使ったのだとか。「24」は、毎回がクリフハンガーみたいなものでしたね。
「リアルタイム・ドラマ」というのがこのドラマの最大の売りです。1話1時間ずつ、24話で24時間で物語が完結します。演ずる役者にさえ先の物語を告げずに製作されたそうですが、確かにまったく予測のつかない展開に、「次」が早く見たくてたまらなくなってしまうドラマです。「これはたった1日の話なんだ」ということを何度も自分で確認しなければならないほど、これでもかというくらいに盛りだくさんのエピソードが重ねられていきます。
主人公ジャック・バウアーにとって「もっとも長い1日」。最初は、設定とはいえ、彼をめぐる様々な動きをあえて「1日」に押し込めて語る必要はあるのかとも感じますが、しかし、やっぱり一連の出来事が「この日」でなければならなかった理由ものちに明らかにされ、納得させられます。
主人公ジャック・バウアーが勤務するのは、CTU(Counter Terrorist Unit)=テロ対策ユニット。このドラマが全米でオンエアーされたのは、あの「9.11」の直後の2001年秋(内容が内容だけに、よくあの時期に放送できたなと思います)。一挙に高まったテロへの恐怖感が逆にこのドラマの人気を高めたとも言えるでしょう。
シーズン1で描かれる「24時間」は、米国大統領予備選挙の日、いわゆるスーパー・チューズデーの1日です。史上初めてのアフリカ系(黒人)大統領候補パーマーが民主党代表候補をめぐる選挙戦を展開しているという設定です。
米国の大統領戦のしくみは私たちには大変わかりにくいものですが、4年に1度やってくる(夏季五輪と同じ年)大統領選挙は、ほぼ9ヶ月をかけて行われます。米国の大統領は事実上、共和党と民主党の2つの党から選ばれた候補者によって争われますが、最終的に一般の有権者がどちらかに投票するのは11月に行われる本選挙になります。それ以前に、両党はそれぞれ「代表選手」を決めなければなりませんが、各州ごとに行われるその選挙を「予備選挙」と言います。予備選挙は2月から始まりますが、3月上旬の火曜日には約20州の予備選挙が集中して行われます。この日で各党の最終候補者がほぼ確定してしまうことから、「スーパー・チューズデー」と呼ばれているのです。
4年に1度の大イベント、大統領選の裏側を見られることもこのドラマの魅力でしょうか。もちろん、きれいごとだけでは済まない世界なんだとは思いますが、そんな中で、パーマーが見せる清廉さ、潔さには小気味良いものがありました。
バウアーとパーマーを結びつけることになるのが、かつてのユーゴスラヴィア内戦でした。セルビア人のミロシェヴィッチ大統領による、コソボ紛争における「民族浄化」に対して、米国政府が秘密部隊を送り込んでいた…。ジャックとパーマーは、自分たちを狙う「本当の敵」の姿を知ることになります。
ミロシェヴィッチは、2000年に退陣し、現在、「人道に反する罪」により裁判にかけられています。それにしてもつくづく思い出すのは、彼の独裁は、彼と夫人、二人の手によるものだったということです。なんだか、パーマー上院議員と妻シェリーとの関係が暗示的です。
「クリフハンガー」に乗っかって、次のシーズンも見なくちゃ…。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます