浮世風呂

日本の垢を落としたい。浮き世の憂さを晴らしたい。そんな大袈裟なものじゃないけれど・・・

中国の今⑦ 干ばつ

2011-11-30 06:59:35 | 資料

 

深刻な干ばつと電力不足が中国の経済成長を脅かす

2011/05/28(土)サーチナ

  4月にやや弱含みとなった中国の工業生産が、再び電力不足の危機に面している。その原因の一つに、雨が少ないことにより一部の工業都市が50年らい最も深刻な干害に見舞われていることが挙げられる。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。

  中国国家電網公司営業部の蘇勝新主任は2011年通年で全国で最大4000万キロワットの電力が不足するとの見通しを発表した。今年に入り、中国の石炭価格は15%上昇している。

  すでに中国の20以上の都市が電力使用を制限しているが、不足の緩和には至っていない。広東省や浙江省などでは、国家電網の計画停電により、一部の企業が自身の発電設備を再び使用しなければならない状態だ。これは企業経営者の負担を重くするだけでなく、労働コストの上昇と人民元の対ドル為替レートの上昇で苦境に立たされている企業の輸出をいっそう難しくすることになる。

  石炭価格の上昇、政府による電気料金の統制により、コスト面の圧力に堪えきれなくなった中国の電力会社が次々に破たんしている。これは中国の電力供給不足に拍車をかけると同時に、企業の生産コストを高めている。

  中国電力投資集団公司は近ごろ、石炭価格が上昇し続け、電力会社が値上げできなければ、中国の436カ所の火力発電所のうち5分の1が閉鎖の危機に直面すると警告した。石炭と電力の需給の矛盾のほか、中国の電力不足のもう一つの原因として、昨年のエネルギー多消費企業は省エネ・排出削減の基準に抑制されたが、今年の電力使用量は再び大幅増となることが挙げられる。

  ローレンス・バークレー国立研究所の中国エネルギー研究室のデビッド・フリドリー氏は、「インフレが原因で、中国政府による石炭価格と電気料金の連動メカニズムの改善は困難な状態だ。中国の食品のインフレ率が2桁台になり、その他のインフレも高水準になったとき、電気料金引き上げは自然とコアインフレ率を高めるだろう」と話す。

  「ニューヨーク・タイムズ」は、緊迫状態の電力供給は中国の工場の生産能力を低下させ、さらに中国経済の成長の勢いにも直接影響すると伝えた。今年4月の中国の工業付加価値額は前年同期比13.4%増で、3月の14.8%を下回った。

  ここ5カ月の華中地区の深刻な干ばつにより、長江の水位は過去最低水準に迫っている。干ばつの影響は飲用水の供給から製造業、さらには中国の国民と経済に及んだ。長期にわたる雨不足とそれに伴う川の水位低下は、中国企業に以下のリスクをもたらしている。

  水上輸送能力の喪失がサプライチェーンに影響する。長江の水位の低下により一部の航路が通れなくなる。これらの船舶は長江を通って年間10億トン以上の貨物を輸送しなければならない。

  電力不足が生産を脅かす。水不足で、三峡ダムなどの水力発電所での発電ができなくなり、中国の水力発電量は20%減少し、一部の生産業者は電力使用を制限せざるを得なくなる。供給不足を補うには、週に100万トン超の石炭を燃やさなければならない。農産品の生産量と価格に影響する。干ばつにより、中国の農民は稲や綿花などの春に種まきする作物の種まきを延期せざるを得ない。綿花の生産量減少見通しは、国際大口商品市場の価格をすでに押し上げている。(編集担当:米原裕子)

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0528&f=business_0528_059.shtml

 

「最大の淡水湖・鄱陽湖が干し上がった」

 大干ばつ進む長江沿岸 食糧生産への影響必至

【大紀元日本2011年5月31日】

中国で一番大きな淡水湖である鄱陽湖。百年に一度の干ばつのため、水が干上がっている(大紀元資料室)

 

 

 
 中国国内メディアの報道によると、江西省北部、長江の南岸に位置する中国最大の淡水湖・鄱陽湖の干ばつは、「百年に一度」の最悪な状況であると当局はみなしている。鄱陽湖の広範で水が干し上がっており、河底の亀裂は10センチ以上に及ぶ。

 水が干し上がる理由について、専門家らは三峡ダムが原因であると指摘している。

 江西省の水利専門家は次のように分析している。「長江の水流を調節する役割を果たす鄱陽湖は、長江に向けて傾斜して流入している。周囲は高台である。本来ならば、贛江などの長江支流5つの河の水は同湖に流入してから長江に流れていく。(長江にまたがる)三峡ダムが水流を遮断しているため、長江の水位が低下してしまった。それにより、鄱陽湖から長江に流れる水が加速化し、湖は貯水できなくなっている。同時に、湖に流入する5つの河の水も減少している。これらが鄱陽湖の水が干上がる主要な原因である」。干ばつは同湖に留まらず、現地の他の河でも深刻であるという。

 また、長江沿岸の湖南省にある中国第二規模の淡水湖・洞庭湖は水の激減により、草原と化している。

 長江を管理する政府機関「長江水利委員会」の幹部はかつて、三峡ダムは下流の水供給を遮断してしまうため、干ばつを一層深刻化させていると発言した。原因は下流の水供給を遮断してしまったからだという。

 中国の国営通信社「新華社」は関連報道で、今回の干ばつについて次のように形容した。「『千湖の省』と称されている湖北では、河川が枯渇し、ダムの水が濁り、長江、漢江が悲鳴を上げている。中小規模の河は寸断され、広範の畑では苗が枯れ、大地には亀裂が無数に入る…」

 今年の干ばつとは対照的に、昨年は鄱陽湖周辺地区で大洪水が発生した。救援活動に参加した江西省の水利機関の関係者は、「洪水の多発シーズンにおいて、三峡ダムは長江の下流に大量の水を放出する。長江の水位が鄱陽湖より高くなってしまうため、長江の水が同湖に逆流する。このため昨年、同湖の水が溢れ、周辺の多くの地区に大洪水が発生した」と証言した。

 十数年前から始動した中国当局の国家プロジェクト「三峡ダム」は、長江中流域の三峡(重慶直轄市から湖北省宜昌市)一帯にある大型重力式コンクリートダムである。洪水抑制・電力供給・水運改善を主な目的とする。計画当初から、多くの水利専門家が、環境に深刻な悪影響をもたらすとして建設に強く反対していた。当局が主張する同ダムの「水の逆調節」の機能、つまり干ばつの時期に貯めていた水を放出し、洪水の時期には水を下流に誘導するという理論は、この2年の実状から、まったく現実離れした空想であったことが実証されたと専門家たちは指摘している。

 50年ぶりの干ばつ、直接経済損失150億元

 中国当局の公表によると、現在、長江流域で発生している大干ばつは「50年ぶり」であり、直接経済損失は150億元(1875億円)に達している。

 

中国当局 三峡ダムの弊害を認める

【新唐人日本2011年5月30日付ニュース】

 中国国務院が最近、三峡ダムの弊害を認めました。報道が伝わると、国内外が騒然となりました。ここ20年来、当局は三峡ダムプロジェクトを強力に推進してきましたが、最近になってその悪影響を認めたのは何の狙いがあるのでしょうか。

国務院は最近、「三峡後続事業計画」および「長江中下流地域水質汚染改善計画」について討議し、三峡ダムプロジェクトが長江流域に悪影響を及ぼしたことを初めて認めました。特に、移住者の安置、生態環境保護、地質災害の防止は最も解決を急ぐ課題だとしました。これには国内外が驚きを隠せません。

1992年のプロジェクト承認から、当局は強力に推進してきました。1994年12月14日の着工式で、当時の李鵬首相は、“千秋に利をもたらす”と豪語。1997年11月8日、長江本流の堰きとめ開始の式典が行われ、中央指導者も多数出席。2005年には、ダムの傍に“中華愛国工程聨合三峡愛国主義教育基地”を建設。

では、なぜ今になって、三峡ダムの数々の弊害を認めたのでしょうか。

四川地鉱局の範暁教授は、三峡ダムがもたらした悪影響に直面せざるを得なくなったからだといいます。

四川地鉱局エンジニア 範暁:「ここ3年間の175kmの貯水実験で多くの問題が更に明らかになりました。特に昨年末から今年にかけて、長江中下流の干ばつも際立っていますが、三峡ダムの貯水と関係します。多くの問題は回避できません」

現在、長江流域では50年に一度の大干ばつに遭い、82万人が飲料水不足に陥っています。中国最大の淡水湖鄱陽湖も湖底が干上がり、洞庭胡地域でも一部の早稲の収穫は絶望的です。湖北省石首市のイルカ保護区の水深は3メートル足らずで、水面に晒されたイルカは、目から涙を流していたそうです。

三峡ダムは国民が納めた電気料金で建設されたものです。しかし、完成後の電力収入は三峡ダム水利電力会社の独り占めです。ドイツ在住の水利専門家王維洛さんは、当局がダムの弊害を認めたのは、国民から更にお金を貪り取るためだと指摘します。

http://www.ntdtv.jp/ntdtv_jap/society/2011-05-30/329626920150.html


最新の画像もっと見る