小笠原、岡田日本初招集「最後はW杯で」
自主トレを開始した小笠原
日本協会は13日、2月2日のキリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(九石ド)へ向け、1月25日から行う代表合宿(鹿児島・指宿)メンバーを発表。昨季のリーグMVP、鹿島MF小笠原満男(30)が、06年W杯ドイツ大会以来、3年半ぶりに代表に復帰した。
代表復帰の一報を受けた小笠原は、鹿嶋市内のクラブハウスでの自主トレを終えて、静かに口を開いた。「今の代表はアウェーでの厳しい経験が少ないと思うので、勝ち方や試合の持って行き方、そのようなものをプラスに伝えられたらと思う」。勝利への執念、魂の伝授を誓った。
ドイツ大会以来、3年半ぶりの代表復帰。その間も代表のことは忘れなかった。「入りたいという気持ちもあったし、呼ばれない現実もあった。代表に戻れるのは光栄だけど、選ばれただけでは意味がない。継続して呼ばれて、最後はW杯で戦いたい」。
口癖は「勝たなければ意味がない」。時には相手選手が倒れていても試合を止めず、ブーイングを浴びることもあるが、普段から「選手が倒れたからといって、試合を止めることが必ずしもフェアプレーとは思えない。自分のチームが不利な状況だから痛がって倒れて、試合が止まると、すぐ起き上がる選手もいますし」と強調してきた。代表の課題については「もろもろ…」と濁したが、W杯という極限の状況下で、勝利のために強気の判断ができる精神力は必要不可欠だ。
過去2度出場したW杯は「いい思い出があまりない」という。だから、鹿島では守備的MFを定位置としていながら、岡田監督が攻撃的MFとして期待していることを伝えられると「求められるならそこをやるし、チームのため、代表の力になりたい」と言い切る。
07年夏にセリエA・メッシーナから鹿島に復帰。08年に左ひざ重傷を負い、手術とリハビリを経験した。そしてリーグ3連覇にMVPと実績は揺るぎない。岡田ジャパン初招集にも「やり方は分からないけど、サッカーはサッカーだから」と言う。「W杯4強? どの国にも可能性はある。やるからには上を目指さないと。勝てない相手じゃない」。頼もしい男が代表に戻ってきた。【菅家大輔】
[2010年1月14日8時15分 紙面から]
岡田監督、小笠原に「トップ下期待」
日本協会は13日、2月2日のキリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(九石ド)へ向け、1月25日から行う代表合宿(鹿児島・指宿)メンバーを発表。日本代表岡田武史監督(53)は初招集した小笠原をトップ下として期待した。JFAハウスで会見し「今やっているボランチより、攻撃的MFで期待している。今の代表は若手が伸びているけど、攻撃的MFの層が薄い。海外組を除けば薄い。そのポジションで存在感を出してもらいたい」と話した。
岡田ジャパンの基本システムは4-2-3-1で、トップ下には通常、岡崎らFWを本職とする選手が入る。相手DFラインの裏を狙うのが基本戦術だが、ボールを相手に支配された展開では機能しにくい。昨年は、その打開策として中村憲をトップ下に配置してパスをしっかり回す「憲剛システム」を試した。小笠原には同様に、トップ下で攻守を調律する役目を与え、試す予定だ。
「小笠原を呼ぶタイミングは以前から考えていた。彼の存在感、実績から、呼んで外して呼んで外すことはできない。人数16、18人でいく時、彼は入らないかもしれない。それを外して人数の多い時にまた呼ぶことは難しい」。ベネズエラ戦と東アジア選手権の計4試合を国内組で戦うこのタイミングは、小笠原を試すのに、最も適していた。
イエメン戦(6日)で結果を残したFW平山、金崎と香川の若いトップ下2人も呼んだ。さらに新型インフルエンザでイエメン遠征から早期帰国したDF村松も招集。川崎F入り秒読みのMF稲本に関しては「正式に決まれば、追加で呼ぶ可能性はある」と付け加えた。【盧載鎭】
[2010年1月14日8時17分 紙面から]
独W杯以来!小笠原“サプライズ代表復帰”
2010.1.14 05:04
日本代表に復帰した小笠原(右)
1月25日からの鹿児島・指宿合宿、2月2日のキリンチャレンジ杯・ベネズエラ戦(九石ド)に臨む日本代表メンバー25人が発表され、MF小笠原満男(30)=鹿島=が06年ドイツW杯以来、3年半ぶりに招集された。鹿島を3連覇に導いたJ最強司令塔は、チームをプラスにもマイナスにも導く存在。本番5カ月前、岡田武史監督(53)が、大きな決断を下した。
メンバー表が会場に配られると、意外な名前に「オォーッ!」とどよめきが起きた。小笠原がドイツW杯以来の“サプライズ復帰”を果たした。
「きょうが発表日だということを知りませんでした。まだ選ばれただけなので、これから頑張りたいと思います」。クラブを通じた小笠原の言葉にも、意外な招集であったことがうかがわれた。
岡田監督は会見で小笠原の選考理由に触れ、「力は十分に把握していた。(鹿島での)ボランチというより、攻撃的MFと考えている。海外組を除くと、意外と攻撃的MFの層が薄い。テスト的な意味合いもある」と期待感を示した。
鹿島を史上初の3連覇に導き、昨年はJリーグMVPを獲得。02、06年W杯にも出場した実績は、若手の多い岡田ジャパンにあって圧倒的だ。ただ、ドイツW杯では活躍できず、チームの和を乱したとの不本意な烙印(らくいん)も押され、長く代表を遠ざかった。良くも悪くもチームに与える影響が大きい存在だけに、指揮官も「呼んだり外したりできる選手ではない」と慎重だった。
しかし、「人数を多く呼べる最後のチャンス。ここは彼、われわれにとって重要な機会」と日程的に欧州組を呼べないこの試合を最初で最後のテストの場とした上で、ついに“劇薬注入”を決断。MF中村俊輔がチームで出場機会を失い、MF本田はCSKAモスクワに移籍するなど、欧州組に頼る攻撃的MF陣に不安も浮上する中、白羽の矢が立った。
「見返してやるとか、ブラックパワーは長続きしない。ベスト4、世界を驚かせるという高い志を持つ選手を(南アW杯に)呼ぶ。一時の感情でW杯は勝てない」
岡田監督は、チーム全体にそう呼びかけることも忘れなかった。本番5カ月前。ついに国内最強司令塔が大きなチャンスをつかんだ。(志田健)
「もう一回W杯に」小笠原は岡田ジャパン初招集
約3年6カ月ぶりに日本代表に復帰したMF小笠原は、クラブを通して「きょうが代表発表だと知りませんでした。選出されたことはうれしいし、光栄に思います。まだ選ばれただけなのでこれから頑張りたい」と喜びのコメントを出した。岡田監督は「攻撃的MFとして期待している」と明言、日本代表では司令塔としてプレーすることになりそうだ。
現在、攻撃的MFには中村、中村憲、本田とタレントぞろいだが、中村はエスパニョールで出場機会に恵まれず、本田はCSKAモスクワに移籍したばかりで万全な状態で本大会に臨めるかは未知数。小笠原が、現有戦力に割って入る可能性は十分ある。
02年、06年と2度のW杯を経験したが「もう一回W杯を戦いたい気持ちはある。これまでと違った自分を出せる」と意気込みも新た。圧倒的なパフォーマンスを見せて鹿島を3連覇に導いた昨季のMVPが、岡田ジャパンの最後のピースになる。
[ 2010年01月14日 ]
岡田監督決断!小笠原呼んだ!「攻撃的MFとして期待」
日本サッカー協会は13日、日本代表の鹿児島・指宿合宿(25日~)、キリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(2月2日・九石ド)に臨むメンバー25人を発表した。MF小笠原満男(30)=鹿島=が06年ドイツW杯以来、3年半ぶりに復帰。勝ち方を伝授し、チームに貢献する考え。岡田武史監督(53)は本職ボランチのほか、層の薄い2列目での期待を口にした。また、MF石川直宏(28)、FW平山相太(24)のF東京コンビも選出された。
MF小笠原は鹿島のクラブハウスで合同自主トレを終え、代表入りの報を伝え聞いた。「いつも代表発表のたびに(報道陣から)聞かれるから意識したし、入りたいなと思っていた。ところが(発表を)知らなかった今日に限って、入った。光栄だし、うれしい」。06年ドイツW杯以来、待ち望んでいた代表復帰。満面に笑みが浮かんでいた。
W杯4強入りを目指す岡田ジャパンの指南役になる。リーグ優勝6度は同僚GK曽ケ端、MF本山と並んでJリーガー最多記録。02、06年W杯の経験もある。「今の代表は厳しいアウェーでの経験が少ない。そういう時の勝ち方とか、鹿島、代表での経験を伝えたい」。さらに「自分を出すよりも、チームを考える」と底上げに一役買って出る考えだ。
鹿島クラブハウスで自主トレを行った小笠原
08年1、5、7月と、サッカー協会から代表招集を打診されたが、見送られてきた。「残念」と口にする一方で「鹿島でプレーして、結果を出すことしかできない」と黙々とプレー。昨季は左ひざ前十字じん帯損傷の重傷から再起し、強力なキャプテンシーでリーグ3連覇に貢献。自身初のMVPにも輝き、代表復帰をたぐり寄せた。
岡田監督は「力は十分に把握している。(実績から)呼んで外して、呼んで外してとできる選手ではない。今回の合宿は彼にとって重要なものになる」と期待をかけ、「ボランチより攻撃的MFとして期待している」と本職のボランチだけではなく、2列目での起用を示唆した。
代表から遠ざかっていた3年半、代表戦はほとんどテレビ観戦していないという。「“漫画、漫画”って言う娘とのチャンネル争いで負けることも多かった(笑い)。(代表の)やり方はまだ分からないけど、サッカーはサッカー。02年も06年もW杯で良い思い出がない。W杯に出られるように頑張りたい」。小笠原が満を持して岡田ジャパンに合流する。
(2010年1月14日06時03分 スポーツ報知)
岡ちゃん、09年MVP・小笠原を一発テスト
日本サッカー協会は13日、2月2日に行われるキリンチャレンジカップ・ベネズエラ戦(九石ドーム)に臨む日本代表メンバー25人を発表した。岡田武史監督(53)は、MF小笠原満男(30)=鹿島=を就任後初めて招集。06年ドイツW杯以来3年7カ月ぶりに招集された昨季JリーグMVPへW杯へ向けた一発テストを課した。また6日のアジア杯最終予選・イエメン戦に招集したメンバーからFW平山相太(24)=FC東京=ら4選手が選ばれた。日本代表は、25日から鹿児島・指宿で合宿に入る。
◇ ◇
都内で行われた会見の冒頭、メンバー表が配られると報道陣がどよめいた。岡田監督が「常に頭にある」というMF小笠原の招集に踏み切った。「彼の力は十分把握していた。W杯につながる試合だし、東アジア選手権を含めてテスト的な意味合いもある」。ついに、昨季のJリーグMVPのテストを決断した。
即戦力の攻撃的MFとしての期待は大きい。「若手は出てきているが、本当に頼れる選手は海外組を除けば層が薄い」と憂慮する指揮官。MF中村俊は所属するエスパニョールで出番を失っており、CSKAモスクワへ移籍するMF本田の先行きも不透明。海外組のコンディションが微妙とあって、普段はボランチの小笠原だが「攻撃的MFとして期待している。存在感を出してもらえれば」と、攻撃の切り札に任命するつもりだ。
意図的な一発テストだ。岡田監督は小笠原の招集時期について「計算していたタイミング」と説明。06年のドイツW杯では、ほとんど出場機会が与えられなかったことに不満を漏らしたこともあった。こうしたストレートな性格や実績を考え「何度も呼んで、外してとできる選手じゃない」と、チームの和を優先しての判断だった。「今回は人数を多く呼べる最後のチャンス。その最後に呼ぼうと思っていた」。試すなら1度だけ。外したらそれが最後と決めていた。
鹿島のオリベイラ監督が「小笠原がW杯をテレビで見るようなことがあってはいけない」と話したように、勝負強さに期待する関係者も多い。5月中旬のW杯メンバー発表まで、アピール期間は約4カ月。3度目のW杯へ。30歳の司令塔がサッカー人生をかけた勝負に挑む。
(2010年1月14日)
各紙が報じる小笠原満男の代表復帰である。
特にニッカンと報知が面白い。
ニッカンからは、負けず嫌いの満男が外からどう代表を観ていたのかが垣間見られる。
そして、その負けず嫌いの満男が娘にチャンネル争いで負けてしまうという報知の記事は微笑ましい。
小笠原満男が代表に招集されただけで、日本代表というコンテンツに輝きが灯ったようである。
これが影響力というものなのであろう。
是非ともこの最終テストに合格し、南アフリカのピッチに立って欲しい。
それが宿命というものであろう。
今年の楽しみが一つ増えたことが喜ばしい。
自主トレを開始した小笠原
日本協会は13日、2月2日のキリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(九石ド)へ向け、1月25日から行う代表合宿(鹿児島・指宿)メンバーを発表。昨季のリーグMVP、鹿島MF小笠原満男(30)が、06年W杯ドイツ大会以来、3年半ぶりに代表に復帰した。
代表復帰の一報を受けた小笠原は、鹿嶋市内のクラブハウスでの自主トレを終えて、静かに口を開いた。「今の代表はアウェーでの厳しい経験が少ないと思うので、勝ち方や試合の持って行き方、そのようなものをプラスに伝えられたらと思う」。勝利への執念、魂の伝授を誓った。
ドイツ大会以来、3年半ぶりの代表復帰。その間も代表のことは忘れなかった。「入りたいという気持ちもあったし、呼ばれない現実もあった。代表に戻れるのは光栄だけど、選ばれただけでは意味がない。継続して呼ばれて、最後はW杯で戦いたい」。
口癖は「勝たなければ意味がない」。時には相手選手が倒れていても試合を止めず、ブーイングを浴びることもあるが、普段から「選手が倒れたからといって、試合を止めることが必ずしもフェアプレーとは思えない。自分のチームが不利な状況だから痛がって倒れて、試合が止まると、すぐ起き上がる選手もいますし」と強調してきた。代表の課題については「もろもろ…」と濁したが、W杯という極限の状況下で、勝利のために強気の判断ができる精神力は必要不可欠だ。
過去2度出場したW杯は「いい思い出があまりない」という。だから、鹿島では守備的MFを定位置としていながら、岡田監督が攻撃的MFとして期待していることを伝えられると「求められるならそこをやるし、チームのため、代表の力になりたい」と言い切る。
07年夏にセリエA・メッシーナから鹿島に復帰。08年に左ひざ重傷を負い、手術とリハビリを経験した。そしてリーグ3連覇にMVPと実績は揺るぎない。岡田ジャパン初招集にも「やり方は分からないけど、サッカーはサッカーだから」と言う。「W杯4強? どの国にも可能性はある。やるからには上を目指さないと。勝てない相手じゃない」。頼もしい男が代表に戻ってきた。【菅家大輔】
[2010年1月14日8時15分 紙面から]
岡田監督、小笠原に「トップ下期待」
日本協会は13日、2月2日のキリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(九石ド)へ向け、1月25日から行う代表合宿(鹿児島・指宿)メンバーを発表。日本代表岡田武史監督(53)は初招集した小笠原をトップ下として期待した。JFAハウスで会見し「今やっているボランチより、攻撃的MFで期待している。今の代表は若手が伸びているけど、攻撃的MFの層が薄い。海外組を除けば薄い。そのポジションで存在感を出してもらいたい」と話した。
岡田ジャパンの基本システムは4-2-3-1で、トップ下には通常、岡崎らFWを本職とする選手が入る。相手DFラインの裏を狙うのが基本戦術だが、ボールを相手に支配された展開では機能しにくい。昨年は、その打開策として中村憲をトップ下に配置してパスをしっかり回す「憲剛システム」を試した。小笠原には同様に、トップ下で攻守を調律する役目を与え、試す予定だ。
「小笠原を呼ぶタイミングは以前から考えていた。彼の存在感、実績から、呼んで外して呼んで外すことはできない。人数16、18人でいく時、彼は入らないかもしれない。それを外して人数の多い時にまた呼ぶことは難しい」。ベネズエラ戦と東アジア選手権の計4試合を国内組で戦うこのタイミングは、小笠原を試すのに、最も適していた。
イエメン戦(6日)で結果を残したFW平山、金崎と香川の若いトップ下2人も呼んだ。さらに新型インフルエンザでイエメン遠征から早期帰国したDF村松も招集。川崎F入り秒読みのMF稲本に関しては「正式に決まれば、追加で呼ぶ可能性はある」と付け加えた。【盧載鎭】
[2010年1月14日8時17分 紙面から]
独W杯以来!小笠原“サプライズ代表復帰”
2010.1.14 05:04
日本代表に復帰した小笠原(右)
1月25日からの鹿児島・指宿合宿、2月2日のキリンチャレンジ杯・ベネズエラ戦(九石ド)に臨む日本代表メンバー25人が発表され、MF小笠原満男(30)=鹿島=が06年ドイツW杯以来、3年半ぶりに招集された。鹿島を3連覇に導いたJ最強司令塔は、チームをプラスにもマイナスにも導く存在。本番5カ月前、岡田武史監督(53)が、大きな決断を下した。
メンバー表が会場に配られると、意外な名前に「オォーッ!」とどよめきが起きた。小笠原がドイツW杯以来の“サプライズ復帰”を果たした。
「きょうが発表日だということを知りませんでした。まだ選ばれただけなので、これから頑張りたいと思います」。クラブを通じた小笠原の言葉にも、意外な招集であったことがうかがわれた。
岡田監督は会見で小笠原の選考理由に触れ、「力は十分に把握していた。(鹿島での)ボランチというより、攻撃的MFと考えている。海外組を除くと、意外と攻撃的MFの層が薄い。テスト的な意味合いもある」と期待感を示した。
鹿島を史上初の3連覇に導き、昨年はJリーグMVPを獲得。02、06年W杯にも出場した実績は、若手の多い岡田ジャパンにあって圧倒的だ。ただ、ドイツW杯では活躍できず、チームの和を乱したとの不本意な烙印(らくいん)も押され、長く代表を遠ざかった。良くも悪くもチームに与える影響が大きい存在だけに、指揮官も「呼んだり外したりできる選手ではない」と慎重だった。
しかし、「人数を多く呼べる最後のチャンス。ここは彼、われわれにとって重要な機会」と日程的に欧州組を呼べないこの試合を最初で最後のテストの場とした上で、ついに“劇薬注入”を決断。MF中村俊輔がチームで出場機会を失い、MF本田はCSKAモスクワに移籍するなど、欧州組に頼る攻撃的MF陣に不安も浮上する中、白羽の矢が立った。
「見返してやるとか、ブラックパワーは長続きしない。ベスト4、世界を驚かせるという高い志を持つ選手を(南アW杯に)呼ぶ。一時の感情でW杯は勝てない」
岡田監督は、チーム全体にそう呼びかけることも忘れなかった。本番5カ月前。ついに国内最強司令塔が大きなチャンスをつかんだ。(志田健)
「もう一回W杯に」小笠原は岡田ジャパン初招集
約3年6カ月ぶりに日本代表に復帰したMF小笠原は、クラブを通して「きょうが代表発表だと知りませんでした。選出されたことはうれしいし、光栄に思います。まだ選ばれただけなのでこれから頑張りたい」と喜びのコメントを出した。岡田監督は「攻撃的MFとして期待している」と明言、日本代表では司令塔としてプレーすることになりそうだ。
現在、攻撃的MFには中村、中村憲、本田とタレントぞろいだが、中村はエスパニョールで出場機会に恵まれず、本田はCSKAモスクワに移籍したばかりで万全な状態で本大会に臨めるかは未知数。小笠原が、現有戦力に割って入る可能性は十分ある。
02年、06年と2度のW杯を経験したが「もう一回W杯を戦いたい気持ちはある。これまでと違った自分を出せる」と意気込みも新た。圧倒的なパフォーマンスを見せて鹿島を3連覇に導いた昨季のMVPが、岡田ジャパンの最後のピースになる。
[ 2010年01月14日 ]
岡田監督決断!小笠原呼んだ!「攻撃的MFとして期待」
日本サッカー協会は13日、日本代表の鹿児島・指宿合宿(25日~)、キリンチャレンジ杯ベネズエラ戦(2月2日・九石ド)に臨むメンバー25人を発表した。MF小笠原満男(30)=鹿島=が06年ドイツW杯以来、3年半ぶりに復帰。勝ち方を伝授し、チームに貢献する考え。岡田武史監督(53)は本職ボランチのほか、層の薄い2列目での期待を口にした。また、MF石川直宏(28)、FW平山相太(24)のF東京コンビも選出された。
MF小笠原は鹿島のクラブハウスで合同自主トレを終え、代表入りの報を伝え聞いた。「いつも代表発表のたびに(報道陣から)聞かれるから意識したし、入りたいなと思っていた。ところが(発表を)知らなかった今日に限って、入った。光栄だし、うれしい」。06年ドイツW杯以来、待ち望んでいた代表復帰。満面に笑みが浮かんでいた。
W杯4強入りを目指す岡田ジャパンの指南役になる。リーグ優勝6度は同僚GK曽ケ端、MF本山と並んでJリーガー最多記録。02、06年W杯の経験もある。「今の代表は厳しいアウェーでの経験が少ない。そういう時の勝ち方とか、鹿島、代表での経験を伝えたい」。さらに「自分を出すよりも、チームを考える」と底上げに一役買って出る考えだ。
鹿島クラブハウスで自主トレを行った小笠原
08年1、5、7月と、サッカー協会から代表招集を打診されたが、見送られてきた。「残念」と口にする一方で「鹿島でプレーして、結果を出すことしかできない」と黙々とプレー。昨季は左ひざ前十字じん帯損傷の重傷から再起し、強力なキャプテンシーでリーグ3連覇に貢献。自身初のMVPにも輝き、代表復帰をたぐり寄せた。
岡田監督は「力は十分に把握している。(実績から)呼んで外して、呼んで外してとできる選手ではない。今回の合宿は彼にとって重要なものになる」と期待をかけ、「ボランチより攻撃的MFとして期待している」と本職のボランチだけではなく、2列目での起用を示唆した。
代表から遠ざかっていた3年半、代表戦はほとんどテレビ観戦していないという。「“漫画、漫画”って言う娘とのチャンネル争いで負けることも多かった(笑い)。(代表の)やり方はまだ分からないけど、サッカーはサッカー。02年も06年もW杯で良い思い出がない。W杯に出られるように頑張りたい」。小笠原が満を持して岡田ジャパンに合流する。
(2010年1月14日06時03分 スポーツ報知)
岡ちゃん、09年MVP・小笠原を一発テスト
日本サッカー協会は13日、2月2日に行われるキリンチャレンジカップ・ベネズエラ戦(九石ドーム)に臨む日本代表メンバー25人を発表した。岡田武史監督(53)は、MF小笠原満男(30)=鹿島=を就任後初めて招集。06年ドイツW杯以来3年7カ月ぶりに招集された昨季JリーグMVPへW杯へ向けた一発テストを課した。また6日のアジア杯最終予選・イエメン戦に招集したメンバーからFW平山相太(24)=FC東京=ら4選手が選ばれた。日本代表は、25日から鹿児島・指宿で合宿に入る。
◇ ◇
都内で行われた会見の冒頭、メンバー表が配られると報道陣がどよめいた。岡田監督が「常に頭にある」というMF小笠原の招集に踏み切った。「彼の力は十分把握していた。W杯につながる試合だし、東アジア選手権を含めてテスト的な意味合いもある」。ついに、昨季のJリーグMVPのテストを決断した。
即戦力の攻撃的MFとしての期待は大きい。「若手は出てきているが、本当に頼れる選手は海外組を除けば層が薄い」と憂慮する指揮官。MF中村俊は所属するエスパニョールで出番を失っており、CSKAモスクワへ移籍するMF本田の先行きも不透明。海外組のコンディションが微妙とあって、普段はボランチの小笠原だが「攻撃的MFとして期待している。存在感を出してもらえれば」と、攻撃の切り札に任命するつもりだ。
意図的な一発テストだ。岡田監督は小笠原の招集時期について「計算していたタイミング」と説明。06年のドイツW杯では、ほとんど出場機会が与えられなかったことに不満を漏らしたこともあった。こうしたストレートな性格や実績を考え「何度も呼んで、外してとできる選手じゃない」と、チームの和を優先しての判断だった。「今回は人数を多く呼べる最後のチャンス。その最後に呼ぼうと思っていた」。試すなら1度だけ。外したらそれが最後と決めていた。
鹿島のオリベイラ監督が「小笠原がW杯をテレビで見るようなことがあってはいけない」と話したように、勝負強さに期待する関係者も多い。5月中旬のW杯メンバー発表まで、アピール期間は約4カ月。3度目のW杯へ。30歳の司令塔がサッカー人生をかけた勝負に挑む。
(2010年1月14日)
各紙が報じる小笠原満男の代表復帰である。
特にニッカンと報知が面白い。
ニッカンからは、負けず嫌いの満男が外からどう代表を観ていたのかが垣間見られる。
そして、その負けず嫌いの満男が娘にチャンネル争いで負けてしまうという報知の記事は微笑ましい。
小笠原満男が代表に招集されただけで、日本代表というコンテンツに輝きが灯ったようである。
これが影響力というものなのであろう。
是非ともこの最終テストに合格し、南アフリカのピッチに立って欲しい。
それが宿命というものであろう。
今年の楽しみが一つ増えたことが喜ばしい。
プレーにしても、インタビューを見ていても、引き込まれてしまう魅力がある。
代表に召集されて、びっくりしたし、納得したり。
ワールドカップが楽しみ!!
鹿島の四人でゴールを。
満男の選出で一気に代表に興味がわきました。
是非ともレギュラーになって欲しいと思います。
どちらかというと、加地がシュバインスタイガーに壊されたことと、俊輔が風邪を引いたことが大きかったのではないでしょうか。
これまで待ちに待った熱い想いをピッチで表現して欲しい!
慎三、内田、岩政も出来れば同時にピッチに立って欲しいですね♪
あぁ楽しみだぁ!!!!
あれから凄く成長したと思うし、もっと早く呼んで試すべきだったと思う。
先日ナナの引退試合に行ったけど、涙が出るような豪華メンバーだった。
あの頃の代表と今の代表の何が違うんだろう。
今回の国内組には過去の代表選手のような熱さを期待してます。