鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

栃木・鈴木修人インタビュー

2011年01月16日 | Weblog
新春特別企画:新加入選手インタビュー】鈴木修人選手<前編>
自分を必要としてくれている、栃木への期限付き移籍は即決だった。いち早くチームにフィットできるように、予習にぬかりはない。市船の先輩である大久保裕樹、面識のある水沼宏太から情報を仕入れ、自らも昨季の栃木の試合映像をこまめにチェック。「自分が入った時にどう動こうか」具体的にイメージし、頭の中でのシミュレーションは既に済んでいる。あとは膨らませたイメージをピッチで表現するだけだ。プレーメーカーとして中盤の底から質が高く、種類の豊富なキックを生かし、サイドチェンジや決定的なパスで攻撃に幅をもたらす。「試合に出ていない、結果を残せていない自分にチャンスをくれた」栃木への恩返しは、もちろん「J1昇格」。常勝・鹿島で身体に染み込ませた勝者のメンタリティを発揮し、栃木の躍進を支える。

Q:栃木へ期限付き移籍をされた今の心境を教えてください。
「試合に出られていない、結果を出せてない自分に、栃木からチャンスをもらえて素直に嬉しかったです。栃木からは早い段階でオファーをいただいたので、ほぼ即決で自分の中では行こうと決めていました。栃木への移籍が現実になり、凄く楽しみですし、チャンスをくれた栃木に貢献できるように頑張りたい気持ちが強いです。」

Q:他にもオファーがあったのでは?
「代理人の方とも話し合って、早い段階でオファーをくれたチームに、欲しがってくれているチームに行こうと思っていました。」

Q:同じ新加入の鈴木智幸選手は、「修人がいるので心強い」と言っていましたが。
「代表で一緒でしたからね。でも、メールしたら返って来なかったですけど(笑)。」

Q:最大の決め手は何でした?
「大久保さん(裕樹選手)はじめ、知り合いがたくさんいましたし、ダブルボランチを採用している日本人監督の下でサッカーをするのが僕の理想でした。たまたま栃木もそういうシステムでしたし、松田さんという素晴らしい監督もいらっしゃったので、自分には好条件だと思いました。」

Q:奥様にご相談は?
「してないです。栃木からオファーが来ているということは伝えましたが、『どこでもいい』と言ってくれていたので、それほど相談はしていませんでした。ただ、決める直前には『移籍するよ』とは伝えましたけど。」

Q:先程、名前が出ましたが、市船(船橋市立船橋高校)の先輩には相談に乗ってもらっていたと。
「大久保さんや、たまたま宏太(水沼選手)とも知り合いだったので、宏太にも電話はしました。『選手同士の仲が良いし、宇都宮は住みやすい街だよ』と言っていましたね。鹿島は田舎だったので、宇都宮の方が都会で良かったです(笑)。詳しくは言えませんが、戦術面のことも聞きました。オファーをもらってからは、何試合か映像で試合も観ていました。」

Q:サッカーをするには鹿島(アントラーズ)は最適の環境だと、よく耳にしますが。
「デパートはないし、遊ぶ場所もないし、息抜きができなかった部分はありますね。でも、グラウンドはいいので、サッカーをする環境は良かったですけど。ただ、不便は不便でした。」

Q:市船の話題をもう少し。市船で培ったものがプロの舞台でも生かされていますか?
「市船ではガンガン走る、高校生らしいサッカーをしていました。その中で自分は少し甘い部分がありましたが、大久保さんをはじめ後方の選手には身体を張った闘志溢れるプレーを見せてもらいました。やらなければいけないことは身に付いたし、人間的にも成長できました。だから、市船に行って良かったですね。」

Q:とにかく練習は厳しいですよね。
「全員がタイム以内に入れないと、もう1本インターバル走が追加なので、大久保さんには背中を押してもらい、助けてもらっていました。インターバル走の『16』(ゴールラインとゴールラインの間を16秒で走り、44秒でスタートラインに戻り、再びダッシュの繰り返し)は本当にきついです・・・よ。」

Q:映像でご覧になって栃木の印象はどうですか?
「凄くアグレッシブに動いて、組織として戦っている印象が強いですね。ただ、チームのことよりも、『自分が入ったらどう動こうか』とイメージして観ていました。僕はパスを出すのが持ち味なので、例えば、宏太が逆サイドから走り込んでパスを受けたりしていたのを見て、『パスを出しやすいな』と。」

Q:印象に残った試合はありました?
「アウェイの福岡戦は観ていました。粘り強かったし、J1に昇格した福岡にも劣っていなかったですし、自分はまだ加入していませんでしたが、勝ったことが嬉しかったですね。」

Q:松田監督の印象は?
「温かい方だな、という印象を持っています。」

Q:ハードワーク、ディシプリン、コミットメントなど栃木のチームコンセプトに関しては?
「自分がいい選手であればそういうことができているだろうし、そういうことができていれば起用してくれると思っています。」

Q:全員の意思統一が求められるゾーンディフェンスに関しては?
「僕としては身体能力が高くないですし、マンツーマンは身体能力がないと厳しいので、頭を使ったゾーンの方がやりやすいですね。後ろから隙があれば突っついたり、カバーリングやインターセプトなどを心掛けようと思っています。」

Q:鈴木修人選手のストロングポイントは?
「キックは得意なので、色々なキックを使ってサイドチェンジのボールを出したり、FWの動きも見てパスを出すことで、プレーメーカーではないですけど、ゲームを作っていけたらいいですね。ボールを触って、ペースというかリズムが出てくる選手なので、たくさんボールに触りたいですね。」

Q:ファーストタッチには気を配りますか?
「ボールが来る前に首を振ることは心掛けています。」

Q:ご自身の中に調子の良し悪しを判断するバロメーターはありますか?
「アップの時のキックの質で分かりますね。ちょっと調子が悪いと思ったら、今日は守備から入ろうと切り替えます。A型で神経質なので、味方からボールをもらってミスをしたくないですね。自ら奪ったボールであればミスしてもいいだろうくらいに考えます。本当に調子が悪ければ、2タッチ以内にパスを出したりします。ミスが少ないのが本当にいいボランチだと思うので。」

Q:プロのピッチに立って感じた改善点は?
「ボールを散らせることは鹿島での練習試合でも問題ありませんでした。身体が小さく身体能力はあまりないので、プロに入った時は吹き飛ばされたり、自分がボールを持っている時もタックルされてバランスを崩したりしたので、フィジカル面やボディバランスは課題でした。フィジカルの強い人と競り合ったら勝てないなと思ったので、隙を突いてインターセプトしたりすることを、今は頑張ろうかなと思っています。そうやってボールを取れたらいいなと思いますね。」

Q:その上でフィジカルも強化すると。
「体幹トレーニングなどもやっているので、栃木でも徐々に鍛えていければいいですね。」

Q:今季はJ1から降格してきた古巣・湘南ベルマーレ戦もあります。
「凄く楽しみですね。僕が居た頃とメンバーが変わっていますが、僕が在籍していた時の選手との対戦は楽しみです。ただ、絶対に負けたくはありません!それよりもJ1に昇格して鹿島と対戦できた方が嬉しいですね。」

Q:J2で対戦が楽しみな選手はいますか?
「鹿島から、湘南、横浜FC、(ファジアーノ)岡山などレンタルで行く選手が多いので、それぞれの選手との対戦は楽しみですね。『グラウンドで会おうぜ』と言って別れたので。鹿島の選手と対戦する時はワクワクするはずです。」

Q:湘南で経験されたJ2とは、どんなリーグでした。
「リーグ戦が長かったので、タフなリーグだなと。僕がプロになってから1年目は鹿島が優勝して、2年目はベルマーレが昇格して、3年目は天皇杯を鹿島が制したので、栃木でも今年なにかを獲れたら嬉しいですね。」

Q:J2は攻守交代が激しいという感想が多いのですが。
「天皇杯でロアッソ熊本と対戦する時にJ2の試合を観ましたが、後ろから蹴ることが多かったので、それで忙しない印象があるんじゃないですか?鹿島は絶対に最終ラインからでも繋ぐので。DFラインからボールをもらったら、落ち着くようにしたいですし、全部のボールが自分の所に入るように動きたいですね。」

Q:常勝・鹿島で学んだことは?
「メンタリティが強いですね。自分に自信がある選手が多かったので、どの方向から敵が来ても慌てないし、毎試合同じレベルのパフォーマンスを出せるメンタリティが凄いですね。技術ももちろんありますし、野沢さん(拓也選手)と本山さん(雅志選手)は足にクッションが付いているようなプレーをするので、最初は本当に驚かされました。僕も高校、大学と技術では劣る方ではなかったのですが、先輩達を見て驚きましたね。」

Q:元旦の天皇杯決勝で感じたのは、試合運びの巧さでした。
「79年組は、サッカーを知っていますからね。」

Q:同世代の選手の活躍は刺激になりますか?
「鹿島を選んだ時点でそれほど早く試合に出られるとは思っていなかったので、焦りはなかったですね。出られればやれるという気持ちでいましたし、試合には出られませんでしたけど、そういう気持ちでいたので、いつか俺も出てやるという気持ちが強かったです。焦って練習しなきゃというほどではなかったですね。」

Q:今年から黄色のユニホームに袖を通します。現時点でイメージが沸きますか?
「市船の時は青、早稲田ではエンジ、鹿島では赤茶だったので、黄色は未知数ですね。」

【新春特別企画:新加入選手インタビュー】鈴木修人選手<後編>
Q:鈴木修人選手がサッカーと出会った時期は?
「名前が名前なので父親の影響で、本格的に始めたのは小2の頃です。」

Q:サッカーとはどのように付き合ってきました。
「ずっと父親と夜に公園へ行ってボールを蹴っていましたね。父親と公園に行くのが日課でした。1人でボールを蹴るのは好きではなかったので。初めはサッカーをやらされている感覚がありました。父は厳しかったですけど、今は感謝しています。」

Q:元々、ボランチからスタートしましたか?
「最初はFWでした。中学からトップ下になり、高2からボランチに転向しました。」

Q:素直にコンバートは受け入れられました?
「僕は諦めが早いので(笑)。FWが駄目だからトップ下に、トップ下から監督にボランチにコンバートしてもらいました。ボランチになってから市船でも試合に出始めました。トップ下の時にはBチームでも試合に出られませんでしたけど。ボランチになってからスタメンになれたので、布先生(啓一郎氏。元市船監督)には使い続けていただき、感謝しています。」

Q:FWからポジションを変える選手が、やはり多いですね。
「後は大人になってからもできるので、小さい頃は前目のポジションをやっていた方がいいんじゃないですか?指導者は活躍する選手は前に置きたがりますよね。」

Q:千葉県民が抱く栃木県のイメージは?
「餃子とU字工事です。U字工事がテレビ番組で栃木の話題をネタにしている時があるので、ネタにしてもらえるように頑張ります(笑)。」

Q:趣味や特技はありますか?
「ゴルフですね。以前、入江さん(利和選手)に電話した時に『110で回ってきた』と言ったので、『俺の方が巧いですよ』と言いました(笑)。」

Q:入江選手とは顔馴染みなんですか?
「入江さんとは大学時代の選抜で一緒でしたね。入江さんは作新学院大学から1人で来ていましたね。当時から巧かったですよ。」

Q:最も影響を受けた選手は誰ですか?
「中学生の頃は鹿島に居たので、ビスマルク選手ですね。ボールボーイをしていた時にも試合を観ないでビスマルク選手だけを観ていました。高校時代はピルロ(ACミラン)を観ていました。同じ系統の選手は目に付きますし、鹿島では小笠原さん(満男選手)という、いいお手本が居たので、その3人ですかね。身体能力がなくてもピルロはプレーできているので、理想ですね。」

Q:間近で一流選手のプレーを目にできるのが下部組織の利点ですよね。
「クラブハウスが大きいですし、間近に見られるので環境は本当に最高ですよ。僕が中3の時に小笠原さんとかの年代が鹿島に入ってきて、(中田)浩二さん達と一緒にプロでできたので、凄く嬉しかったですね。間近で見ていた選手とプレーできたのは本当に嬉しかったです。浩二さんとはどっちが先に引退するか競争しているので、負けないようにしたいですね。浩二さんとかは絶対に息が長いプレースタイルなので負けたくありません!」

Q:自分の性格を客観視してください。
「明るいと思いますし、騒がしいですね。静かなタイプではないので、人見知りしませんし。誰とでも話せるので、街で会ったら気軽に声を掛けてもらえたら嬉しいですね。」

Q:ということは、いじられるよりも、いじるタイプですか?
「両方ですね。いじったり、いじられたりします。どっちも苦じゃないですね。鹿島では誰からもいじられますし。浩二さんとか新井場(徹選手)さん、下の世代も興梠(慎三)とか。」

Q:C級ライセンスに教職も持っているということは、将来は指導者を目指していると。
「松田さんからも貴重なお話を聞けましたし、オズワルド(オリベイラ監督)の練習は全部覚えています。高校、大学の練習も覚えているつもりなので、将来は指導者の道に進みたいですね。できるだけ現役を続けてから。サッカーには関わっていきたいですし、サッカー以外の仕事はできないと思います(笑)。スーツは着たくないです!」

Q:何の教科の教員免許ですか?
「保健体育です。(母校に)教育実習に行った時の生徒が橋本(真人選手)でした(笑)。」

Q:今季の目標を教えてください。
「できるだけ多くの試合に出て、J1に昇格できるように貢献したいです。チームとしてJ1昇格が目標になるだろうし、チャンスをいただいたクラブに恩返ししたいですね。」

Q:2009年には湘南で昇格を経験されていますね。
「終盤に7試合出させてもらいました。昇格を争うチームと10位くらいに居るチームでは、最後の10試合でのモチベーションが違うと思うので、最後まで可能性のある位置に居たいですし、ファン・サポーターの方のモチベーションも落とさないように、1年を通して頑張れればいいですね。」

Q:ヴァンフォーレ甲府との激しい3位争いを制しました。
「最終戦も0-2とリードされていましたけど、最終的に3-2と逆転したので、持っていましたね、あの時の湘南は。一昨年の湘南はロスタイム弾を10試合で決めていたので、勝負強さがありました。どのチームにも簡単には勝てないですけど、差はわずかだと思います。」

Q:最後にファン・サポーターへのメッセージをお願いします。
「明けましておめでとうございます。1年間を通して応援しがいのある試合をします。最後まで選手もファン・サポーターも諦めないような順位に居たいですし、結果を出したいので応援よろしくお願いします。」


様々なことを語る栃木の修人である。
鹿島で得たことは栃木に於いて発揮することとなろう。
得意のキックでJ2を席巻するのだ。
持っておる実力を見せつけて欲しい。
期待しておる。

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26 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-01-16 11:00:25
言いたいこと言い過ぎ。もう完全っぽいしさようなら。
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 11:28:51
鈴木修人のサッカー人生だから、好きなように、納得できるようにやればいいんです。
栃木を昇格させよ!!
がんばれ!!
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 11:36:13
なんだか、好感のもてないインタビュー内容…
鹿島でも湘南でも試合に出られなかったのに、すごい自信だし…
素直にがんばれ!と送り出してあげられないのが、残念かな…
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 12:22:23
同じく言いたい放題で好感が持てないなァ
レンタルではなく完全移籍みたいな内容
そのまま栃木でもいいですよ
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 13:20:00
鈴木選手、栃木で試合に出られるように頑張ってください。
栃木に完全移籍で獲得してもらえるといいですね。
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 13:32:38
栃木全体みたら茨城以下。 反町にも使ってもらえないのに… 竜太はがんばれ!!
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Unknown (α)
2011-01-16 13:39:30
確かにこの文面からじゃ強くなって鹿島に戻りスタメンを奪いたいという気持ちは見えないですね。
栃木のHPのインタビューなんで仕方ないですが。
大岩や中田が言う若手の突き上げがないという嘆きもわかるような…
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Unknown (鹿嶋びと)
2011-01-16 14:01:45
ここが田舎だということは良くわかっていますが だからこそ鹿島にプロサッカーチームをというのが私たち地域住民の悲願だったのです そういう気持ちを逆撫でするような方にはもう戻ってきて欲しくありません 鈴木選手には栃木での御活躍をお祈りしております
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Unknown (Unknown)
2011-01-16 17:01:58
Q:同世代の選手の活躍は刺激になりますか?
「鹿島を選んだ時点でそれほど早く試合に出られるとは思っていなかったので、焦りはなかったですね。出られればやれるという気持ちでいましたし、試合には出られませんでしたけど、そういう気持ちでいたので、いつか俺も出てやるという気持ちが強かったです。焦って練習しなきゃというほどではなかったですね。」

これが全て
鹿島だろうが、栃木だろうがこの意識じゃダメだろ。
もちろん、本人には頑張ってもらいたいが、こんな考えしてたら、サッカー選手だろうが、一般の社会人だろうが、意識を変えない限り通用しません。
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Unknown (なつ)
2011-01-16 17:21:07
栃木での初めての公式インタビューですよね。
私はいいインタビューだと思いました。色々分かって面白いです。
鹿島とも栃木ともご縁があると分かりましたし、活躍してもらいたいですね。

ちなみに、茨城も栃木も、鹿嶋も宇都宮も、それぞれ特徴と持ち味がありどちらが上とか下とかではないので、変な自信を持つことも卑屈になることもないのでは。
鈴木選手もそう捉えていると感じます。
あと、選手権前に雑誌で見た柴崎選手も「プロになったらしばらく試合に出られない」ことを前提に話をしていて違和感あったので、そういう意識がスカウトなりチーム周辺スタッフなりに蔓延していてマイナス作用を起こしているんじゃないですかね…。
チームの現場と意識がずれているというか。
単純に鈴木選手や控え選手だけの問題ではないと思いますけど。
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