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山さんぽ花さんぽ

奥秩父や奥多摩周辺の山と花の風景を楽しんでいるデジカメ日記です

痛い目にあったが大展望に満足した奥秩父最西端の男山と天狗山

2014年10月12日 | さんぽ


2014年10月11日(土) 晴れ

信濃川上駅→男山→天狗山→馬越峠→大深山中央バス停→信濃川上駅

奥秩父最西端と言っても、もう八ヶ岳に近い男山と天狗山。ガイドブックによれば三国山から派生した尾根にこの山があるから奥秩父の最西端の山だと位置付けている。天狗山はそれほど興味はなかったが、男山は野辺山を走る国道からもひときわ目立つ存在だった。そして、天気の良い見晴の良さそうな日に紅葉時期を重ねて歩くことにした。馬越峠からの往復ではいささか気乗りはしていなかったが、バスを利用することで、ぐっと面白みが見えてくると感じた。起点となったのは信濃川上駅にある村営の無料駐車場からだ。事前にバスの時間と駐車場の有無を役場に確認し、出掛けた。本来なら7:10発のバスで大深山中央まで乗車し、天狗山から男山へ向かう予定でいた。しかし、駅の駐車場へ到着してみればバスの時間とまったく合わず、信濃川上駅から逆回りで先に男山を目指すことにした。その前に駅のトイレを拝借して、前準備を済ませた。まだ薄暗いので、ゆっくり朝食を頂くが、ご近所から頂いた赤飯と自前で準備した果物、それにみそ汁でもあれば最高だが車の中では白湯で我慢する。そして、辺りが明るくなった頃、登山靴を履いてレタス畑でも散歩するかように出掛けた。


<長い林道を歩き、やっと山道となる>
駅から梓山方向へ向かい、土手沿いに歩いて橋を渡った。途中、散歩のおっさんと挨拶を交わし、駅の対岸を戻る様に西へ進む。すると林道入口に男山登山口の案内板にたどり着き、鹿除けの扉を開けて林道を上がって行く。林道は相当長く、どこまでも続いているような感覚だった。結局、登山道は男山の山頂直下から始まり、ここへ到着するまでの林道が退屈至極である。


<手挽坂を上がれば木々が色づき>
登山口近くでは色付きもそこそこだったが、ここへ来て色鮮やかな木々を目にする。役場へ電話で問い合わせしたとき、紅葉の状況も聞いたが、その時の返事がどうも歯切れの悪い内容だった。これで、紅葉は綺麗です見頃ですとは言えなかった事に納得した。


<稜線の出て、浅間山、茂来山方向が見える>


<稜線から男山の山頂へ飛び出た>
今朝は小高い林道から雲海も見えていたが、今はすっかり消えている。見晴は期待した通りだった。山頂はぐるっと360度まったく障害物がない。天気も上々、早速大展望を眺め、その後に一服したい。


<後ろにはこれから向かう天狗山>


<南へ目をやれば金峰山、瑞牆山>


<そして、眼下には紅葉の山肌が>


<富士山も>


<南アルプス>


<そして、目の前には八ヶ岳の大パノラマが広がる>
ここでは、やはりこの景色を見ながら休憩だろう。時間はまだ充分にある。しばらくはこの景色を飽きるまで眺め、歩き出したい。そう決めて腰を下ろした。コーヒーでも飲みながらのんびりとしたいところだが、ここは果物にパンで済ませた。今朝の赤飯がまだ腹に効いている。


<男山から天狗山へ>
登山口からの道標には日本語は勿論だが、その下に小さく英語とハングル文字で書かれた指導標だった。下刈りはされていないものの、比較的親切な感じて登山道の案内表示が整備されていると感じる。しかし、その間違った先入観が下山時に痛い目に遭うとは予想もしていなかった。


<男山を振り返り>


<岩尾根を進んで天狗山を>


<ここも秋山>


<最初の登山者とすれ違うが、忙しそうだった>


<麓のカラマツはやっと色付いたようだが、尾根は落葉もいっぱい>


<またまた単独のおじさんとスライド>


<ヤセ尾根もあって、ちょっとドッキリ>
男山から天狗山への尾根道は西上州を思わせるような岩稜帯だ。クサリやロープはないが、小刻みに上がったり下がったりする。その分、展望の良い場所も現れ、紅葉見物には都合が良い。秋の山肌が見え隠れし、距離は短いが立ち止まる回数も多くなる。


<天高く馬肥ゆる秋>


<尾根は岩もあり、秋もあり>


<秋一色>


<リュウノウギクが咲いていた>


<天狗山に到着>
ちょっと早いがここで昼飯にした。昨夜頂いた大きな赤飯のおにぎり二つ、それにカップ麺、それにポカポカの秋晴れにパノラマサイズの八ヶ岳、これ以上の贅沢があろうか、というほどの山頂だった。赤飯は一晩経ったのでおこわらしく、ものすごく歯応えのあるものに変わっている。普段よりも意識して噛まなければ食べられない程だ。硬くなった赤飯のおにぎり一つを食べるのに凄く時間が掛かった。しかし、噛めば噛むほど味が出てくるのでカップ麺との相性に満足する。すると後ろから、こんにちは、と女性の声がした。大きな口を開け、ズルズルと勢いよく音を立ててドカッと山頂の真ん中で食べていたが、挨拶をして一言二言、世間話をする。そして、スマホで写真を撮って男山へと向かって行った。ところが、忘れ物をしたらしく、私が出発直前になってそれに気付いた。しかし、時は遅し、その方が出発してから既に数十分が経ってしまい、どうすることも出来ず、そままにして天狗山を下山することにした。


<尾根の東には御稜山と三国山>


<そして、御座山>


<天狗山からも男山と八ヶ岳は良く見える>
天狗山から下山中に四人目の登山者が登って来た。馬越峠からのようだったが、時間も時間なので、天狗山までだと言っていた。その後だった。団体さんがやって来たのは。若い方達12~13人がゾロゾロと登って来たが、手ぶらの方もいて、何やら楽しげに登って行く。コンチワ、コンチワとここで連発を繰り返す。静かな山だと思っていたが、大勢の方が次々に現れ、比較的知名度の高い山らしい。


<秋晴れの尾根はとても気持ちいい>


<馬越峠の道路が見えたので、慌てて戻る>
バス停への分岐に気付かず、どうも馬越峠まで来てしまった。それらしい道標はなかったと思うが、いずれにしても急いで戻ることが必要だった。紅葉に気を取られて、分岐のことなどはまったく注意していなかった。地図に記載されていない大深山遺跡への下山道は大きな板で案内表示がされていた為、そのうちに大深山中央への看板が出てくるであろうとしか思っていなかった。ところが、そんな事で登り返しがはじまり、登山道を戻りながら下山すべき分岐を探すはめになってしまう。


<こんどは紅葉など眺めてはいられない、下山道を探さなければ>
どこだ、どこだと目を凝らし、分岐を探しながら戻ったが、それらしい道はなかった。獣道らしいものはあったが、落葉で埋め尽くされ、それも確かな道ではなかった。下るとすれば尾根道だろうと想像しながら尾根も視野に入れて入念に踏み跡を探し回った。そんな行動をしながら、だいぶ戻された場所でそれらしい踏み跡を確認する。尾根でなく天狗山の山頂から下った鞍部にその踏み跡があった。辺りをこまなく探したが、それらしい道標はまったく見られない。あれほど整備されていると感じた指導標が設置されてない事に信じられなかった。下るのに不安はあったが、バスの時間を考えればイチカバチカの選択をしなければならない。このまま駅まで戻るのか、もう一回、馬越峠まで歩いて、車道から下山するかのが良いのか、判断を迫られた。


<甘くみていた男山と天狗山を無事下山>
落葉は積もっているものの、登山道らしい踏み跡が感じられる場所を下ることに決めた。すると、下りはじめてまもなく赤いリボンが次々に出てきたので、まずは安心してそのまま下った。だいぶ下ってだが、次に目にしたのは文字の消えた道標とペンキで書かれた矢印だった。これで間違いなくバス停へ下る道だと確信する。そして、レタス畑に下山したが、何やら入山禁止と書かれたノボリが立てられていることを知る。それによれば、何とか森林組合、私有地につき入山禁止との内容だった。地図に記載されている登山道が入山禁止という情報をまったく知らなかっただけに戸惑いを感じる。そして、無事に予定通りバス停まで下山することが出来た。バスは時刻通り、20分後にやって来たが、乗客は二人、甲武信からの登山者らしく、大きなザックを横に置いていた。しかし、あれだけ男山の登山口から道標が整備されたいたのに、地図に記載されている分岐に案内板が設置されていないとは不思議でならない。下山したレタス畑に入山禁止のノボリが立てられていた事を考えると、意図的に道標が設置されていないと思うのが自然なのかもしれない。それにしても、この道を下山に使うのは要注意である。赤いリボンがなければ薄い道筋も見失うところだった。幸いにして時間に余裕があったので冷静に下山道を探せたが、状況によっては頭の中が真っ白になるところだった。おまけに予定していたバスの発車時刻も最終便ではなかったのでイチカバチカの判断ができたのだと思う。この程度の低山だから良かったものの、下調べの重要性を改めて感じた山だった。


4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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標識 (たそがれオヤジ)
2014-10-13 07:00:45
おはようございます。
今回もまたきれいな紅葉を拝見いたしました。
そうですか。こういったケースもあるのですねぇ。普通の感覚では、標識=整備ですから、暗黙のうちにその先も整備されていると思い込みますよね。
でも、予定バスには十分に間に合ったようで。それは何よりというしかないですが。
地元ハイカーならともかく、撤去だとしたら、悪意めいたものを感じますね。
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たそがれオヤジさん (あんぱん)
2014-10-13 15:54:36
こんにちは、たそがれオヤジさん。
この三連休も台風の影響で、せっかくの休日も雨ですね。お陰様で家の仕事がひとつ片付きました。川上村の観光案内ではこの下山コース、推奨しておりませんでした。馬越峠までは車道を歩くことでマップに記載してあります。それならそれで情報ぐらいは欲しいものですね。とは一方的なこちらの言い分ですが、何はともあれ、結果オーライでした。こういったこともあるもんだと良い経験でした。しかし、入山禁止なら尾根にもそれなりに表示がしてあればハッキリここが登山道だと判断できましたが、なんとも歯切れの悪い山行でした。
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男山と天狗山 (HIDEJI)
2014-10-13 23:32:51
あんぱんさん、こんばんは。
奥秩父の男山。恥ずかしながら、初めて聞く山でした。金峰山や瑞牆山が南に見える山って、気になり地図で探しました。なるほど八ヶ岳も間近ですね。記事を拝見し紅葉と雄大な景色と楽しませて頂きました。
しかし道標は無ければ無いで、注意深くもなりますが、真新しいのが続いたりすると、何だか安心してそれを頼りにし、あるはずのものがなく分岐を見落すという経験は、たまにあります(^_^;)
いつも注意深くしていないといけないのですか。。
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HIDEJIさん (あんぱん)
2014-10-14 20:41:27
こんばんは、HIDEJIさん。
まぁ、結果オーライでした。別に大袈裟なことでもありませんでしたが、気付いたことを日記として書きしるしただけなんですけどね。おそらく注意深く見ていても何もないところですから、皆さん見落とすと思いますよ。入口にテープでもあれば別ですが…。歩く方は希少なのでしょうか、山道は荒れていました。
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