鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

THE PAGE、奇っ怪なる2シーズン制+ポストシーズン

2013年09月17日 | Weblog
Jリーグ 複雑怪奇なスーパーステージの矛盾
2013/9/17 13:55配信

2ステージ制の正式決定

 Jリーグは17日、都内で理事会を開催し、J1の開催方式を2015年シーズンから2ステージ制に変更することを正式に決定する。2004年シーズン以来、11年ぶりに復活する2ステージ制は従来の形態とは異なり、第2ステージと年間王者を決めるチャンピオンシップの間に「スーパーステージ(仮称)」を新たに創設。最大で5チームがポストシーズンに進出する仕組みになっている。

 具体的には下記の通りとなる。

【スーパーステージ】
[1]第1ステージ優勝 vs 第2ステージ2位
[2]第2ステージ優勝 vs 第1ステージ2位
[3][1]の勝者 vs [2]の勝者

【チャンピオンシップ】
 年間総合勝ち点1位のチーム vs [3]の勝者

 いずれも一発勝負で行われ、日程的には18チームで争われる現行の全34試合に3節分をプラス。それに伴い、シーズンの開幕を現在の3月中旬から、2月中旬もしくは2月下旬に前倒しされることになる。
 Jリーグや全40のJクラブの社長で構成される実行委員会は、ホーム&アウェー方式で行われている現行の1シーズン制こそが、シーズンを通して最も安定したチームを決めるベストの方法であることを認識。その上で、2008年をピークに減少傾向にある観客動員数など、Jリーグ全体を取り巻く環境を存続に関わる深刻な問題と受け止め、抜本的な改革が必要という点でも一致していた。

そうした観点に立った一連の議論の過程で導き出されたのが「2ステージ制+スーパーステージ+チャンピオンシップ」となるが、賛成を唱えた実行委員の中からも「分かりにくいのではないか」とファンへと浸透度を懸念する声が上がったという。
 2ステージ制を再導入する上で、Jリーグにとって最大の「トラウマ」となっていたのが2000年シーズンのケースだった。

 第1ステージで横浜F・マリノス、第2ステージでは鹿島アントラーズが優勝。両チームによるチャンピオンシップが国立競技場で華々しく開催された一方で、両ステージの勝ち点を合計した数字では柏レイソルが1位となる事態が発生。最も安定した力を発揮したチームが評価されないのは、おかしいという議論に発展し、その結果として2005年シーズンからの1シーズン制導入につながっている。
 そうした背景もあって、今回の改革においても年間総合勝ち点1位のチームに対して無条件でチャンピオンシップ出場権を与えたわけだが、2000年シーズンはあくまでも稀だ。

トーナメントが成り立たない

 過去3シーズンにおけるJ1を
[1]年間総合勝ち点1位
[2]第1節から第17節までの1位と2位
[3]第18節から最終節までの1位と2位
――の3点に分けてみると、実行委員が指摘する「分かりにくさ」を生みだす「矛盾」が露呈してくる。  

【2010年シーズン】
[1] 名古屋グランパス
[2] 1位:清水エスパルス、2位:名古屋グランパス
[3] 1位:名古屋グランパス、2位:ガンバ大阪

【2011年シーズン】
[1] 柏レイソル
[2] 1位:横浜F・マリノス、2位:柏レイソル
[3] 1位:名古屋グランパス、2位:柏レイソル

【2012年シーズン】
[1] サンフレッチェ広島
[2] 1位:ベガルタ仙台、2位:サンフレッチェ広島
[3] 1位:サンフレッチェ広島、2位:横浜F・マリノス  

 年間総合勝ち点1位のチームと、両ステージの2位以内のチームのいずれかが重複し、トーナメントそのものが成り立たなくなるケースは、何も上記の3シーズンに限ったことではない。2ステージ時代の2002年のジュビロ磐田、2003年の横浜F・マリノスのように両ステージで優勝するチームが現れた場合、ポストシーズンの出場チームをめぐる状況はますます煩雑になるだろう。

 Jリーグ側は、チャンピオンシップ開催を大前提とした上で、「年間勝ち点1位のチームはスーパーステージには出場しない」と規定した。その場合はスーパーステージを何チームで開催するか、4チームで行う場合には、どのチームを繰り上げで出場させるかといった点は継続審議とし、11月までに結論を出したいという。しかし、どのような善後策を用いても、分かりにくさは解消されないと言っていい。

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 2ステージ制の復活への動きが表面化した7月には、J1の各試合会場でサポーターたちが「世界基準からかけ離れた2ステージ制へ そこに日本サッカーの未来はあるの?」などと記された横断幕を掲げて猛反対し、実行委員会が開催されたJFAハウス前にも数十人のサポーターが詰めかけたことがあった。

 また、ポストシーズンを新たに創設することによって、Jリーグ側は10億円以上の収入増を見込んでいる。内訳はスーパーステージやチャンピオンシップにつく冠スポンサー料やテレビの放映権料で、すでに「チャンピオンシップの1試合は必ず開催する」という条件で地上波での生放送の交渉が進んでいるという。
 年間総合勝ち点1位のチームを「スーパーシード」的に扱う背景には、最も安定した力を発揮したチームをリスペクトするというサッカーの原点に立つだけでなく、サポーターを中心とするコアなファンの不満を和らげ、同時にテレビ局側の要望を満たす狙いも見え隠れする。

 しかし、一連の議論では、コアなファンの周辺にいる一般のファン、選挙で例えれば無党派層をいかにJリーグに引きつけ、スタジアムに足を運ばせるかというテーマも俎上にあげられてきた。 言葉は悪いが、あらゆる方面へ八方美人的な配慮を施し、その結果として「2ステージ制+スーパーステージ+チャンピオンシップ」は複雑怪奇で分かりにくい開催方式となりつつある。これでは一般のファンの拒絶反応を呼び起こし、本末転倒とも言える結果を招きかねないのではないか。
(文責・藤江直人/論スポ)


Jリーグの2ステージ制+ポストシーズンについて論説するTHE PAGEの藤江直人氏である。
この記事は、とてもわかりやすいのではなかろうか。
そして、「一般のファンの拒絶反応を呼び起こし、本末転倒とも言える結果を招きかねない」と締めるところは正論と言えよう。
コアなファンに拒否され、一般のファンに敬遠される改悪が、誰に受け入れられるのか疑問でならない。
何かしら手を打たねばならぬという焦りばかりが伝わってきて哀れに思える。
最低限、J1の日曜日開催、過密日程により行われておる平日開催の回避など、観客動員につながる施策はまだある。
そして、多くのサポーターの望むベストメンバー規定の撤廃は検討しないのであろうか。
やるべきことをせずに、放映権料とスポンサー料の10億円ばかりに踊らされておるのは滑稽としか言いようが無い。
ファン不在の興行に未来があるとは思えぬ。
今一度、再検討をして欲しい。
離れてしまった心を呼び戻すことは困難である。
Jリーグの火を消さずに灯し続けて欲しい。
懇願である。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2013-09-17 16:54:43
Jリーグを支えているのは、そのコアなファンが中心。

にわかファンはすぐに去って行く。
無理矢理、実力の足りないチームに優勝タイトル挑戦権を与えるよりも、ゲームの質を向上させることが根本対策のはず。

過密日程の緩和、過密気味に対応するためのベストメンバー規定撤廃、そして何よりは誤審と偏った判定の対策のはず。

ブラジルサッカー界のレジェンドたちが呆れかえる質のままでは困ります。
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反対 (土浦のサポーター)
2013-09-17 21:53:57
どこの世界も幹部たちは庶民の気持ちがわからないものですね。
消費税の問題と同じだ。
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Unknown (Unknown)
2013-09-17 22:31:26
しかしながら素晴らしいコラムですね。
サポの言いたいことを代弁しているような気がします。
さらにわかりやすい。
こういう記者が増えてほしいですね。
記者(マスコミ)の質の向上も日本サッカー界の向上につながると思います。
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