鹿島アントラーズ原理主義

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セットプレイに強さ

2011年02月25日 | Weblog
【戸塚啓コラム】リスタートに見る名古屋と鹿島の強さ
2011年02月25日09時11分
提供:戸塚啓コラム

2月26日のゼロックススーパーカップから、2011年のJリーグが幕を開ける。昨季のリーグ優勝チームである名古屋グランパスと、天皇杯を制した鹿島アントラーズの激突だ。

藤本と永井を加えた名古屋は、選手層のボリュームをさらに増した。とりわけ、攻撃の組み合わせは多彩である。ピクシーことドラガン・ストイコヴィッチ監督が就任4年目を迎え、チームの完成度もいよいよ高まってきた。リーグ連覇とAFCチャンピオンズリーグ(以下ACL)優勝を目標に掲げるのも納得できるだろう。

一方の鹿島は、本田拓や西、アレックス、カルロンらを獲得し、田代と増田がレンタルバックした。チームの土台は揺るぎないだけに、こちらもリーグ王者とアジア制覇を現実的な目標とする。

昨シーズンの鹿島は、リーグ戦で4位に終わった。3連覇からの落差が「世代交代」の四文字をチラつかせ、どちらかと言えばネガティブに取り上げられることが多かったものの、34試合でわずか6敗はリーグ最少である。9位のアルビレックス新潟に次ぐ引き分けの多さに苦しみ、「勝ちきれない」印象が引き立たったが、「負けにくい」チームだったということもできる。

特筆すべきはリスタートのディフェンスだ。Jリーグの公式記録から、昨シーズンの全失点を振り返ってみる。CKとFKから、あるいはその流れから失点を喫したのは、第34節の山形戦(1-1)だけなのだ。

08年のユーロでは、全得点の25%がセットプレーから生まれていた。翌09年のU-20ワールドカップでは25・7%で、同年のU-17ワールドカップでは少し値が上がって29・8パーセントである。

昨年の南アフリカ・ワールドカップは、前述した3つの大会に比べるとセットプレーが得点に占める割合は微減した。24・1%である。とはいえ、準高地での開催やジャブラニの影響は差し引くべきで、どのようなカテゴリーにおいても、得点の4分の1はリスタートから生まれると考えて差し支えない。

同じような傾向は、Jリーグにも当てはまる。CKやFKの対応には、どのチームの監督も神経を割く。過去のゲームを遡って相手のパターンを読み取り、選手たちに傾向と対策を託す。

ここで再び昨シーズンの鹿島を振り返ると、CKとFKから14点をあげている。全51得点に占める割合は、27・4%となる。

第9節のガンバ戦が分かりやすい。CKから岩政のヘッドで先制し、野沢の直接FKで突き放す。シュート数、CK、決定機のいずれもガンバが上回ったが、勝ち点3をつかんだのは鹿島だった。

監督の仕事と選手の理解度が重なり合い、試合中は高い集中力を保つ。細部にまでこだわったトレーニングとゲームに臨むスキのない姿勢が、攻守両面においてリスタートを強みにできている理由だろう。

対する名古屋も、リスタートは武器となっている。昨シーズンはCKとFKから13点を奪った。失点は4で、CKから許したのは1点だけだ。

守りのリスタートにおける“4分の1のリスク”をいかに軽減するのかは、両チームがターゲットに掲げるACLでも重要なポイントになる。Jリーグとは違う意味でアウェイの雰囲気にさらされるアジアでは、リスタートはさらに大きな比重を占める。両チームの今シーズンを占う意味で、ゼロックス杯が興味深い。


セットプレイの守備を注目する戸塚氏である。
昨季は山形戦での失点さえなければ、セットプレイからは完封という偉業を成し遂げられたはずであった。
イノパンがボールではなく人に行っていれば、達成されたはずと言えよう。
とはいえ、その1失点にこだわっても何も変わらぬ。
それだけ、セットプレイについては熟成されておると言って良いのである。
対戦する名古屋は高さがあり、セットプレイは驚異である。
しかしながら、上記の通り、昨年はセットプレイからは失点をしておらず、優位に試合を進められよう。
今季も強い守備を魅せ、勝利を一つ一つ積み重ねたい。
その第一歩が明日の試合であると信じておる。
気持ちを高ぶらせてスタジアムへ向かいたい。
楽しみである。

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