J秋春制移行なし、懸案にようやく決着
Jリーグ将来構想委員会の鬼武健二委員長(69)は9日、日本協会の常務理事会に同委員会の「シーズン秋春制移行はしない」という結論を報告した。鬼武委員長は「スタジアムの問題などで、冬場の試合は難しい。クラブ経営上も、観客動員が見込める7、8月に試合をしないのは大きな打撃となる」と説明した。
秋春制移行は、昨年10月に日本協会の犬飼会長が協会の専門委員会である将来構想委員会に検討するよう指示。欧州の主要リーグに合わせて猛暑の夏をオフとすることで、選手のパフォーマンスを上げることなどが目的だった。同委員会では討議を重ねてきたが、降雪地域のクラブなどから反対意見が続出。観客数減少も心配され、Jリーグチェアマンでもある鬼武委員長は慎重に対応してきた。
鬼武委員長によれば、犬飼会長からは「詳細については協会も検討する」という返事があったというが、同委員会の出した結論が変わる可能性は低い。「ハード面など条件が整えば再討議する可能性はあるが、それが5年後か10年後かは分からない」と将来的な移行は否定しなかったが、昨年末から続いたシーズン移行問題はひとまず収束する。
[2009年3月10日7時0分 紙面から]
J“秋春制”NO!将来構想委が結論
日本サッカー協会・Jリーグ将来構想委員会は9日、秋春シーズン制に移行しないことを決めた。同日の日本協会常務理事会で、同委員会委員長でJリーグの鬼武健二チェアマン(69)が報告した。降雪地域でのインフラ整備、冬場の集客などによる経営問題という大きな不安要素を抱えての移行は難しいという結論に至ったが、移行推進派である日本協会の犬飼基昭会長(66)は詳細を検討する方針を打ち出した。
◇ ◇
将来構想委員会の結論は予想通りの「移行しない」だった。日本サッカー協会(JFA)の特別委員会であるJFA・Jリーグ将来構想委員会の鬼武委員長は「サッカー界全体の問題として議論したが、移行しない方向」と最終結論に至った。
現状の春秋から秋春シーズン制に移行した場合、Jリーグは7、8月の試合開催がなくなり、真冬の1、2月開催となるが、鬼武委員長は「大きな2つの問題がある。スタジアム対策と経営面の大きな支障が考えられる」と説明した。
第1は降雪地帯のJクラブ(札幌、新潟、山形など)のスタジアム改修費用やアクセス問題。「スタジアム規模で違うが、試算では温水や電気を通せば3~7億円。温風を逃がさない屋根や囲いは20~50億円」と、現在の経済危機の中では不可能な数字を並べた。
第2は経営面の問題。Jクラブ全体の入場料収入は年間約150億円で、夏場(7、8月)が約35億円を占めるという。「1、2月にやれば、何%落ちるのか。検証できない」と“未知の領域”への不安を挙げた。
スポンサー企業の会計年度(3月か4月)と9月開幕の“ズレ”がJクラブの経営を圧迫する可能性だけでなく、学校の卒業時期とも異なることを懸念しながら「JFLや地域リーグをどうするか」とサッカー界全体の問題を挙げた。
委員長の立場を強調しながら「最後に決めるのはJリーグ」と“移行はNO”の回答に、推進派の犬飼会長は「明日(10日)詳しく話をする」と不気味な沈黙。鬼武委員長も「会長は納得?してないかも。差し戻し?あるかも」と不穏なムードを漂わせた。
3月3日に報じられた秋-春制移行問題であるが結論に達したとのこと。
鬼武氏が良識のある人物であったということであろう。
しかしながら、犬飼氏は未だに検討するとのコメントを発しておる。
彼は現実を見る目が無いとしか言いようがない。
なんにせよ、現時点ではシーズン移行問題にピリオドが打たれた。
ドメスティックで閉鎖的のように思えるが、風土と気候に関しては国それぞれの事情をわきまえるしかないと思われる。
日本サッカーとして発展を続けるには、今のシーズンで行くしかないのである。
Jリーグ将来構想委員会の鬼武健二委員長(69)は9日、日本協会の常務理事会に同委員会の「シーズン秋春制移行はしない」という結論を報告した。鬼武委員長は「スタジアムの問題などで、冬場の試合は難しい。クラブ経営上も、観客動員が見込める7、8月に試合をしないのは大きな打撃となる」と説明した。
秋春制移行は、昨年10月に日本協会の犬飼会長が協会の専門委員会である将来構想委員会に検討するよう指示。欧州の主要リーグに合わせて猛暑の夏をオフとすることで、選手のパフォーマンスを上げることなどが目的だった。同委員会では討議を重ねてきたが、降雪地域のクラブなどから反対意見が続出。観客数減少も心配され、Jリーグチェアマンでもある鬼武委員長は慎重に対応してきた。
鬼武委員長によれば、犬飼会長からは「詳細については協会も検討する」という返事があったというが、同委員会の出した結論が変わる可能性は低い。「ハード面など条件が整えば再討議する可能性はあるが、それが5年後か10年後かは分からない」と将来的な移行は否定しなかったが、昨年末から続いたシーズン移行問題はひとまず収束する。
[2009年3月10日7時0分 紙面から]
J“秋春制”NO!将来構想委が結論
日本サッカー協会・Jリーグ将来構想委員会は9日、秋春シーズン制に移行しないことを決めた。同日の日本協会常務理事会で、同委員会委員長でJリーグの鬼武健二チェアマン(69)が報告した。降雪地域でのインフラ整備、冬場の集客などによる経営問題という大きな不安要素を抱えての移行は難しいという結論に至ったが、移行推進派である日本協会の犬飼基昭会長(66)は詳細を検討する方針を打ち出した。
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将来構想委員会の結論は予想通りの「移行しない」だった。日本サッカー協会(JFA)の特別委員会であるJFA・Jリーグ将来構想委員会の鬼武委員長は「サッカー界全体の問題として議論したが、移行しない方向」と最終結論に至った。
現状の春秋から秋春シーズン制に移行した場合、Jリーグは7、8月の試合開催がなくなり、真冬の1、2月開催となるが、鬼武委員長は「大きな2つの問題がある。スタジアム対策と経営面の大きな支障が考えられる」と説明した。
第1は降雪地帯のJクラブ(札幌、新潟、山形など)のスタジアム改修費用やアクセス問題。「スタジアム規模で違うが、試算では温水や電気を通せば3~7億円。温風を逃がさない屋根や囲いは20~50億円」と、現在の経済危機の中では不可能な数字を並べた。
第2は経営面の問題。Jクラブ全体の入場料収入は年間約150億円で、夏場(7、8月)が約35億円を占めるという。「1、2月にやれば、何%落ちるのか。検証できない」と“未知の領域”への不安を挙げた。
スポンサー企業の会計年度(3月か4月)と9月開幕の“ズレ”がJクラブの経営を圧迫する可能性だけでなく、学校の卒業時期とも異なることを懸念しながら「JFLや地域リーグをどうするか」とサッカー界全体の問題を挙げた。
委員長の立場を強調しながら「最後に決めるのはJリーグ」と“移行はNO”の回答に、推進派の犬飼会長は「明日(10日)詳しく話をする」と不気味な沈黙。鬼武委員長も「会長は納得?してないかも。差し戻し?あるかも」と不穏なムードを漂わせた。
3月3日に報じられた秋-春制移行問題であるが結論に達したとのこと。
鬼武氏が良識のある人物であったということであろう。
しかしながら、犬飼氏は未だに検討するとのコメントを発しておる。
彼は現実を見る目が無いとしか言いようがない。
なんにせよ、現時点ではシーズン移行問題にピリオドが打たれた。
ドメスティックで閉鎖的のように思えるが、風土と気候に関しては国それぞれの事情をわきまえるしかないと思われる。
日本サッカーとして発展を続けるには、今のシーズンで行くしかないのである。
ここは我らが先んじて本丸を押さえるしかないのである。