鹿島アントラーズ原理主義

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筑波大学・赤崎くん、前編

2013年04月09日 | Weblog
赤崎秀平/筑波大・FW 前編
大事なことはプロになることではなく活躍すること

 裏への飛び出しやシュートセンスに優れた大学ナンバーワンストライカー、筑波大FW赤崎秀平(21)は、佐賀東高時代からU-18日本代表に選ばれるなど、周囲から大きな注目を集めてきた。筑波大入学後は、関東大学1部リーグで、1年時に15得点、3年時に17得点を獲得し得点王に輝くなど、抜群の決定力を証明。エースの名にふさわしい活躍を見せている。J1の鹿島や浦和、清水などが獲得を目指す逸材は、今季、チームを04年度以来、9年ぶりとなる関東大学1部リーグ制覇へと導く覚悟だ。【取材・構成 石井宏美】


7日、関東大学リーグ開幕戦 国士舘大戦の筑波大イレブン。前列右端が赤崎

 ――サッカーを始めたのは?
 赤崎 幼稚園年長の5歳の頃、近所に住む年上の友人の影響でサッカーを始めることになったんですが、最初の頃は遊びに行くという感じで、サッカーの練習に行くという感覚はありませんでしたね。小学2年生の時に教員をしている親が異動で転校することになり、そこで入ったパルティーダ鹿児島U-12でプレーするようになってからは、将来はプロ選手になりたいと意識するようになっていました。

 ――中学時代に所属していたパルティーダ鹿児島U-15はどんなチームだったんですか?
 赤崎 基本的にドリブルが主体のチームだったんですが、監督の指示であえて誰もパスを出さず、ドリブルだけで攻めるという試合もありました。周りから見れば、少し特殊なチームに見えていたかもしれません。実際に、「それで楽しいの?」と言われたこともありました。でも、僕自身は常に「昨日よりもうまくなっている」と感じられることがすごく楽しかったし、そのように周りから特殊な存在に見られていることが嬉しかったですね。

 ――その頃の自分の武器や持ち味は?
 赤崎 たくさんのポジションでプレーできた方がいいという監督の考えもあり、とにかく様々なポジションでプレーしていました。まだその頃は「このポジションで生きていく!」という気持ちも「自分の武器はこれだ!」と意識することもあまりありませんでしたね。当時は、攻撃的なポジションはもちろん、ディフェンスも、GK以外は一通り経験しました。ポジションによって求められていることは異なりますが、その違いを比較的早い段階で気づくことができたのは、自分にとって大きな財産になったし、何よりも様々なポジションを経験することで、「やっぱり自分は攻めることが好きなんだ」と気づけたことがよかった。指導者から「お前はこういう選手だから」とか、「こういうプレーをしろ」と決めつけられるよりも、自発的に「自分で攻撃したい」と気づけたことは、その後の自分のプレー、サッカー人生に繋がっていったと思います。

 ――勝ち負けに対するこだわりは?
 赤崎 試合に勝てないからダメだとか、九州大会や全国大会に出場できないからダメだと考えたこともありませんでした。監督もよく「小中学校で結果が出たからといって、その実績がお前らの将来を手助けしてくれるわけではない。それ以上に、個人個人がうまくなることが大切なんだ」ということをよく話していました。だから、試合に負けて怒られるということもなかった。ただ、「うまくなりたい」という気持ちが見えない選手や、向上心がない選手に対しては、ものすごく厳しかったですね。


今季の意気込みを語った筑波大FW赤崎秀平

 ――佐賀東高校への進学を決めたのは?
 赤崎 小学、中学校の時に所属していたパルティーダ鹿児島の監督が福岡大学出身で、佐賀東の監督もまた福岡大学出身、しかも二人は同期だったんです。そういうつながりもあり、毎年パルティーダからいい選手が佐賀東へ進学するという流れがあって僕も佐賀東へ行くことに。自分の中では、小さい頃から鹿実(鹿児島実業高校)を見てきたので、「鹿実に行きたい」という気持ちがあったのですが、当時の鹿児島県の高校サッカーは、鹿実、鹿児島城西、神村学園と、どこが全国大会に出場できるかわからないほど力が拮抗していて、「全国大会に出て活躍しないと、自分の可能性は広がらない」と考えていた僕は、全国大会出場の可能性の高い佐賀東への進学を決断することにしたんです。

 ――佐賀東入学後、すぐにレギュラーを掴み、中心選手としてプレーする中で、壁や挫折を感じたことは?
 赤崎 高校に入ってすぐ試合に出場していたので、同期の選手とライバル関係になり、意識するというようなことはありませんでした。でも、その分、自分自身への期待値は他の誰よりも高かったという自負はある。だからこそ、高校1年の頃、まったく(世代別)代表にも絡むことができなかった時は、“このまま、ただの高校生で終わってしまうんじゃないか”と悩んだこともありました。高2になり、ようやく代表にも選ばれるようになりましたが、全国から能力の高い選手が集まる中で自分の力を出せる時もあれば、出せない時もありました。能力を発揮できない時は、当然ながら代表のメンバーから落とされました。そういう厳しい経験を経験するようになってから少しサッカーの楽しさを忘れていた時期もありましたね。


佐賀東2年時には高校選手権1回戦の東海学園戦でハットトリックを達成

 ――楽しさを取り戻せたのは?
 赤崎 代表に選ばれ、全国でも注目されるようになり、高校3年の時はそのプレッシャーに負けていた時期もありました。また、周りから「高校ナンバー1ストライカー」と言われるけれど、自分の中では「それはちょっと違うんじゃないか」、「もっと自分よりもすごいヤツがいるのに」と葛藤することもありました。周りはそうやって評価してくれるけど、僕自身は自分が考える理想に「はほど遠い」と感じていたし、高校ナンバー1ストライカーの名にふさわしいと全く思っていなかった。だから、「自分がそんな評価を頂いていいのだろうか?」と、卒業までは葛藤の連続だったんです。ましてや僕は日本一になったわけでもないし、選手権でハットトリックしたとはいえ、それはあくまでも1回戦、2回戦での話。2つ年上の大前(元紀=デュッセルドルフ/ドイツ)くんや1つ年上の大迫(勇也=鹿島)に比べると、自分なんて大したことないだろうと思っていましたね。

 ――高校卒業時にはプロ入りという道もありました。
 赤崎 その頃は、自分が考えるプロのレベルに、まだ自分は達していなかった。それをプロに入って磨けばいいという考えもあるだろうけれど、僕がプロか大学かで迷っている時期は、大前くんがエスパルスでまだ試合に出場できていない頃でした。自分よりもうまいと思っていた選手がプロで活躍できていない現実を目の当たりにし、そういう選手でも難しい世界なのに、今の自分に一体何ができるのだろうと考えたんです。本当に大事なことは、プロ選手になることではなく、プロ選手になって活躍すること。入ることが目標ではない。だから、4年間、大学で一生懸命頑張ろうという決断に至りました。

 ――冷静に自分自身を分析し、決断したんですね。
 赤崎 今のところは正しい決断をしてきているかなという感じはしますね(笑)。素晴らしい人たちと出会い、いろいろな価値観や考え方に触れ、それを自分の中で整理できたこと、そして人生の節目でしっかりと自分の話を聞き、そして話してくれた人がいたからこそ、そのような判断ができたのだと思います。(後編に続く)

 ◆赤崎秀平(あかさき・しゅうへい)1991年(平成3年)9月1日鹿児島県生まれ。5歳でサッカーを始める。小学時代はパルティーダ鹿児島U-12、中学時代はパルティーダ鹿児島U-15でプレーし、高校は佐賀東へ進学し、2年、3年時に高校選手権に出場。U-18日本代表にも選出された。2010年筑波大体育専門学群入学。父秀男さん(50)、母貴美さん(48)、弟俊太さん(19)、妹ひな乃さん(12)。174センチ、74キロ。血液型O


鹿島がオファーを出しておる赤崎くんの記事である。
小中高の赤崎くんの思い出が語られておる。
高校時代はNo.1の呼び声が高かったが、本人は実績不足だったと嘆く。
この葛藤が人間成長につながったのではなかろうか。
その中でふたつ上の大前はくん付けであるのに対しひとつ上の大迫は呼び捨てで呼んでおる。
この辺り、来年のチームメイトを予感させられる。
夏前に公表するとされる進路であるが、心の中では決まっておるのではなかろうか。
我らとしては今すぐにでも入ってきてもらって構わぬ。
諸手を上げて歓迎する。
赤崎くんの去就に注目である。

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5 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-04-09 18:03:51
大前くんを完璧に押えたDFと一緒に闘ってみようと思わないか?
ただしそのDFは給水にも付いてくるけど
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Unknown (Unknown)
2013-04-09 18:22:22
↑ただし、そのDFはあのPKのときは流石に付いて行けなかったね。
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Unknown (まこちん)
2013-04-09 19:23:55
私も、何故大前はくん付けで大迫はくんなし?って思いました。

鹿児島時代からの知り合いだからかなぁとも思いましたが、鹿島の選手に親しみを持ってくれてのくんなしなら良いですね。
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Unknown (Unknown)
2013-04-09 19:48:23
私も呼び捨てには、驚きました!!
一応先輩なんですから…。
大前選手とは仲がよいようなので、清水へ誘われていたりするんじゃないでしょうかね。
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Unknown (毬藻)
2013-04-09 23:44:07
二人の薩摩隼人の2トップ、非常に興味深いですね。ハンパないオールラウンダーとワンダーボーイの共演ですからね^^

お待ちしておりますよ。WonderBoy氏♪
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