鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

鹿島ユース、厄介な存在となりそうだ

2015年04月13日 | Weblog
[プレミアリーグEAST]ハーフタイムに甘さ払しょくの鹿島ユースがF東京U-18に競り勝つ!
15/4/13 20:28



[4.12 高円宮杯プレミアリーグEAST第1節 F東京U-18 0-1 鹿島ユース アミノバイタルフィールド]

 4月12日、高円宮杯プレミアリーグEAST第1節。昨冬のJユースカップ王者・鹿島アントラーズユースは、今季からリーグ復帰を果たしたFC東京U-18と激突することとなった。F東京の本拠地である味の素スタジアムに隣接するアミノバイタルフィールドでの開幕戦は、最初から最後までタフなバトルとなった。

 立ち上がり、鹿島の出来はあまり良くなかった。フレッシュな気持ちで試合に入ってきたF東京に対し、受けに回る展開が目立つ。相手のミスに救われるシーンもあり、苦しい流れとなってしまった。DF町田浩樹は「前半は押し込まれるシーンが多くて、良い内容ではありませんでした」と苦笑い。「それでも、失点しなかったことは収穫」と語ったように耐え切ったのはある意味でさすがだったが、鹿島の指揮官は前半の内容に若い選手たちを叱咤する必要を感じていた。

「昨年のJユースカップで優勝してから、メンタリティーの部分は気になっていました。このリーグは本当に力の差がない。初戦なので難しい試合になるのも当然なのに、選手たちには甘さがありました」

 熊谷浩二監督はチームに漫然と漂っていた「甘い」空気感をハーフタイムに一喝。出した指示はシンプルなものだったそうで、要するに「やるべきことをやれ」(熊谷監督)ということ。後半のピッチに現れた時点で、選手たちの雰囲気は明らかに変わっていた。

 一方、F東京の佐藤一樹監督は、「やはりプレミアは甘くない」と痛感していた。「鹿島の選手たちは競り合いが本当に上手。その部分が徹底して鍛えられている」と語ったように、押し込みながらも局面では鹿島の強さに屈する場面が多く、ゴールは遠かった。

 そして迎えた後半17分。鹿島がスローインの流れからハイクロスを放り込む形で先制点が生まれる。長身FW垣田裕暉がF東京GK波多野豪と競って十分なパンチングをさせず、こぼれ球をすかさずMF松浦航洋がヘッドで押し込みに行く。これはゴールライン近くにカバーに入っていたF東京DFに防がれるも、そのこぼれ球はゴール前中央に残っていた垣田の下へ。ワントラップで寄せてきたDFを外した鹿島の新エースは左足ボレーでボールをゴールへ流し込んでみせた。

「我慢していたら攻撃陣が結果を出してくれた」(町田)となれば、次は守備陣の出番。F東京は交代カードを切って攻勢を強めたが、U-18日本代表候補にも名を連ねる町田を核とした鹿島守備陣は崩れない。逆に交代出場のFW色摩雄貴が力強い突破から好機を演出するなど、青赤軍団に試合のペースを握らせず、試合終了の笛をきくこととなった。

「後半に入ってからある程度は良くなった」と、熊谷監督。「もう一度足元を見つめ直させる」と勝って兜の緒を引き締めた鹿島は、プレミアリーグで当たるどのチームにとっても厄介な存在となりそうだ。

[写真]後半17分、鹿島ユース・垣田が決勝ゴール

(取材・文 川端暁彦)


プレミアリーグEASTの試合を解説する川端氏である。
鹿島ユースの躍動が伝わってくる。
特にセンターFWに入った垣田くんは出色の出来であった様子。
そして守りは町田くんを中心に堅い。
今季のユースの形が見えてきた。
若鹿の成長が楽しみである。

チームの舵取り役としての役割も、柴崎には求められている

2015年04月13日 | Weblog
【鹿島】柴崎岳が背負うべき重責
サッカーダイジェスト編集部
2015年04月13日


連動性を欠き、今季最少のシュート7本。


引き分けに終わった新潟戦でも果敢なインターセプトやミスのないプレーを見せたが、チームを勝利には導けなかった。(C)SOCCER DIGEST

 4節・鳥栖戦での今季公式戦初勝利に続き、ACL・広州恒大戦もアディショナルタイムの劇的弾で勝利を飾った。乗っていた鹿島は5節の新潟戦でも勝点3を狙ったが、あと一歩及ばずに引き分けた。スコアは1-1。前半にカウンターから失点し、後半立ち上がりに土居のゴールで追いついたものの、追加点を奪えずに終了の笛を聞いた。

 開幕から公式戦6試合勝ちなしとつまずいたことを踏まえれば、勝点1はポジティブに受け止められるかもしれない。とはいえ、試合内容を振り返ると、小さくない不安も感じた。

 結論から言えば、この試合で感じた不安は攻撃面にある。新潟戦で放ったシュートは7本だけだった。理由は明白だ。新潟のタイトなディフェンスの前に、得意とするサイド攻撃が機能しなかったからである。

 キープ力の高い遠藤や金崎(あるいはカイオ)を起点にタメを作り、SBが絡んでコンビネーションで崩していく。これが、鹿島のベーシックな攻撃パターンだ。特に右サイドの遠藤とSB西のコンビネーションが生命線で、多くの試合で彼らの連係からチャンスを作ってきた。

 しかし、この試合では「(鹿島は)サイドハーフが起点になるので、そこに厳しく行くことを意識していた」(前野/新潟)という新潟SBのマンマークに遭って機能せず。さらに、「相手がマンマーク気味に来るので(自分が下がるとSBが)食いついて来る」(遠藤)と相手SBを釣り出し、裏にできたスペースにCFの高崎が流れてボールを引き出す動きも織り交ぜたが、これも不発に終わった。攻撃のリズムを作れない鹿島は、そのまま有効な打開策を見出せずに90分間を過ごしてしまったのだ。

 なぜ、攻撃が機能しなかったのか。その理由を土居が説明する。

「(高崎への)ロングボールを蹴る時の意思統一ができていなかった。前線に入った時のサポートが遅かったし、競った後のこぼれ球も拾えなかった。ボランチがボールをもらいに下がっているのに、最終ラインから蹴る場面もあった」

 意思統一がままならなかったために、ピッチのあちこちに齟齬が生まれ、チームとしての連動性を欠いた。その結果、今季最少のシュート7本に終わったのだ。

 生命線のサイド攻撃が封じられ、不慣れなロングボールによる攻撃もほとんどの場面で新潟の守備に撥ね返された。これでは、追加点が奪えないのも無理はない。

柴崎に求められるリーダーとしての自覚。


技術レベルや戦術眼に疑いの余地はない。柴崎には、劣勢下でもリーダーシップを取って戦況を覆せるような圧倒的な働きが求められる。(C)SOCCER DIGEST

 そもそも、鹿島はポゼッションに軸足を置いたチームだ。しかも、ダヴィが負傷離脱した昨季終盤から、ショートパス主体の傾向はさらに強まっている。もちろん、最終ラインからのフィードやボランチを経由したサイドチェンジで揺さぶる場面はあるが、裏を狙った大きな展開は決して多くない。多彩な攻撃を仕掛けているイメージとは裏腹に、実際にはサイド偏重になっているのが今の鹿島だ。

 前線のターゲットであるダヴィが不在のため、ショートパスによるサイド攻撃が主体になるのは理解できる。ただ一方で、得意な形を封じられた時に二の矢がないのでは、行き詰まるのも目に見えている。

 そこで注文を付けたいのが、柴崎の働きだ。

 日本代表にも選ばれているこのボランチが、展開力に長けているのは周知のとおりだ。サイドチェンジのタイミングや精度は抜群で、ピンポイントで合わせるセットプレーも含めて、これまでの試合でも存分に存在感を発揮していた。

 しかし、こと前線へのパスに関しては、まだまだ改善の余地が残る。今季は球足の長いラストパスが増えてはいるものの、それも自分たちが主導権を握っているケースに限定されている印象で、劣勢時に試合の流れを変えるような大胆なトライは、正直あまり記憶に残っていない。

 時に1本の縦パスが戦局を大きく変える。Jリーグで言えば、川崎の中村のプレーがそうだ。もちろん、パートナーとなるFWの存在は不可欠で、柴崎の場合は新加入の2選手(高崎や金崎)が1トップを担う難しい側面もある。ACLとの並行による過密日程で、コンビネーションをすり合わせる時間もほとんど取れていないだろう。ただ、そうしたなかでも、閉塞感を打破する新たな形を模索していく必要はあるはずだ。

 チームとしての意思統一という面でも、柴崎にかかる期待は大きい。強いチームは、状況に応じて選手全員が戦い方を意思統一できるものだが、そこには往々にしてプレーやコーチングで方向性を示すリーダーが存在する。キャプテンの小笠原が負傷離脱するなかで、その役割を果たすのは誰か。言うまでもない。チームの舵取り役としての役割も、柴崎には求められている。


新潟戦に於いて鹿島の攻撃が機能しなかったことについて分析するサッカーダイジェストである。
意思統一の不備とのこと。
ここで、柴崎岳に注文を付けたいと述べる。
確かに岳中心に動く今の鹿島には、岳がもう一つ色を付ければこの試合も結果は異なったであろう。
しかしながら、通常であれば小笠原満男がおる。
そこが昨日の試合の問題点であることは明白である。
アジアの頂点を目指す鹿島としては、満男と岳に託すものが大きい。
いずれ、バチや久保田和音、大橋が担うにしても、今はこの二人なのである。
頼れる主将の復帰を心待ちにしておる。

サッカーダイジェスト 新潟戦寸評

2015年04月13日 | Weblog
【J1採点&寸評】鹿島×新潟|中盤での鍔迫り合いが続く“渋い”試合に
五十嵐創(サッカーダイジェスト)
2015年04月12日


ミスなく、安定したプレーを続けた柴崎を評価。


【警告】鹿島=柴崎、高崎、山本 新潟=前野
【退場】なし
【MAN OF THE MATCH】柴崎 岳(鹿島)


【試合内容】
 ともに守備の意識が高く、中盤での鍔迫り合いが続くなか、先制したのは新潟。41分にR・シルバがスペースへ抜け出し、ゴールエリアを飛び出したGK曽ヶ端をかわして冷静に沈めた。

 鹿島は後半の立ち上がりに高崎がロングボールに競り勝って土居の同点弾に結びつけたが、その後が続かず。

 ともに追加点を奪えないまま、「妥当な結果」(遠藤)という“渋い”ドローに終わった。

【チーム採点・寸評】
鹿島 5.5
前線からのプレスは効果的だったが、サイドハーフを潰されて攻撃の形を作れず。ボールポゼッションで優勢に立っていた割に、チャンスの数は少なかった。

新潟 5.5
マンマーク気味の守備が機能。局面で身体を張って鹿島の攻撃を封じた。一方で攻撃は不満。ミスが多く、得意のカウンターもキレがあったのはゴールシーンだけだった。

【鹿島|採点・寸評】
GK
21 曽ヶ端準 4.5
終了間際にハイボールをファンブル。焦って相手選手を押し倒したように見えたが笛は吹かれず。

DF
22 西 大伍 6
タイミングの良いオーバーラップからクロスを供給。前半立ち上がりに土居の決定機を演出した。

14 ファン・ソッコ 5.5
R・シルバにスピードで屈し、先制点を奪われた。前線へ付けるパスのタイミングも改善すべき。

3 昌子 源 6
ロングフィードを狙う積極性は良し。守備でもSBやボランチと上手く連係して中央を締めた。

16 山本脩斗 5
高い位置に進出する機会は稀だった。時折コンビネーションで裏を取られてピンチにつながる場面も。

MF
20 柴崎 岳 6.5
果敢にインターセプトを狙ってチャンスにつなげ、セットプレーでは高精度のクロスを供給した。

27 梅鉢貴秀 6
中盤での競り合いに顔を出してマイボールにした。展開力もまずまず。今日は逆サイドが良く見えていた。

25 遠藤 康 5
前を向いてプレーした回数は数えるほど。いつものプレーを考えれば、不完全燃焼と言わざるを得ない。

33 金崎夢生 5
盛んに裏のスペースを狙っていたが実らず。足もとでボールを受けても、違いを生み出せなかった。

8 土居聖真 6
完全にマークを外してゴール前に入り込み左足で同点弾。少ないチャンスを活かして勝点1の獲得に貢献。

FW
15 高崎寛之 5.5
空中戦を制して土居のゴールをお膳立て。ただ、裏に流れてボールを受けても、そこから先の展開にアイデアを欠いた。

交代出場
DF
23 植田直通 6
縦パスは、精度・タイミングともに申し分なし。ポジショニングの乱れもなく、危なげなくプレーした。

MF
13 中村充孝 5.5
投入直後はトップ下で、青木投入後は右MFでプレー。いずれのポジションでもボールを受ける場面が少なかった。

MF
5 青木 剛 -
中盤のスペースを埋めて守備の安定に尽力した。組み立て時にボールを奪われたのは反省点だ。

監督
トニーニョ・セレーゾ 5.5
ハーフタイムにCBを代えるも、戦況にあまり変化なし。終盤も均衡を破るような一手はなかった。

消える時間も長かったが、先制点を決めたR・シルバが最高点。

【新潟|採点・寸評】
GK
21 守田達弥 5.5
的確なポジショニングでミドルシュートを危なげなく処理したが、フィードは極めて不安定だった。

DF
24 川口尚紀 6
伸び伸びとプレーし1対1で鋭い突破を見せたが、激しい寄せに屈してクロスやパスがブレた。

4 舞行龍ジェームズ 5.5
後半立ち上がりに高崎に競り負け、土居の同点弾を食らう。前半は及第点だったが、あの時間だけ集中力が欠けていた。

3 大井健太郎 5.5
高崎の動きに目を光らせ、裏への抜け出しを止めていた。しかし、後半立ち上がりに土居のマークを外して失点。

5 前野貴徳 6
攻撃面は目立たなかったが、守備は合格点。対峙する遠藤に厳しく寄せて簡単にプレーさせなかった。

MF
8 レオ・シルバ 5
激しいプレスに屈して配球役になれず。珍しく中盤でボールを奪われる場面が多く、ピンチを招いた。

6 小林裕紀 5.5
ソツなく守備をこなすも、展開力には疑問符が付く。裏を狙ったフィードもズレが目立った。

23 山本康裕 5.5
終盤に川口とのコンビネーションでチャンスを作ったが、それ以外は印象的なプレーはなし。及第点は付けられない。

34 平松 宗 5.5
オフ・ザ・ボールや守備面の働きは秀逸なだけに、ラストパスの精度など攻撃面での精度を高めたい。

FW
11 指宿洋史 5
ボールコントロールがままならずパスミスが散見。立ち上がりの決定機も枠を外して良いところなし。

10 ラファエル・シルバ 6.5
GKのクリアミスを拾って先制点。以降はボールを受ける予備動作が少なかったが、勝点1を得たゴールの価値は高い。

交代出場
MF
18 成岡 翔 5.5
精力的に中盤を動いてボールに絡んだが、前線の動き出しが少なくパスを出すタイミングを逸していた。

MF
19 鈴木武蔵 5.5
ややプレーが消極的。カウンター気味にボールを受けてもパスを選択し、突破まで結び付けられなかった。

FW
9 山崎亮平 -
GKのファンブルを見逃さずにボールを拾うも、シュートまでは至らず。打っていれば、あるいは……。

監督
柳下正明 5.5
後半は閉塞した時間帯が長かった。もう少し早く、交代の札を切っても良かったのでは?


サッカーダイジェストの五十嵐氏による新潟戦の寸評である。
岳に最高評価がつけられておる。
セットプレイの精度が上がり、得点の匂いがするようになってきた。
まさにチームの中心選手である。
また、西と源、バチ、聖真に加え途中出場の植田が高い評価が得ておる。
バチはレギュラーとして風格が出てきたように感じる。
「今日は逆サイドが良く見えていた」というコメントは、視野の広がりを感じさせる。
バチの成長は鹿島の未来に繋がる。
そして、植田については「縦パスは、精度・タイミングともに申し分なし。ポジショニングの乱れもなく、危なげなくプレーした」と言い切る。
ファン・ソッコの負傷具合にもよるが、再びレギュラーポジションを得るのではなかろうか。
植田のキック力にて得点が生まれたこともあるが、植田の速さがチームを救ったことこそ見逃せぬ。
若きチームの今後の成長を感じさせる一戦であった。
楽しみである。

互いに守備の集中力は最後まで途切れず

2015年04月13日 | Weblog
新潟の堅い守備に苦しんだ鹿島 今季最低シュート7本で勝点1


いつもは軽く10本を超え、20本に迫るときもある鹿島のシュート数が、この日はわずか7本に留まった。試合後のトニーニョ・セレーゾ監督は明らかに不満そうな表情を浮かべていた。

「パスを4、5本すら繋ぐことができませんでした。今日に関しては、ゴールキーパーからFWまで落ち着かなかった印象。まるでアウェイでプレーしているような感覚でした」

ショートパスを繋いで相手を崩す本来の姿はほとんど見ることができず、奪ったのは相手の隙を突いたロングフィードからのみ。鹿島らしさは鳴りを潜め、勝点1に終わった試合にセレーゾ監督も「結果は妥当」と納得するしかなかった。

試合は、マンツーマン気味に守備を固める新潟を鹿島がどう崩していくのかがポイントだった。しかし、CBまでは自由にボールを動かせるがその前まではなかなかパスが入らない。CBの昌子源が「新潟はCBにボールを持たせてくれるけれど、前の選手にしっかりマークが付いていてパスを出すところが無かった」と振り返る。奪ってから縦に速い攻撃を特長とする新潟に対し、下手にパスを入れることができず必然的にリスクを負わないパスが多くなってしまった。その心象を強めたのがレオ・シルバ。41分、中盤で相手から楔のパスを奪うと、一気に前線のラファエル・シルバにパスを通す。そのパスはカバーリングに入った曽ヶ端準のクリアされたが、それが鹿島の選手に当たったこぼれを拾い、難なく先制点を奪った。

一気に試合を優位にした新潟だが、後半頭に思わぬ落とし穴にはまる。

「後半のキックオフをしたとき、このスタジアムでうちのCB2人だけが眠っていた状態だった」

新潟の柳下政明監督が悔やむとおり、後半のキックオフの流れから植田直通がロングフィードを送ると高崎寛之が胸トラップ。落としたボールを土居聖真が蹴り込みあっという間に鹿島が同点に追いつく。

「失点場面は集中していなかったわけではないが集中が切れていたと言われても仕方ない。相手がロングボールを蹴るときに構えてしまった」

大井健太郎も虚を突かれたことを認めていた。

ただ、その1点が入っても鹿島の攻撃の機能性に大きな変化はなかった。セレーゾ監督が「ボールを追いかけて守備にまわるというか、ボールを奪うための時間が長いかなと思いました。もう少し自分たちでボールを持つ時間、握る時間を増やせればよかった」と指摘するように、中盤の潰し合いに費やす時間が多くなり、相手を押し込むことができない。
逆に62分、新潟は小林裕紀に代わって成岡翔が入ると試合のペースを握るようになる。この交代の意図を問われた柳下監督は次のように説明した。

「小林裕紀より、成岡翔の方がそういうところは強いし速いので、柴崎に対してもケアすることができた。そこからはチームも落ち着いてリズムが出たんじゃないかな」

トニーニョ・セレーゾ監督もそこから展開が変わったことを認めた。

「最後の10分は、相手チームの方が圧力があったし、相手の選手の方がスタンディングした状態でちゃんとプレーを続けていることが見受けられたと思います」

しかし、互いにゴールは遠く決定的な場面をつくれないまま試合終了。お互いに勝点1を分け合う結果となった。

[ 文:田中滋 ]



戦評

連勝を狙う鹿島は、前半からポゼッションを高めて攻勢に出る。MF柴崎 岳を起点にゴールに迫ったが、新潟の素早い寄せをかわせず、決定的な場面を作るまでには至らない。すると、41分にMFレオ シルバのボールカットからカウンターを仕掛けられ、FWラファエル シルバに先制点を許す。

それでも、後半のキックオフの流れから同点に追い付くことに成功する。DF植田 直通のロングパスをFW高崎 寛之が落とすと、走り込んだMF土居 聖真が左足で決めた。

鹿島は逆転の、新潟は勝越しの時間は十分にあったものの、互いに守備の集中力は最後まで途切れず。中盤の攻防が注目された一戦は、引き分けに終わった。



引き分けも「結果は妥当」とするJリーグのレポートである。
マンツーマンのマークをはがせなかった個の力不足といったところか。
カイオの出場停止が痛かったとも言える。
とはいえ、出場した選手も力がなかったわけでは無い。
やはり、ACL・広州恒大戦という緊張感のあった試合の疲労は計り知れぬものがあったように感じる。
あと一歩、もう少しというところで、圧力が足りなかったのではなかろうか。
しかしながら、これがアジアの、世界への道である。
鹿島の選手一人一人のクオリティを上げていかねばならぬと感じさせた一戦。
この試合を経て、チームは成長した。
次なる戦いを楽しみにしたい。

新潟戦トラッキングデータ

2015年04月13日 | Weblog
1stステージ 第5節
2015年4月12日(日)19:00KO カシマ



Jリーグ公式に掲載された新潟戦のトラッキングデータである。
走行距離としては山本脩斗とバチが12㎞を超え、金崎夢生と岳もそれに追随する形となっておる。
バチが中盤を支えておることが見て取れ、チームに馴染んできたことがわかる。
スプリントでは岳が秀でておる。
攻守の軸となっておる。
また、ここに来て、走行距離でもスプリントでも高崎の数値が伸びてきた。
高崎はアシストも記録し、チーム戦術に嵌まってきたと考えて良かろう。
過密日程でキツいところではあるが、チームとして完成しつつある。
今後が楽しみである。

新潟戦コメント・報道

2015年04月13日 | Weblog
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第5節




鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・(攻守の切り替えが若干遅かったが)さらに言えば、パスを4、5本すらつなぐことができなかった。ボールを奪取するために必死でやっていて、落ち着いてボールをグランダーでつなげればよかったと思う。ロングボールを入れることで、確かにシュートまでいき、得点を奪うこともできたけど、我々が目指しているものではない。原因はいろいろ考えられる。体力、精神的な疲労もあると思う。技術的にボールの当たりが悪い日もあるだろう。何人かの選手は本来のプレーが見せられていなかった。もう少し自分たちでボールを持つ時間を増やせればよかったと思う。
・最後の10分は相手の圧力があって、相手の方がスタンディングした状態でプレーし続けていた。しかし、90分を通してみれば、今日の結果は妥当だと思う。ただし、ホームでやっているチームは常に自分たちのリズムで戦わなくてはいけない。今日はGKからFWまで、落ち着きがなかった印象。アウェイでプレーしているようだった。
・(柴崎選手について)私の評価のなかで、柴崎はプロ意識の高い選手。クラブハウスにも一番にくる選手の一人だし、どんな練習でも、いやな顔せず一生懸命取り組んでいる。常に向上心を持ち、自分がレベルアップするための努力を惜しまない選手だ。技術レベルも高く、サッカーセンスもある。今では日本代表の一員にもなりつつある。選手の成熟度は年齢とは関係ない。今までは、自分がどこかへたどり着くための努力だったと思うが、キャプテンとなればチームの顔になるので組織全体を見て発言していかなくてはいけない。選手としてだけでなく、人間として成長するきっかけになると思う。





【遠藤 康】
マンマークで来る相手でガチガチの試合になったけど、どこかで1つマークを外せばチャンスを作れたと思う。内容通りの結果だと思う。チームとして、長いボールを蹴ることが多かった。パスをもらいに来る選手がもっと多くて良い。ロングボールに頼ってしまうと、うちの良さが出ない。

【植田 直通】
得点の場面は、最初に大きく蹴り出そうと思っただけ。時間帯を考えてもラッキーだったし、結果がついてきて良かった。やられているという感じはあまりなく、落ち着いてプレーできたけど、危ない場面もあった。まだまだ、改善しなければいけない。

【梅鉢 貴秀】
ホームで勝ち切りたかったけど、後半は流れも良くなかった。最後は危ない場面もあったし、引き分けで納得しなければいけない試合かなと思う。決して負け試合ではなかったと思うけど、勝ち切るだけの力がなかった。

J1 1st 第5節 新潟戦


本日行われたJ1 1st 第5節 新潟戦は1-1の引き分けに終わりました。

新潟がR・シルバ弾で先制も、鹿島が後半ファーストプレーで追いつきドローに持ち込む
15/4/12 21:02

[4.12 J1第5節 鹿島1-1新潟 カシマ]

 鹿島アントラーズとアルビレックス新潟の一戦は、1-1の引き分けに終わった。これでともにリーグ戦成績は1勝2分2敗の勝ち点12。鹿島は12位、新潟は14位となった。

 序盤から一進一退の攻防が続く中で、先制点は新潟に生まれた。前半41分、自陣で奪ったMFレオ・シルバが前線に大きくパス。FWラファエル・シルバがDFと競り合いながら走り込むと、前に出てきたGK曽ヶ端準をかわしてゴール方向に向かう。鹿島守備陣も懸命の戻りで対応するが、ラファエル・シルバが華麗なボールコントロールからゴールネットを揺らした。

 しかし鹿島も後半にファーストプレーで同点に追いつく。後半開始と同時に投入されたDF植田直通が前線にロングパス。FW高崎寛之が胸で落とすと、走り込んだMF土居聖真が左足で蹴り込む。後半開始わずか10秒での同点弾。ホームで負けるわけにいかない鹿島が、試合を振り出しに戻した。

 ただお互いに次のゴールを奪うことは出来なかった。新潟は後半30分にルーキーFW平松宗が負傷交代するアクシデントに見舞われる。代わってU-22日本代表のエースFW鈴木武蔵が投入されるが、1-1のまま、スコアが動くことはなかった。

鹿島MF土居反撃弾も新潟とドロー/鹿-新5節
[2015年4月12日21時24分]


鹿島対新潟  後半、鹿島FW土居はゴールを決め喜ぶ(撮影・柴田隆二)

<J1:鹿島1-1新潟>◇第5節◇12日◇カシマ

 ホーム鹿島が、新潟と手痛い引き分けに終わった。

 前半は締まった展開だった。互いにチェックを緩めることなく、ボールを奪ってからの速攻で攻守が何度も入れ替わった。サイドでは元チームメートがマッチアップ。鹿島は10年に新潟でプレーした右サイドバック西、新潟は昨季まで鹿島に所属した左サイドバック前野が移籍後初先発。攻防でゲームを盛り上げた。

 先制は新潟。41分、中盤でMFレオシルバが鹿島MF遠藤からボールを奪うと、素早く縦に展開。飛び出したGK曽ケ端とDFファン・ソッコが交錯し、ゴール前にこぼれたところをFWラファエル・シルバが拾う。日本代表DF昌子と同MF柴崎の猛追をかわして無人のゴール右に蹴り込んだ。これで5戦4発。助っ人の活躍でリードした。

 後半、鹿島があっという間に追いついた。ハーフタイムに投入されたU-22日本代表DF植田がロングフィード。1トップの高崎が胸で受け、落下点に走り込んだMF土居がダイレクトで左足を合わせる。ゴール左に冷静に蹴り込み、後半初のチャンスを生かして試合を振り出しに戻した。

 その後も一進一退の密度の濃いゲームを展開したが互いに追加点は奪えず。勝ち点「1」を分け合った。

鹿島MF土居今季初ゴール「ヒロ君の近くを意識」
[2015年4月12日22時39分]


後半、鹿島MF土居(中央)はゴールを決める(撮影・柴田隆二)

<J1:鹿島1-1新潟>◇第5節◇12日◇カシマ

 鹿島MF土居聖真(22)が今季リーグ戦初ゴールを挙げた。

 1点を追う後半開始15秒、ハーフタイムに投入されたU-22(22歳以下)日本代表DF植田が最終ラインからロングフィード。1トップの高崎が胸で落とし、そこに走り込んだ土居がダイレクトで左足を合わせた。ゴール左に蹴り込んで同点とすると「前半はヒロ君(高崎)が孤立していたので、ハーフタイムに近くでプレーすることを意識しよう、と話し合った。それが、すぐゴールという形につながったんじゃないかな」と話した。

 起点となった植田も「最初のプレーだったのでシンプルにやろうと思った。あのパターンが決まれば大きい」。先月末のリオデジャネイロ五輪アジア1次予選(マレーシア)に出場したこともあって開幕戦以来の出番だったが、ゴール演出とさっそく結果を残した。

鹿島、勢い続かず セレーゾ監督「何人か本来のプレーできていない」
 明治安田J1第5節(12日、鹿島1-1新潟、カシマ)鹿島は0-1の後半開始からわずか15秒ほどで土居が同点としたが、勢いは続かなかった。新潟と引き分けるのが精いっぱいで、セレーゾ監督は「何人かは本来のプレーができていなかった」と嘆いた。

 新潟のマンツーマン気味の守備を崩せず、好機は数えるほど。土居は「追加点を取れなかったのは課題。自分のところでマークをはがし、チャンスをつくれる選手にならないといけない」と満足しなかった。(共同)

鹿島・植田、同点呼んだロングボール「準備はできていた」
 明治安田J1第5節(12日、鹿島1-1新潟、カシマ)鹿島のU-22日本代表DF植田が同点弾の起点となった。負傷したDF黄錫鎬に代わって0-1の後半開始から投入されると、15秒後。植田のロングボールをFW高崎が胸で落とし、MF土居が押し込んだ。「急だったけど準備はできていた。試合に出ることが目標なので結果が出てよかった」。リオデジャネイロ五輪出場を目指す20歳のキックで、引き分けに持ち込んだ。

ハーフタイムの指示実行!鹿島・土居 後半開始直後に同点弾
J1第1S第5節 鹿島1―1新潟 (4月12日 カシマ)


<鹿島・新潟>後半1分、土居が左足で同点ゴールを決める
Photo By スポニチ


 鹿島は土居の今季初ゴールで追いついた。0―1の後半1分、植田のロングフィードに反応し落下点付近へ走ると、高崎が落としたボールにダイレクトで左足を合わせた。「前半は引きすぎていた。監督からは、もっと(高崎の)近くでプレーするように言われたので意識した」と明かした。ハーフタイムの指示をすぐさま実行し、同点弾につなげてみせた。


<鹿島・新潟>後半1分、土居が左足で同点ゴールを決める。右はGK守田
Photo By スポニチ


[ 2015年4月13日 05:30 ]


後半からの途中出場でいきなり得点機を演出した植田である。
ファーストタッチのロングフィードで高崎に通したことで、聖真のゴールが生まれた。
本人は狙ったものではなく「大きく蹴り出そうと思っただけ」と述べる。
とはいえ、負傷交代の途中出場にて活躍するのは持っておる証拠。
微妙なジャッジにて取り消された幻のゴールもあった。
持っておる才能は底知れぬ。
更なる成長を期待したい。

ケルン・大迫、絶妙スルーパス

2015年04月13日 | Weblog
大迫がPK獲得&追加点アシスト、長澤1部初先発のケルンが4戦ぶり白星
15/4/13 00:33



[4.12 ブンデスリーガ第28節 ケルン3-2ホッフェンハイム]

 ブンデスリーガは12日、第28節を行った。日本代表FW大迫勇也とMF長澤和輝の所属するケルンは、ホームでホッフェンハイムと対戦し、3-2で勝利した。ケルンの勝利は4戦ぶりとなった。

 ここ4戦ベンチスタートの続いていた大迫が、2月27日のバイエルン戦以来、5戦ぶりの先発に復帰。長澤は今季初先発、ブンデスリーガ1部で初先発となった。

 大迫が先制点を演出した。前半20分、エリア内で大迫がDFエルミン・ビチャクチッチにファウルを受けてPKを獲得。これをMFマティアス・レーマンが決めて、ケルンが試合を動かした。

 さらに追加点は大迫のアシストから生まれた。後半9分、ケルンはカウンターから大迫にパスが出ると、大迫は絶妙なラストパス。FWアンソニー・ウジャーが決めてリードを2点に広げた。

 その後ケルンは、PKで1点を返されると、そのプレーで1人退場者を出してしまう。しかし、後半33分にDFヨナス・ヘクターが追加点を挙げて、リードを広げると、相手の反撃を同43分の1点にしのぎ切り、逃げ切りに成功した。

 1アシストとPK獲得で勝利に貢献した大迫は、後半36分まで出場。長澤も後半27分までプレーし、勝利に貢献した。

大迫絶妙スルーパスでアシスト!今季初先発の長沢が攻撃活性化
ブンデスリーガ第28節 ケルン3―2ホッフェンハイム (4月12日)


<ケルン・ホッフェンハイム>前半、競り合い倒れるケルンの大迫(左)
Photo By 共同


 2月27日のバイエルンM戦以来リーグ5試合ぶりに先発したケルンの大迫がアシストを記録した。1―0の後半9分に長沢からボールを受け、絶妙のスルーパス。裏に抜け出したウジャーのゴールを演出した。

 前半19分にはレーマンの先制点につながるPKを獲得。2トップの一角に入り2得点に絡んだ。後半27分から左MF、30分からは1トップでプレー。後半36分に交代する際にはサポーターからスタンディングオベーションを受けた。長沢は右MFで今季初先発。後半27分に交代するまで豊富な運動量で攻撃を活性化させた。
[ 2015年4月13日 05:30 ]

サッカー、大迫と長沢は途中交代
2015年4月13日


 ホッフェンハイム戦の後半、攻め込むケルンの大迫=ケルン(共同)

 【ケルン(ドイツ)共同】サッカーのドイツ1部リーグで大迫勇也と長沢和輝のケルンは12日、ホームでホッフェンハイムを3-2で破った。大迫、長沢ともに先発して後半途中までプレーし、大迫は2点目をアシストした。


ホッフェンハイム戦に先発出場したケルンの大迫である。
大迫の起用で攻撃が活性化し、先制点となるPK獲得と絶妙なスルーパスにて1アシストと大車輪の活躍で合った模様。
やはり、このクラブに於いては持っておる才能の度合いが違う。
サポーターの心をがっちり掴んだ様子。
今後、活躍の報が増えるであろう。
楽しみである。