淡々片々日記

鳥取にある日常のささいなこと。プロサッカーチーム・ガイナーレ鳥取のことなどなどを折々に、そろりと語ります。

気がつけば そこにいる。

2011-11-25 21:45:38 | スポーツ

 いえいえサッカーのお話ではありません。今回は野球のお話。で、野球といっても、なにかと内紛騒々しいプロ野球・読売巨人軍のことではなく、現在進行中の第42回明治神宮野球大会のことなのです。気がつけば、本日(25日)、同大会・高校の部で中国地域代表の鳥取城北高校が奈良の名門・智辯学園を6-4で破ってベスト4入りしているではありませんか。

 西の甲子園、東の神宮の2大舞台のうち、神宮大会でのこの戦績は鳥取勢の高校野球史に新たに名を刻む快挙となります。(こんなこと書いて褒めちぎるといけないな。まだ試合があるのだから)。いまの鳥取城北野球部は、とりたてて大型のチームではないし、飛び抜けて優れた選手がたくさんいるわけではないと思います。過去に広島カープ~読売巨人と活躍した川口投手、また阪神タイガースで奮闘中の能見投手らを輩出した同校野球部だが、選手層の厚みに定評がありながらも、ずいぶん長く頂上舞台には届かなかった。そんな中でも、OBプロ選手たち、その他の先輩諸氏たちが積み上げてきた地道な土台を受け継ぎながら一歩、また一歩と成長してきたのではなかろうか。チームとしては小粒ながら、それでも全国大会で戦っていけるという自信を、うぬぼれや慢心にすることなく(それはないとは思いますが)、邁進(まいしん)につなげていただきたいものです。

 小粒でもやっていける。小粒だからこそ、創意・工夫の醍醐味があるという標(しる)しを表現できる。そんな野球を。そしてサッカーも、ね。


J2第36節 鳥取vsFC東京戦 ~さらばF東京~

2011-11-20 00:00:24 | スポーツ

【11月19日@とりスタ】まずはFC東京のチーム、サポーター、その他のみなさん、J1復帰おめでとうございます。ゲゲゲの応援歌どおり、遠い何も無いかのように歌われた地で勝利を収め、喜びもひとしおかもしれません。あるいは、これが当たり前みたく思われているのかもしれませんね。J2優勝のタイトルを獲り、来季J1でのご活躍を。Dscn0450

 で、試合のお話。結果は鳥取1-5F東京の大差に終わったのですが、この差はどこから発生するのかなぁ、など思ったりします。鳥取の5失点は、先(16日)の天皇杯3回戦でのvs清水戦と同じ。ただこの2連戦、鳥取は前半をよく凌いで戦っているんだよ。清水戦の場合は前半ロスタイムにFW高原選手の圧力的な2点目を決められましたが、あそこの隙をきっちり閉めていれば1-0の状況で後半戦に臨めた。リーグ戦今節も前半、鳥取はセットプレーからの1失点で前半をなんとか締めた。ここまでは、とても引き締まったゲームなのです。ただ、ゲーム展開の実力が問われるのはここから一段高いところにある後半なんだな、と。つくづく思います。

 1-0の場面では必ず、次の1点がどちらに転ぶのかが焦点になってくる。よく2-0でリードしている時の危機説が言われますが、それは今まで「2点もリードしているのだから大丈夫だろう」と生まれてくる慢心に注意を呼び掛けるものでした。しかし今のJリーグでは、2-0のリードは勝敗を分ける確定的な要素になっている。どのチームも慢心が許される状況にないからね。それで後半開始早々の6分、鳥取は注目の2点目をF東京・FWルーカス選手に決められてしまった。ルーカス選手はボール・コントロールに長(た)けていて、ポストプレーもうまいし、ドリブル突破もやるし、視野が広いのでパスワークも正確だ。位置取りもいい。ボールを受け取って、いま自分が何をすればいいのか、パスかポゼスかドリブル進攻か、そのいずれかでタメをつくるべきか、それともシュートか。F東京2得点目になるルーカスのシュートは、きっちり宙に浮かせることなく、しかも、ぬりかべ小針選手の位置取りを意識して鋭い角度でボールをゴールに打ち込んだ。勝敗を決定づける追加点だったと思う。ここまでが、まずは一つの分岐点。

 さて、鳥取の動きはどうだったか。これがね、これが実はまったく悪くないんだな。得点結果だけで判断してもらっては困るほど。まず気づいたのは服部選手のポジション。従来より一列下がって左のDFラインにいるじゃありませんか。これじゃ5バック、ドン引きサッカーかよ? って。いくら相手が相手だとしても、それはないだろ・・・と思ったのですが、あとで松田監督のコメントを聞いて実は3バックの布陣だと知る。とすると、DFのセンターに水本選手、右に戸川選手、そして左に服部選手か鈴木選手となる。その少し前段に右サイドはジョン・ドンホ選手。両サイドのデフェンスとオフェンスに厚みをもたせたのでしょう。ボランチは三浦選手が張り、その両サイドで実信選手と吉野選手がコントロールする感じでしょうか。鳥取は個々の選手の持ち味が薬味のスパイスのように効いていて、味のあるゲーム展開をしたのは確かなことなんです。

 ただ、F東京は、それをはるかに上回った。決定機のシュートは、ほとんどゴールの枠を外さない。宙に浮かせない。ぬりかべに弾かれても、もう一つ詰めの動きをして突き刺してくる。セカンドボールへの反応も速く、その後の流れも保持してくる。これは、決して個人技だけでは生まれない風景。チームのモチ(ベーション)が醸し出す流れでしょうな。底力を感じさせられます。が、鳥取も得点をもぎ取りました。三浦選手(ケガしたのか?)に代わって途中出場したDF森英次郎選手の左サイドからのバイタルでの踏ん張り。もろ手拍手の動きです。FW福井選手がギリギリ押し込んで価値ある1点。この1点があったかなかったは、大違いだよ。よくやったよ~。

 F東京の5得点目はオマケみたいなものかもしれませんが、それを取ってくるF東京のすごさこそ見習わないと、今後も、鳥取は・・・・・他チームにやられっぱなしになっちゃうのでしょう。リーグ戦は残り2試合となりました。もう、ひと踏ん張りです。

 

 

 


2011天皇杯3回戦 清水VS鳥取 ~アウスタ観戦~

2011-11-18 00:52:24 | インポート

【11月16日@静岡・アウスタ日本平】遅れてごめんなさいです。“試合の入り”が悪かったのは私の方でして、チームメイトたちは、決して悪くない形で序盤を戦っていたようでした。この試合、前半戦を存分に応援できなかったことが悔まれてなりません。

 東名高速で交通事故による渋滞に巻き込まれて、アウスタに到着したのは試合開始から遅れること30分あまり。ときに歓声がどよめいているアウスタの入場ゲートをくぐるときに、会場スタッフのお姉さんに「今ね、1点取ってるのよ。リードしているよ」と声をかけられて励まされる。「どっちの1点?」と思う間もなく、どうも私は、清水サポと間違えられたのかもしれない、と思ったのでした。でも、そんな対応にホームチームを大事にしている多くの人たちの熱意を感じます。その後、係員さんに案内されてアウェイ側のゴール裏に直行。そこにある小さい緑の一団は、さかんに応援コールを送っていました。案の定、鳥取1点ビハインド。ゆえに、さっそく私も緑の応援ユニを身に着けて、真向かい見えるオレンジ色に挑むことにしたわけですが・・・。

Dscn0432_2  前半ロスタイム、鳥取は清水の右サイドからのクロスに「どんピシャ」と合わせたFW高原選手のダイビングヘッドで2失点目。私が会場入りした早々に目にしたシーンでした。

 後半、鳥取はさらに3点をバッチリ奪われて結果5-0で清水の勝利になるわけですが、相手に積み上げられていく失点シーンを現地でまざまざと見させられるのは、やはり厳しいものがあります。ただ、点を取られても、さらにまた失点しても応援を止(や)めない鳥取サポたちがちゃんといて、それはそれは逞しいものですね。

 疲れ戦い終えたガイナ選手たちが鳥取サポにあいさつをするとき、それは正直なものであり、良くぞ、いまの実力を出せたのではないか。手応えがあったのではないかなどと思ったりしています。とくに深々と挨拶するGK井上選手の態度が印象に残りました。そして、この試合の一番のシュートは、なんといっても途中出場した清水・永井雄一郎選手の得点場面。もう、あのようにやられてしまっては、鳥取としては手の打ちどころないでしょう。あれは個人技なんでしょうか? それともチームワーク技なんでしょうか? それを永井選手に尋ねたいくらいです。すばらしい意気のこもった得点(鳥取にしては、お手上げ失点)でした。Dscn0439

 試合が終わり、そろそろとアウスタを去ろうとするとき、なぜか突然、アウスタ・メインスタンドの中央から一部の清水サポも混じり「ガイナーレ鳥取、ガイナーレ!」の盛んなコールが呼びかけられました。一瞬、なにが起こったのかと思いましたが、その声に私は手を振って応えるのが精いっぱい。スタジアムは不思議なものです。だから魅力が尽きない。いつか、このマッチ・カードで、またアウスタで戦えることを・・・・・ずいぶん先の話か、もうありえない話になるかも? って?・・・・いやいや、それは期待しておりますし、期待できる。と信じて・・・。

 試合観戦後、静岡から鳥取に帰ってきたのは朝の8時すぎ。もう眠くて眠くてしょうがない。ふーぅ。ちょっと疲れ気味かも。

 さて残るリーグ戦。われら鳥取の次節(19日)はFC東京とホーム・とりスタでの対戦となりますが、この1年の流れをゆがめることなく、相手にのみ込まれる必要もまったくなく、堂々と戦っていただきますよう。

 

 

 

 


J2第34節 鳥取VS栃木戦 ~惨敗ですっ~

2011-11-06 21:14:22 | スポーツ

【11月6日@とりスタ】雨降るスタジアムでの一戦。われらガイナーレ鳥取は、ホームに迎えた栃木SCに5-0で敗戦という結果でした。栃木は後半15分にFWリカルド選手が2点目を奪ってからは申し分なく試合巧者でした。その後、鳥取が相手陣内を崩せることは、ほとんどなかったのではないかと思います。

 栃木・リカルド選手に追加点を奪われて、どうしようかな、と少し思っていたところ、その直後に自陣ゴール前でデフェンスに走り込んだ鳥取のDF奥山選手が負傷。ピッチに倒れ込んだまま、まったく動けそうにない奥山選手を見てチームメイトから×印のサインがベンチに送られたとき、ふと雨を降らす厚い雲がおおう空を見上げて「どうしようかな?」というようなウダウダ感は、すっかり消え失せました。天皇杯3回戦、清水エスパルスVSガイナーレ鳥取(11月16日@アウスタ)に馳せ向かいます。その後のホームゲームであるFC東京戦(11月19日@とりスタ、J2第36節)と待ち受ける2連戦は、今季の鳥取の総仕上げ。ちなみに36節FC東京戦に敗れると、鳥取の今季ホーム連勝の機会はなくなります。ケガで多くの主力メンバーが不調なのを承知の上で、もうあと少しですから・・・チームの皆さん、シーズンを乗り切ってください・・・。

 救急車のサイレンが鳴り、スタ近くで停止。奥山選手が搬送されるのではないかと心配したのですが、試合は進んでおり、鳥取ゴール裏からも盛んな応援コールが続いていました。その応援にバックスタンドも、メインスタンドもちゃんと呼応しています。それだけは言えます。ときに怒号ありかもしれませんが、それも期待ゆえ。「やまない雨はない」というけれども「やまない声はあり」ですね。


コンマ1秒のリセット。~速くするか、遅くするか?~

2011-11-02 02:21:53 | スポーツ

 J2第33節 カターレ富山VSガイナーレ鳥取(@富山)戦。4-2で、われらガイナ敗戦とのこと。試合を見ていないので、さっぱり何とも。ただ結果だけすると、けっこう点を奪われてるなぁ。どうしたことなんでしょう。いろいろな情報を聴くと「自分たちのミスから」とか「リズムをつかめなかった」などあるようです。

 ミスも起こるし、リズムもつかめないガイナの試合は、これまでにもたくさんあったように見受けていますし、そんな感じのことが私の日常にもたくさん当てはまるようなことは、いろいろとござんす。いつもリズムが体感にフィットしてくれればありがたいことなんですが、そんなことって、たいていは続かない。と、この歳になってくると実感してしまうもんです。若いうちは、行け行けドンドンでいいのですが、ちょっとばかし経験を積んでくると思いめぐらすことも増えてきて、そのぶん迷いも増して自分の勢いにばかり頼っていくわけにはいけなくなる。その態度を見透かしたかように「オジサン、もうちょっとしっかりしてよ」なんて、ただの勢いだけの若者に励まされちゃう。ありがたいことです。でも、そこでどうするか。

 まずは私自身に相談してみる(これでは限界が、おのずと知れる)。それで今度は他人に相談してみる。するとアグレッシブになることもあればネガティブな状況に追い込まれることも発生する。そこで再び私自身に相談してみる。実はチャレンジは、ここから始まっていくと考えられなくもない。

 1-0で勝つ試合と、4-2で敗れる試合の違いを、どこで見分けるかは、観ている人たちのそれぞれですね。あの選手の動きや判断が悪いとか、システムや戦術がどうのこうの、とか。それはそれでいいとして、1サポの私としていま思っているのは、そんなに騒ぐほど大差はないかもしれないということ。時間差に例えればコンマ1秒ほどの違い、という程度。しかし、このコンマ1秒の違いは私たちが想像する以上に大きな隔たりがあるかもしれないということも一方で気付いていなければならないかも、というです。その上で問題なのはサポも選手たちも、「このチームを信頼しているかどうか」ということ。そのホンモノさ加減が問われているということ。不信がつのれば、チームとしてはベクトルが負の方向に向かってしまいます。さあ、ここからです。

 パス出しのタイミング、そのパスボールのスピード、パスを受け取ろうとする受け手の動き。この間隙で1秒のラグじゃ、相手に都合のいい裏の読み方の幅を広げてしまう可能性がある。だから、その10分の1の0.1秒を意識する。速くするか、遅くするかは状況判断・随意にしろ、遅くする分にはルーズの危険があるし、速くすると「慌て」のミスも引き起こしやすい。この極少のタイミングは「認識」してからでは、すでに間に合わないでしょう。だから身に付けた「感覚」に頼るしかないのかもしれませんが「意識する」という努力を続けていくことは、これからも求められていくのだと思います。意識するためには、やはり誰かがコンマ1秒をリセットする。ずれたリズムを、まっとうにつかんでいくための時間と我慢を惜しまない。

 悔しさをこらえ、不安をかかえ、涙し、でも喜びを爆発させながら、われらガイナは常にチャレンジャーとして、ここまで来ていると思います。そう感じさせられる試合をたくさん観させていただいております。だからサポたちは逃げないんでしょう。リーグ戦残り5試合、天皇杯(残り1試合とは言わない)の戦いに、チームは臆することなく挑んでいただきたいですね。不屈の闘志をもって。