鹿島アントラーズ原理主義

愛する鹿島アントラーズについて、屈折した意見を述べていく場です。

天皇杯2回戦・ソニー仙台戦 レビュー

2014年07月13日 | Weblog
【第94回天皇杯 2回戦 鹿島 vs ソニー】レポート:ひたむきに戦うソニー仙台を崩し切れず、PK戦でも自滅した鹿島が20大会ぶりの天皇杯初戦で敗退。死力を尽くしたソニー仙台が3回戦に進む(14.07.13)
7月12日(土) 第94回天皇杯 2回戦
鹿島 2 - 2(PK 1 - 2)ソニー (18:00/カシマ/3,656人)
得点者:23' 細見 諒(ソニー)、28' 田中 豪紀(ソニー)、33' ダヴィ(鹿島)、36' カイオ(鹿島)
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延長戦が終わった瞬間、ソニー仙台の選手が4人、5人とピッチに崩れ落ち、大の字になっていた。死力を尽くしてゴールを守り倒したことを表す光景からは、とてもPK戦を戦い抜く力が残っているようには見えなかった。しかし、その後、歓喜に沸いたのはソニー仙台のゴール裏。選手全員が手を繋いで声援に応えると大きな拍手がこだました。

昨季はオーソドックスな[4-4-2]の布陣だったソニー仙台だが、今年は守備の時は[5-4-1]、攻撃時には[3-4-3]となる可変システムを採用していた。一見すると5バックだが、攻めるときにはの両サイドのウイングバックが高い位置を取る、堅い守備と攻撃的な姿勢を両立させる組織が整備されていた。
対する鹿島は、昌子源を欠いたものの、中断前のリーグ戦とほぼ同様の布陣。しかし、その並びは見慣れないものだった。小笠原満男を中盤の底に置く[4-1-4-1]。9日の練習で久々に試した布陣をぶっつけ本番で採用してきたのである。

ところがこれが機能しない。選手は[4-1-4-1]に並んでいるが、誰がどの相手にプレッシャーをかけるのかハッキリしないため、相手のミスでボールを奪うことはできても、自ら能動的にうばうことができない。ボールは鹿島が支配していたが攻撃はすべて単発で終わっており、流れが掴めないまま時計の針は進んでいった。

すると23分、ソニー仙台の細見諒がJリーグでもなかなかお目にかかれないほどの見事なFKを直接ゴールに突き刺す。この得点でソニー仙台が一気に流れを掴み、28分にはDFラインの裏に抜け出した田中豪紀が追加点。あっという間に2点のリードを奪った。

まさかの2失点に、鹿島の選手たちの闘争心もさすがに燃え上がる。一列前で守備をしていた柴崎岳をいつもの位置に戻し、小笠原とダブルボランチを組む通常の布陣に組み直すと、33分にはスルーパスに抜け出したダヴィがゴールを決め1点差。続く36分にはカイオのクロスがそのままゴールに吸い込まれ、短い時間で同点に追いつく。

「ひとつポイントは2点目を取られてから前半の終了までだったと思います。あそこで間違いなく流れは鹿島さんでしたし、あそこで3点目を与えていればこういう結果にはなっていなかったと思います」
ソニー仙台の石川雅人監督が振り返ったように、ここで失点を食い止めたことが大きかった。ハーフタイムには気持ちを入れ替え、0-0からの仕切り直しという気持ちでソニー仙台の選手たちはピッチに立つ。

鹿島も逆転を狙い、55分に中村充孝、63分に赤崎秀平、81分に野沢拓也と攻撃的ポジションの選手を次々と送り込み得点をうかがうが、相手のゴールを割ることができない。結局、延長戦でも相手を崩し切れずPK戦にまでもつれてしまった。

そのPK戦、最初のキッカーである小笠原がきっちり決め曽ヶ端が阻止した時点で、勝利を確信した人も多かったはずだ。しかし、ホッと胸をなで下ろしたのも束の間、二人目の野沢がセーブされたあたりから雲行きが怪しくなる。ソニー仙台の二人目がバーに当ててしまいリードは守ったものの、三人目の柴崎のキックはポストに弾かれ、ソニー仙台が同点に追いつく。さらに四人目の中村がバーに当ててリードを奪われると、5人目の山本脩斗が大きく外してしまい、じつに20大会ぶりとなる天皇杯初戦敗退が決定してしまった。

大きなブーイングに包まれたスタジアム。試合後の会見で1週間後に控えるJリーグ開幕についてコメントを求められたセレーゾ監督は「120分以上戦って、いまどうしようと言われても急には難しい」と力が無かった。しかし、「人生は常にシンプルなことであり、やるべきことをしっかりやり続けることが大切です。僕はやるべきことをしっかりやり続けたい」と続け、再起を誓っていた。

サッカーには落胆と失望もあれば、歓喜と希望もある。巨大な失意を受け止めることは辛い経験だが、それをバネにすることができれば驚くような成長に繋げることもできるはずだ。
「今日の負けからなにかを感じないといけない。今日の結果をしっかり消化しないといけない」
無言を貫く選手が多かったなかで、ベテランの青木剛はいま必要な姿勢を説いていた。敗戦のショックは大きく、リーグ戦での巻き返しは簡単なことではないだろう。しかし、試合は待ってくれない。
「鹿島の選手がすごく悔しそうだった。変な試合はできない」
勝利したソニー仙台の金子進は、鹿島に勝った意味を噛みしめて次戦に臨むと誓っていた。授業料は高く付いたが、ソニー仙台の選手が見せたひたむきな姿勢は、学ぶべきものを示唆していたはずだ。

以上

2014.07.13 Reported by 田中滋


新布陣である4-1-4-1について解説する田中氏のレポートである。
「誰がどの相手にプレッシャーをかけるのかハッキリしない」と問題点を提起しておる。
これでは、序盤に攻撃が嵌まらなかったことも頷ける。
相手の守備的な布陣と相まって、鹿島の悪さがにじみ出ておった。
通常の布陣に戻して追いついたところから、4-2-3-1継続を推す声も大きくなろう。
しかしながら、一つの戦い方で長いリーグ戦を乗り切ることもまた難しいのでは無かろうか。
この試合の結果によって一つの大会に敗退してしまった。
これは非常に無念である。
しかしながら、リーグ戦に集中することで、多くのことを進めることが出来やも知れぬ。
気持ちを切り替え、来週から再開するJリーグを楽しんでプレイしていきたい。
チームの躍動を楽しみにしておる。

ソニー仙台戦コメント・報道

2014年07月13日 | Weblog
第94回天皇杯全日本サッカー選手権大会 2回戦




鹿島アントラーズ:トニーニョ セレーゾ
・まず、セットプレーから失点をしたので、相手のメリットというものを称えなければいけない。2失点目については、斜めの進入というものを17番や19番の選手がかなりの頻度でやってくるのは、事前に知っていたこと。試合前のミーティングでも注意をしたところでやられてしまった。
・ただ、チャンスを多く作っていたわけで、それを決めきれなかったということもある。2点ビハインドという状況は、通常の0-0よりも体力の消耗度が高まってしまう。その中で前半のうちに2-2まで持ってくることはできた。後半になって、悪いところは前半で終わりにしてくれと言った。天皇杯は一発勝負であって、次の試合で挽回しようとしてもできない大会。集中力と気持ちが最も重要だということを付け加えていたところで、その度合いに関しては相手の方が、J1チームに勝ちたいというところで、我々を上回っていたと思う。高い気持ちを持っていたと思う。
・後半になって、途中から新しい血を入れて流れを変える、変えてくれというメッセージをそれぞれの選手に与えて投入した。相手はもう自陣に守っていたわけであって、サイドからの崩しとサイドチェンジを徹底してほしいと。それから何度か得点のチャンスも作れた。残念ながらそれをモノにできなかった。延長戦では、前半での2点ビハインドの消耗度が高かったし、暑さや気候は相手も同じ条件ではあるが、先制とビハインドでは感じる疲労度、精神的な疲労度も加わるわけで、そういう状況もあって残念ながらPK戦になってしまった。PK戦はくじ引きみたいなもので、そういう疲労の中で軸足の部分がずれてしまったこともあって(シュートを)外してしまった。運も味方していなかった。
・(ソニー仙台について)去年のリベンジというよりは、組織的な面で徹底されたチームという印象。3バックとダブルボランチ、そしてウイングバックを置いていて、ダブルボランチの1人がトップ下のような形で上がっている。どのようにボールを運んで相手ゴールにたどり着くのかが徹底されている。個の力が目立った選手は存在しないが、サッカーは団体であって、組織が徹底されているというのが感想。守備の部分については、非常にハードワークをやって、戦術的な規律を頑張って守っていた。我々の守備や個人のミスからチャンスを作っていた。組織力が非常に高かった。
・天皇杯はアマチュアからプロまで参加する大会。下部リーグに所属する選手たちにとっては、力試しだったり、勝ちたいという思いを出せる大会。彼らには失うものがないし、それを達成したことは称えないといけない。
・120分以上戦って、次をどうしようと言われても急には難しい。まずは疲労の回復を優先しなければいけない。何か特別なことができるかと言ったら、特別なものなどない。何か新しいことをやれるかと言えばそうではない。人生はシンプルで、やるべきことをやり続けることが大切。同じようにやるべきことをしっかりとやり続けたい。選手たちに変わりはないし、来週にFC東京と戦うことにも変わりはない。練習にしっかりと取り組む。それしかないと思う。





【遠藤 康】
チームとして、入りがあまり良くなかった。負けてはいけない相手だったし、プロとしてお金をもらってプレーしているので、負けてはいけない試合だった。みんなに申し訳ない。

【土居 聖真】
何から話せばいいか…。PK戦も戦いだから、勝ちきらなければいけない。2点差を追いつけたけど、最後の部分を崩しきれている時があってもフィニッシュの精度を欠いた。自分たちで自分たちを苦しめたと思う。

【山本 脩斗】
90分間で決着をつけないといけなかった。入りが良くなくて、追いつけたのは良かったけどチャンスを決めきれなかった。どこかで決めなければいけなかった。前半の入りが良くなくて、後半は2-2からで落ち着いてやれたが、最後の部分を決めきれなかった。

2014年07月12日(土)


本日行われた天皇杯2回戦ソニー仙台戦は、延長戦を終えても2-2のまま決着がつかず、PK戦の末に1-2で敗れ、敗退が決まりました。

【第94回天皇杯 2回戦 鹿島 vs ソニー】トニーニョセレーゾ監督(鹿島)記者会見コメント(14.07.12)
7月12日(土) 第94回天皇杯 2回戦
鹿島 2 - 2(PK 1 - 2)ソニー (18:00/カシマ/3,656人)
得点者:23' 細見 諒(ソニー)、28' 田中 豪紀(ソニー)、33' ダヴィ(鹿島)、36' カイオ(鹿島)
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●トニーニョセレーゾ監督(鹿島):
Q:このような厳しい結果になってしまった要因はどこにあるとお考えですか?
「まずセットプレーから失点しました。相手のメリットも讃えなければいけません。2失点目は斜めの侵入。17番や19番の選手がかなりの頻度でペナルティエリア内に侵入してくるということは小杉テクニカルスタッフから言われ、選手は聞いていたことでした。分析の説明をしたときもそうですし、試合に臨む前のミーティングでも指摘をした中での失点でした。言われているところでやられてしまった。ただ、チャンスは多くつくっていたわけで、それを決めきれなかったところももう一つの要因としてあります。ビハインドの状況というのは、0-0の状況よりも頑張らなければならないし、体力の消耗度が高まっていくなか、前半で2-2の状況まで持っていくことはできました。後半になって悪いところは前半で終わりにしてくれ、と話しました。特に天皇杯という大会は1発勝負であって、次の週で挽回しようと思ってもそういう大会ではありません。僕は一番集中力、注意力、気持ちというものが、この試合にあたっては一番重要なものと付け加えていました。その度合いに関しては、どうしても相手の方がJ1のチームに勝ちたいという気持ちで少なからずそういった要素で我々を上まわっていた部分があったのではないかと思います。どうしても勝ちたいという気持ちからそうした高まる気持ちを持っていたのでは無いかと思います。後半になって、途中から新しい血を入れて流れを変えるところ、あるいは流れを変えてくれというメッセージをそれぞれ投入した選手に要求したところで、相手は自陣に守っていたわけであり、そうするとサイドチェンジとサイドからの崩しというものを徹底して欲しい、ということを要求しやっていました。ワンツーから何度か得点のチャンスもつくれました。残念ながらそういうチャンスをものにすることができませんでした。そこから延長戦になり、延長戦ではどうしても前半から2点のビハインドの消耗度が高く、質という部分、ラストパスの部分では落ちてしまったところがありました。また暑さ、気候という面では相手も同じ状況でやっていたわけであって、ただ先制しているのとビハインドでは気持ちや、感じる疲労度では見た目では一緒かもしれませんが、精神的な疲労度も加わります。そういった状況になってしまって、残念ながらPK戦になってしまいました。PK戦はくじ引きみたいなもので、運という部分もあって、疲労のなかで残念ながら軸足のところがずれてたところもあって外してしましました。運も味方してなかったところもあります」

Q:相手のソニー仙台にはJ1のチームに勝ちたいという気持ち以上に、去年負けた鹿島に勝ちたいという執念のようなものもあったと思います。そこはどう感じましたか?
「リベンジと言うよりも、僕は組織が徹底されているチームかな、という印象を持ちました。3バックの中にダブルボランチを置いて、そしてウイングバックを置き、ダブルボランチの内の1枚がトップ下のように上がっていって、一人は守備的な役割を担う、というところで、前の方が流動的にやっていました。どのようにボールを運び、どのように相手ゴールにたどりつくのかが徹底されているチームですし、個の選手で目立った選手は存在しませんが、やはりサッカーというのは団体、組織であって、そこのところではしっかりと徹底した部分を指導されているなと思いました。今日に関しては守備の部分に関しては、彼らがハードワークをやって戦術的規律を守って頑張ってやっていたところもあります。ときには我々の個人のミスから、あるいは個人の判断ミスからチャンスをつくりだしたところがあったわけで、そういった意味で組織として組織能力が非常に高かったかなと思います。天皇杯という戦いは、アマチュアからプロまで参加する大会であり、アマチュアの下部リーグに所属しているチームや高校生や大学生にとっては、自分たちがちょうど力試しだったり、あるいはプロに勝ちたいという気持ちを一番出せる大会です。彼らは失うものがないですし、彼らが目指したところが達成できたことは讃えないといけないと思います」

Q:ちょっとショッキングな負けを喫してしまいました。来週にはJリーグが始まります。どのように向かいますか?
「120分以上戦って、どうしようと言われても急には難しいことです。これだけ疲労が溜まっているので、まず疲労の回復を考えなければなりません。じゃあ、特別なことができるかと言ったら、それはできないので、代わりにできる新しい選手が加入するとか、何か新しいことができるというわけではない。人生は常にシンプルなことであり、やるべきことをしっかりやり続けることが大切です。僕はやるべきことをしっかりやり続けたいです。選手たちに変わりは無いし、来週FC東京と対戦することに変わりは無いし、自ずと練習でしっかり取り組むしか無いと思います」

以上

【第94回天皇杯 2回戦 鹿島 vs ソニー】試合終了後の各選手コメント(14.07.12)
●遠藤康選手(鹿島):
「チームとしての入りがあんまりよくなくて。久しぶりの試合ということもあったけど…。[4-1-4-1]をやってた。チームとしてやろうといってたけど不慣れなフォーメーションに戸惑いながらやっていたかもしれない。
(とはいえ負けはいけない相手では?)
負けてはいけない相手。俺らはプロとしてお金をもらってやっている以上、今日は申し訳ない気持ちでいっぱいです」

●土居聖真選手(鹿島):
「何から喋っていいかわからない。PK戦になった時点でこうなることもしようがない。でもPKも戦いですから、そこでも勝ちきらなくてはいけなかった。ただ、僕は蹴ってないので何とも言えないところもある。相手の1点目も良いシュートが入ってしまった。なんとか2点差を追いつきましたけど、最後はしっかり崩し切れたところもあったんですけどフィニッシュの精度がなかった。誰のためでもなく自分のためにやらないといけない。自分たちで自分たちの首を絞めてしまった」

●青木剛選手(鹿島):
「相手もほぼ全員が下がってるなかでつくったチャンスをどこかで決めないとズルズルいってしまうと思っていた。結果が全てを表していると思います。PKはどっちに転がるかわからないもの。延長戦までいってしまってできればPKに入る前に決めたかった。それもさっき言ったのと同じで結果が表していると思います。前半の内に追いつけたので後半相手に勝ち越されずにやれれば良いと思っていたが、結果的には自分たちが点を取れず最後まで言ってしまった。正直、今の段階で次のことは考えられない。今日の負けから個人的にはなにか感じなくちゃいけない。今日の結果をしっかり消化しないといけない」

鹿島敗退「プロが負けちゃいけない」遠藤
<天皇杯:ソニー仙台2-2(PK2-1)鹿島>◇12日◇2回戦◇カシマ

 鹿島が94年以来20年ぶりに初戦敗退した。昨年も初戦で当たり、残り10分まで0-0と苦戦した相手(最後は0-3)。今年はPK戦で負け、MF遠藤康(26)は「お金もらってるプロが(企業チームに)負けちゃいけない」と悔しがった。
 [2014年7月13日6時53分 紙面から]

鹿島が20大会ぶり初戦敗退 セレーゾ監督「相手の気持ち上回った」/天皇杯
 天皇杯全日本選手権第3日(12日、鹿島2-2ソニー仙台=PK1-2、カシマ)J1鹿島は1回戦で東京ガスに敗れた第74回大会以来、20大会ぶりの初戦敗退となった。分厚い攻めも2点差を追い付くにとどまり、セレーゾ監督は「相手の方が勝ちたいという気持ちが上回った」と悔しそうだった。

 J1のリーグ戦もW杯の中断期間を終え、19日には敵地でFC東京と対戦する。立て直す方法を問われた指揮官は「特別なことはできない。やるべきことをやり続けることが大切」と話した。(共同)

鹿島 JFL相手に初戦敗退 PK戦持ち込むも4連続失敗
天皇杯 (7月12日)

 各地で2回戦が行われ、初戦のJ1勢は2連覇を狙う横浜、浦和、FC東京、川崎Fなどが3回戦に進んだが、3チームが敗退する波乱があった。鹿島は2―2からJFLのソニー仙台(宮城)とのPK戦で1―2で屈した。仙台は奈良クに1―2で逆転負け。神戸は関学大(兵庫)に1―2で敗れ、J1勢の大学相手の黒星は3度目となった。

 鹿島がPK戦の末に94年以来となる初戦敗退の屈辱を味わった。2点差を追いつく粘りを見せたが、トニーニョ・セレーゾ監督は「ビハインドをはね返そうとする消耗度が影響し、延長戦のパフォーマンスが落ちた」とガックリ。

 PK戦では2人目のMF野沢から4人連続で外し、最後のキッカーとなったDF山本は「90分で決着をつけないと」と放心状態だった。
[ 2014年7月13日 05:30 ]

【天皇杯】鹿島、ソニー仙台に敗戦!20大会ぶり初戦敗退!
2014年7月12日22時35分 スポーツ報知

 ◆天皇杯第3日 鹿島2(PK1―2)2ソニー仙台FC(12日・カシマ)

 Jリーグで最多7度の優勝を誇る鹿島が、天皇杯初戦で敗れるという大波乱が起きた。12日の2回戦(カシマ)でソニー仙台(JFL)と対戦。2―2で突入したPK戦の末、1―2で敗れた。初戦敗退は74回(94年度)大会以来20大会ぶり。2点を先行され、前半で追いついたが、後半以降は決定力を欠いた。PK戦では1番手のMF小笠原満男が決めたが、2番手のMF野沢拓也から4人連続で失敗。一方のソニー仙台は4人中2人が決め、3回戦進出を果たした。

 延長戦を含めた120分、そしてPK戦で奮闘したソニー仙台のGK金子進は「鹿島さんとは(J1から)4つくらいカテゴリーが下。でも、PK戦まで来たら、勝ちたいと思った。とにかく悔いの残らないようにやろう、とみんなで笑顔で円陣を組んで、PKに向かった。鹿島さんよりも、リラックスしたメンタルで臨めたと思う」と笑み。普段、選手の大半は午前8時半~午後2時まで、ソニーの工場で勤務する社員契約選手。「とても通用する相手じゃない。でも、思い切りやろう」と伸び伸びプレーしたことが功を奏した。

 デーゲームでは、同じJ1仙台が奈良クラブに敗れるという波乱が起きた。鹿島戦の前に結果を耳にし、「ここで勝ったら、仙台が盛り上がる」(金子)と鹿島戦に臨んだという。不景気のあおり受け、企業スポーツが衰退期にある。ソニー仙台も決して他人事ではないが、金子は「選手個人個人でサッカーをする目的は違うけど、自分はプロの選手より、より身近な存在として地域や、会社に貢献していくことが役割だと思っている。次の試合も気を引き締めて臨みたい」と話した。

天皇杯サッカー、鹿島まさかの初戦敗退
2014年7月12日

 「天皇杯・2回戦、鹿島2(PK1‐2)2ソニー仙台」(12日、カシマ)

 J1鹿島が20大会ぶりの初戦敗退を喫した。2点を先行され、FWダビ、MFカイオの得点で追いついたが、延長戦でも得点できずPK戦に突入。1人目の小笠原が成功した以外は、2人目の野沢から4人が失敗した。

 最後のキッカーDF山本は「(ゴール前の)最後のところで決められなかった」と反省した。


山本脩斗の「最後の部分を決めきれなかった」という言葉が最もこの試合を象徴しておるように思う。
身体の重かった序盤はともかく、2失点してからは、鹿島優位の時間が続いておった。
簡単に追いついてからは、更に、勝ち越しそして点差をつけるだけの力を魅せていたこともまた事実であろう。
美しく崩した攻撃も観られたし、クロスに合わせるだけのシュートもあった。
しかしながら、ゴールを割ることが無くPK戦にまでもつれ込んだ。
シュートが枠を捉えておれば、結果は異なったと言い切れる。
とはいえ、ここは勝利したソニー仙台を賞賛するところ。
「正直、今の段階で次のことは考えられない。今日の負けから個人的にはなにか感じなくちゃいけない。今日の結果をしっかり消化しないといけない」と言う青木のコメントの通り、この敗戦からいくつか学び取り、成長して次の試合に臨むのだ。
強い鹿島の復活を信じておる。